トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ、1982年の『ロング・アフター・ダーク』に未発表曲を追加収録したDX盤リリース決定

2024年9月2日 / 10:30

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズによる1982年作『ロング・アフター・ダーク』が発表から40年以上の歳月を経て、同アルバムのデラックス・エディションが2024年10月18日にリリースされる。

 デラックス・エディションには、「ユー・ゴット・ラッキー」や「チェンジ・オブ・ハート」を収め、80年代という時代を決定づけた傑作『ロング・アフター・ダーク』に、トム・ペティがオリジナル・アルバムに収録したいと考えていた楽曲の数々等が併録。7曲の未発表トラックを含む12の秘蔵トラックが追加収録されている。

 アルバムの方向性について議論する中で収録を見送られた楽曲も収められている。中でも注目すべきハイライトとしては、作曲者のペティ自身が歌う「ネヴァー・ビー・ユー」(ロザンヌ・キャッシュのバージョンがカントリー・チャートの首位を獲得するヒットとなった一曲)や、変則的なポップ・ナンバーの「ドント・メイク・ミー・ウォーク・ザ・ライン」、米コロラド州デンヴァーのアップルウッド・スタジオでレコーディングされた「ウェイズ・トゥ・ビー・ウィキッド」(以前にローン・ジャスティスがカヴァーしている)のアップテンポなバージョンなどの発掘音源が挙げられる。

 リリースに先立ち、今年、ペティ・レガシーが管理するアーカイブから、1982年と1983年に制作された未公開映像/未発表音源が新たにリマスターされ、公開される。その第一弾となるのは、フランスのテレビ向けに撮影された「ストレイト・イントゥ・ダークネス」の新しいビデオだ。そこには、受賞歴のある映像作家であるアラン・ビビーの監督の下、レコード・プラント・スタジオで同曲を演奏するバンドの姿が収められている。

 「“ロング・アフター・ダーク”に向けて録音したけれども、結局は収録しなかったっていう楽曲がいくつかある。そういう曲を入れていれば、もっと良いアルバムになったんじゃないかと思うんだ」「アルバムから外した中で、かなり気に入っていた曲が4曲ある。それに、作曲しただけでレコーディングさえしなかった曲もあと何曲かあったはずだ」とトム・ペティは語っている。

 ロック界の伝説的なプロデューサーであるジミー・アイオヴィンは、ペティとの3作目にして最後のコラボレーションとなった同作について、「“ロング・アフター・ダーク”に関して俺たちは、納得のいくものができたと感じていた。“ポジティヴリー・フォース・ストリート(寂しき4番街)”みたいなサウンドの作品を作ることができたと思っていたんだ。ちなみに、俺はいまでもそう思っているよ!」と振り返っている。

 米ビルボード・チャートのトップ10に入り、ゴールド・ディスクにも認定された『ロング・アフター・ダーク』は、通常の基準でいえば大ヒット作といえる。しかも同作からは、「ユー・ゴット・ラッキー」、「チェンジ・オブ・ハート」、「ストレイト・イントゥ・ダークネス」という、ファンのあいだでの人気曲が3曲も生まれている。それでもこのアルバムは、前2作の『ダム・ザ・トーピードーズ(破壊)』と『ハード・プロミス』の陰に隠れた“知られざる傑作”であり続けているのだ。ペティ本人は、ポール・ゾロによるインタビューを纏めた本『カンヴァセーションズ・ウィズ・トム・ペティ』の中で、「あれは素朴で質の良いロックンロール・アルバム」だが、一方で「難しいアルバムでもあった。それは、楽曲に関して正しい選択ができているかという点について、俺が自信を持てていなかったからだよ」と語っている。

