ビッケブランカ、“革命”のファンファーレが高らかに鳴り響いた【LIVE HOUSE TOUR 2023】オフィシャルレポ到着

2023年8月3日 / 18:50

 ビッケブランカの全国ツアー【Vicke Blanka LIVE HOUSE TOUR 2023】のファイナル公演が7月31日、東京・Zepp DiverCityにて開催された。下記、同公演のオフィシャルレポートを掲載する。

 “メジャーデビュー5周年を経て、新たな地平を目指すビッケブランカの”革命”的第一歩を体現するツアーを行う”という意思のもと行われた今回のツアー。最終公演でビッケブランカは、アッパーな楽曲を次々と披露。アグレッシブな姿勢と多彩なポップセンスを共存させた熱いステージを繰り広げた。

 ライブの幕開けを告げたのは、「革命」の冒頭パート。マーチングロックの壮大なサウンドとともに登場したビッケブランカは、バックドロップのほうを向いてファンファーレの旋律を堂々と響かせる。歓声と拍手が巻き起こるなか、1曲目の「Get Physical」。観客は気持ちよさそうに体を揺らし、手を挙げて応える。続いてビッケのピアノのイントロからはじまったメロディアスなミディアムチューン「Slave of Love」(途中で曲を止め、歓声を求める演出も楽しい!)、そして、ビッケが前奏を鍵盤で弾き、曲中ではレスポールを構えたロックナンバー「Black Catcher」。オープニングからビッケブランカが持つカラフルな音楽性が炸裂した。

 「【LIVE HOUSE TOUR 2023】ファイナル、来てくれてありがとうございます!」「早く曲をやりたい感じなので、次にいこうと思います」と挨拶もそこそこに「Shekebon!」へ。フロアを埋め尽くしたオーディエンスが飛び跳ね、心地よい高揚感が生まれる。さらに起伏に富んだビートとファルセットを活かしたメロディが響き合う「Natural Woman」、〈AHA?〉〈AHA!〉のコール&レスポンスを取り入れたファンキーなダンストラック「Want You Back」へ。楽曲を重ねるごとにビッケと観客の距離が縮まり、一体感が増していく。凄腕のバンドメンバー[横山裕章(Key. / Cho.)、井手上誠(Gt. / Cho.)、若山雅弘(Dr. / Cho.)、まきやまはる菜(Ba. / Cho.)、岡部磨知(1st. Violin)、天野恵(2nd. Violin)]による演奏も素晴らしい。

 MCでは、春から続いてきた海外公演(サウジアラビア【Jeddah Events Calendar 2023 – Anime Village at City Walk】、イタリア【RIMINI COMIX】、フランス【第22回 Japan Expo】)のエピソードを披露。サウジアラビアはちょっとシャイな観客の反応が印象深く、イタリアではオーディエンスからモテまくり、フランスではタクシー運転手同士の小競り合いに遭遇……というトークで盛り上げる。「僕からしたら今日は来日公演ですよ(笑)」と笑顔で語る彼自身も、リラックスしてこの場所を楽しんでいるようだ。

 ここからはビッケの音楽的な多様性をダイレクトに感じられる場面が続いた。軽快なグルーヴとともに、切なさと儚さが交じり合う夏の恋を描いた「夏の夢」、ビッケ流の王道J-POPラブソング「オオカミなら」では、じっくりとビッケの歌を堪能。そして「Stray Cat」ではビッケがパッドを叩きまくり、パーカッシブにしてエキゾチックな音像を生み出す。洗練されたファンクネスを感じさせるアンサンブル、エモーショナルなビッケの歌声、鋭利なギターソロもめちゃくちゃ気持ちいい。続く「蒼天のヴァンパイア」ではEDM~ラテンを繋ぐダンサブルなサウンドに合わせて観客がタオルを振り回す(エンディングはビッケとドラマー若山のリズムバトル!)。音楽を介した純粋なコミュニケーションによって、極上のエンターテインメントに結びつく。これこそがビッケブランカのライブの真骨頂だ。
 
 「僕のキャリアのスタートは曲を作ること。こんな曲を作りたい、あんな曲を作りたいというのが先で、ライブは好きじゃなかったんですけど、今はこんなに楽しい場所になってて。わからないものですね」「こういう場所があるのは当たり前じゃないというのは良く感じていて。今はいろんな国でライブをやってますが、それも“あなた”が聴いてくれたのがはじまり。来てくれてありがとうございます」

 感謝の気持ちを告げた後、「みなさんに心から“LOVE”!」という言葉に導かれた「This Kiss」からライブはクライマックスへ。「ウララ」「Ca Va?」とキャリアを代表するアッパーチューンによって圧倒的な祝祭感を演出。観客からも「楽しい!」というピュアな思いがはっきりと伝わってきた。

 本編ラストは「革命」。メジャーデビュー6周年目にふさわしく、高らかな”革命”のファンファーレから始まり、最後に「私はできる 私を信じれば」という強いメッセージを歌い上げる。「革命」のパフォーマンスには、今回のツアーに対するビッケの思いの全てが込められていた。

 再びステージに登場したビッケは、新曲「Snake」のリリース、そして、スペシャルイベント第2弾【Vicke Blanka presents RAINBOW ROAD -翔-】の開催を発表。会場は大きな歓声と拍手で包まれた。アンコールの1曲目は「久しぶりにやらせてください」という言葉からはじまったバラード「まっしろ」。すべてのフレーズに濃密な感情を込め、全身で楽曲を表現するビッケの姿も心に残った。さらに「ファビュラス」「Great Squall」というポジティブなパワーに溢れた楽曲を打ち鳴らし、ライブはエンディングを迎えた。

 新曲「Snake」が8月30日にリリース。春先から欧州や中東など海外公演を重ねてきたビッケブランカが、実際に現地の音楽や観客に触れることで受けたインスピレーションを余すことなくサウンドに落とし込んだ楽曲となっているという。そして年末の12月28日には“1年に1度ファンと集まることができる場所”としてビッケブランカが立ち上げたスペシャルイベント第2弾【Vicke Blanka presents RAINBOW ROAD -翔-】(東京・TOKYO DOME CITY HALL)の開催も決定。自由なクリエイティビティ、カラフルかつディープな音楽性、旺盛なバイタリティを共存させたビッケブランカのポップワールドは、ここから新たなフェーズに突入することになりそうだ。

TEXT:森朋之
PHOTO:藤井拓

◎公演情報
【Vicke Blanka LIVE HOUSE TOUR 2023】
2023年7月31日(月) 東京・Zepp DiverCity

【Vicke Blanka presents RAINBOW ROAD -翔-】
2023年12月28日(木) 東京・TOKYO DOME CITY HALL

◎リリース情報
シングル「Snake」
2023/8/30 DIGITAL RELEASE


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