倉木麻衣、国際女性デーに合わせて石川県を訪問 能登の被災者に音楽を届ける

2025年3月10日 / 16:35

 倉木麻衣が、国連の定める3月8日の国際女性デーに合わせて石川県を訪問し、金沢港クルーズターミナルで行われた【HAPPY WOMAN FESTA 2025 ISHIKAWA】でミニライブを行った。

 立命館大学在学中に対談した、ノーベル平和賞受賞の環境保護活動家 ワンガリ・マータイに感銘を受け、社会問題を強く意識し、現在まで、カンボジアへの寺子屋建設プロジェクトや被災地支援等の継続した社会貢献活動を行なっている倉木麻衣。誰もが自分らしく幸せに生きられる社会実現に向け、2017年からはHAPPY WOMANとの取り組みをスタートし、2018年には一般公募で選ばれた女性たちと共に「HAPPY WOMANテーマソング共創プロジェクト」に参加、2022年には【国際女性デー HAPPY WOMAN AWARD】個人部門賞を受賞した。

 そして2024年3月より、被災地支援と石川県での【国際女性デー|HAPPY WOMAN FESTA】開催を目標としたプロジェクトのパートナーとして、クラウドファンディングのサポートを行なっており、今回待望の石川訪問となった。

 イベント前日の3月7日に石川県庁を訪れた際には、馳浩石川県知事とも対面。倉木がデビュー25周年を迎えたことを知った馳知事からは、「歌手として25周年であればファンの世代が幅広いですよね、いろんな世代の方がいるので、ジェンダーに対しての捉え方も違うと思うけれど、みんなが力を合わせてより良い時代を築けていけるといいですよね」という話も。そして、「能登手毬や穴水の牡蠣など、美味しいものも是非発信してもらいたい、そして倉木さんのファンの皆さんにも楽しんでもらえたら」という話を受け、倉木からは石川の特産物を歌詞に盛り込む案も飛び出た。

 その後、輪島市の南志見地区に2024年末できたばかりの南志見市場を訪れた倉木。能登を元気に、能登に再び人を集める活動に尽力する“奥能登元気プロジェクト”の奥田和也代表より、同席した輪島市の坂口茂市長と共に、被災からこれまでの歩みについて説明を受けた。

 震災直後の南志見地区は傾いている建物がほとんどで、この日金沢からの道のりで倉木も通ってきた国道249号も塞がった。それでもなんとか復興を、という矢先に水害が起こったという。

 今も被災が分かる建物や道路が多く残る現状を実際に目にしていたものの、それでもスクリーンに映し出された震災直後の写真などと比べると、現地の人たちの尽力で変わってきていることを知り、そして、前を向いて歩む地元の人たちの姿を目の当たりにした倉木は、それを踏まえ、湧き出る思いをゆっくりと語った。

 「あの震災からいろんな変化があったと思います。悲しみを乗り越えなきゃいけない時、まずは泣いていい、しっかり泣いて、その後、乗り越えた時に幸せがその先にあると思います。喜怒哀楽全てを感じ、自分を責めずに、そのままでいいんだと受け入れていただきたいです。ここにくるまでとてつもない苦労があったと思います。この輪島の魅力をたくさんの人に伝えたいし、音楽で少しでも力になれたら。さらに元気な輪島になるビジョンが浮かんでいますし、皆さんの頭にも浮かんでいると思います。一人一人の前向きな気持ちが動かしていくと思うので、決して1人じゃなく、繋がって進んで行けたらいいなと思います。2006年にツアーで訪れた以来の輪島ですが、その時も皆さんが熱い情熱を持ってきてくれた記憶があります。今日もこういう時間を持てて、皆さんから逆に元気をもらいました。明日(8日)のライブ、この場所にもオンラインで中継がつながりますので、楽しんでいただけたら嬉しいです」

 そう思いを語り、自身のファンと心を繋ぐように大切にしてきた楽曲「chance for you」をアカペラで披露すると、会場に集まった現地の人たちから大きな拍手が起こった。その後、集まった一人一人との写真撮影や握手に応じ、倉木や参加者お互いに笑顔の絶えない時間となった。

 そんな交流の翌日、国際女性デー当日の3月8日には、金沢港クルーズターミナルで行われた【HAPPY WOMAN FESTA 2025 ISHIKAWA】でミニライブを実施した。

 ステージ上に、淡い黄色の加賀友禅を纏った倉木が登場すると、客席から大きな歓声が起こる。名探偵コナンテーマソングの「Secret of my heart」や「渡月橋 ~君 想ふ~」など思い入れの強い楽曲を、集まった約1,500人の前で披露した。

 ライブ途中では、前日に訪れた南志見市場との中継も。大盛り上がりでライブを楽しむ様子に倉木も笑顔で応えた。MCでも、「昨日輪島に伺ったのですが、前を向いていい輪島にしたいという気持ちがヒシヒシと伝わりました。音楽を通じてサポートしていけたらいいなという想いが心の内から湧いてきました。Unconditional Love=無条件の愛を大切に、応援していきたいです」と語り、想いを新たにしていた。

 そしてラストには、HAPPY WOMANテーマ曲「WE ARE HAPPY WOMEN」を、地元の少年少女で結成された“ジュニアウクレレオーケストラ”の10人と共演。「それぞれの場所で頑張っている女性の皆さんと作った曲で、内から出てくる憧れや希望、そして願いが凝縮されています。それぞれの場所で女性の皆さんが輝けるより良い未来を作っていけたらなという気持ちを込めて、これから未来に向けて輝いていくみんなと一緒にお届けします」と、想いを込めて披露した。

 ライブ後には興奮した様子で、「現地の皆さんとの触れ合いで逆にパワーをもらった。今後も音楽活動とともに、ライフワークである音楽を通じた社会活動を大切にしたい。」と語っていた。

Photo by 達川範一

◎イベント情報
【国際女性デー|HAPPY WOMAN FESTA 2025 ISHIKAWA】
2025年3月8日(土)
石川・金沢港クルーズターミナル


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