 デラックス・エディションは、さまざまな形態でリリースされる予定だ。ディスク3枚組のセットは、アルバム本編とボーナス・トラックを収めた2CD(ミキシングは、ペティの作品のエンジニアを長年に亘り務めたライアン・アルイェイトが担当)と、同じくアルイェイトがミキシングを担当したアルバム収録曲のハイレゾ・ステレオ・ミックス/ドルビー・アトモス・ミックスを収めたブルーレイ・オーディオで構成される。さらに、【グラミー賞】を受賞したデザイナーのジェリ・ハイデンが手がけたパッケージ、デヴィッド・フリックが執筆したライナー・ノーツ(その中で、ジミー・アイオヴィンやキャメロン・クロウのコメントも取り上げられている)、デニス・キャラハン、ニール・プレストン、アーロン・ラパポートが撮影した写真の数々などもこのセットの魅力となっている。

 また、今回のリリースでは数種類のアナログ盤も発売される。180グラム重量盤ブラック・ヴァイナル仕様の2LP、180グラム重量盤レッド・ウィズ・ブラック・スプラッター・カラー・ヴァイナル仕様の限定版2LP(トム・ペティの公式サイト、uDiscover Music、Sound of Vinylのみで販売。箔を貼ったナンバー入りのA式ジャケットに収納/限定のリトグラフ付き)、アルバム本編のみ(ボーナス・トラックなし)を収録した180グラム重量盤ターコイズ・カラー・ヴァイナル仕様の限定版1LP(独立系レコード店のみで販売。ブレイズ・ブルックスによるイラストを両面に印刷したリトグラフ付き)となる。(LPは全て輸入盤のみ)

 またアルバムは、ストリーミング、ダウンロード、HDオーディオ・ダウンロードの各種提携サイトでも配信される。

◎リリース情報
アルバム『ロング・アフター・ダーク』
2024/10/18 RELEASE
<2CDデラックス+ブルーレイ・エディション>
UICY-16245 5,500円(tax incl.)
https://umj.lnk.to/TPHB_lad


音楽ニュースMUSIC NEWS

櫻坂46、躍進した2024年の集大成を魅せたグループ4周年ライブでZOZOマリン史上最大となる72,000人を動員

J-POP2024年11月25日

 櫻坂46の単独ライブ【4th YEAR ANNIVERSARY LIVE】が11月23、24日にかけて千葉・ZOZOマリンスタジアムにて開催された。以下、同公演のオフィシャルレポートを掲載する。  欅坂46から櫻坂46に改名し、2020年 … 続きを読む

【深ヨミ】アンジュルム『初恋、花冷え/悠々閑々 gonna be alright!!』の販売動向を過去作と比較

J-POP2024年11月24日

 2024年11月20日付のBillboard JAPAN週間“Top Singles Sales”で、アンジュルムの両A面シングル『初恋、花冷え/悠々閑々 gonna be alright!! 』が75,849枚を売り上げ、3位にチャート … 続きを読む

&TEAM、2ndAL『雪明かり (Yukiakari)』コンセプトクリップ公開

J-POP2024年11月24日

  &TEAMが、12月18日にリリースするアルバム『雪明かり (Yukiakari)』のコンセプトクリップを公開した。   公開されたコンセプトクリップでは、一人、また一人と、冬の冷たさを感じる駅へ集まってくる少年たちが映し出され … 続きを読む

WANIMA、EP『Sorry Not Sorry』リリース&ホールツアーが決定

J-POP2024年11月24日

 WANIMAが、2024年12月18日にニューEP『Sorry Not Sorry』をリリースする。  今作には、Amazon Originalドラマ『【推しの子】』第6話の主題歌「爛々ラプソディ」をはじめ、メンバーの地元熊本のテレビ局・ … 続きを読む

Omoinotake、【Omoinotake ONE MAN TOUR 2024】東京公演より最新曲「ラストノート」ライブ映像公開

J-POP2024年11月24日

  Omoinotakeが、11月5日にZepp DiverCityにて開催した【Omoinotake ONE MAN TOUR 2024】東京公演で披露された最新曲「ラストノート」の模様を公開した。   本楽曲は、ドラマ『潜入兄妹 特殊詐 … 続きを読む

Willfriends

page top