<ライブレポート>Kep1er、進化した姿と共にファンを魅了した初のジャパンツアー

2023年6月12日 / 18:00

 Kep1erが、5月20日および21日に自身初のジャパンツアー【Kep1er JAPAN CONCERT TOUR 2023 】を東京・国立代々木競技場 第一体育館にて開催した。

 韓国Mnetのオーディション番組『Girls Planet 999:少女祭典』(通称:ガルプラ)から誕生した、9人組グローバル・ガールズグループであるKep1er。応募総数1万3千名の中からグローバル視聴者投票によって選ばれた、ユジン、シャオティン、マシロ、チェヒョン、ダヨン、ヒカル、ヒュニンバヒエ、ヨンウン、イェソの9名で結成された。2022年1月にミニ・アルバム『FIRST IMPACT』で韓国デビューし、タイトル曲「WA DA DA」は日本でもストリーミング累計再生1億回を超える人気を博している。本ツアーは、3月15日にリリースされた日本2ndシングル『』のタイトルを冠した、全国3都市6公演をめぐる自身初のジャパンツアーだ。本稿ではツアー初日、5月20日東京公演の様子をお届けする。

 この日は待望の初日本単独ツアーとのこともあり、会場には開演前から心待ちにしている多くのファンが集まり期待感に溢れていた。SEとして「Wing Wing」が流れるなか、開演時間を迎えると、スクリーンにオープニング映像としてメンバー一人ひとりが映し出される。登場を予感させる演出に観客はオールスタンディング。オープニング映像を経て、満を持してメンバー9名が正面のメインステージ下からゆっくり姿を現すと、待ち侘びていたファンから割れんばかりの歓声が響く。早くも会場は凄まじい熱気に溢れ、オープニング・ナンバー「We Fresh (Japanese ver.)」を皮切りに、「Up! (Japanese ver.)」を立て続けに笑顔で披露。なんといっても、完成された息ぴったりなダンス、迫力あるエネルギッシュなパフォーマンスは圧巻で、序盤から会場はすでに最高潮だ。

 「Kep1ian(Kep1erファンの呼称)のみなさん、こんにちは~!」とテンション高く元気な挨拶から始まったMCでは、「みなさん本当に会いたかったです!」「ずっと夢にみていた光景です、ありがとうございます!」とメンバーひとりずつが挨拶し、Kep1ianへ会えた喜びや感謝を口にした。日本人メンバーであるマシロとヒカル以外のメンバーも、一生懸命に練習をしたことが伝わる日本語で挨拶するキュートな姿が印象的で、会場はメンバーが言葉を発する度に呼応するファンからの熱い声援で溢れ熱気を帯びていた。途中、8か月前に千葉・幕張メッセ 幕張イベントホールで開催されたデビュー・ショーケース【Kep1er Japan Debut Showcase Live 】を振り返り、ファンへの感謝を伝えた後、チェヒョンが「一緒にやってみたいことがあります!」と会場のKep1ianと一緒に「We Are Kep1er!」の掛け声にトライするシーンも。その後、本ツアーへの意気込みとして「私はいちばん年下なので最初から最後までテンションMAX! お姉ちゃんたちとKep1ianのエネルギーを満タンにします!」(イェソ)、「この公演が決まってから本当に楽しみにしていました! 夢を叶えるために頑張ってた自分にいつか夢は叶うって言ってあげたいです。私もみなさんにとって希望を与える、そんな存在になりたいです!」(マシロ)とそれぞれ想いを伝えた。

 「ここからは雰囲気をチェンジしてさっきとは違うステージを披露します!」とマシロが伝えると、元気なMCパートとは打って変わり、赤い照明に照らされたメンバーが羽織っていたジャケットを脱ぎ捨てる。会場に鳴り響くハイヒールの足音に合わせながらステージ上を歩み出し、4月10日にリリースされた韓国4thミニ・アルバム『LOVESTRUCK!』より妖艶な「LVLY」を日本初披露。キレキレな息のあったダンスはもちろん、スクリーンに映し出されるとよくわかるが、パフォーマンス時の各メンバーの表情や楽曲に合わせたパフォーマンスを作り上げる集中力が素晴らしく魅力的で、オーディエンスの目も心も釘付けにした。勢いは止まることなく、そのままSEに合わせてゆっくりとメンバーは一列になり、ファンの歓声のなか踊りながら花道を進むと、センターステージで、今回のための“特別なステージ”という「MVSK (Japanese ver.)」を披露。より一層会場は盛り上がりをみせ、オーディエンスから拍手と大歓声が沸き起こった。

 続く曲間MCではファンとのコミュニケーションを楽しみながら、「LVLY」「MVSK (Japanese ver.)」について、ヒカルは「本当に頑張って練習して、振り付けも新しく準備したんです」と口にし、「LVLY」のポイントダンスの振り付けを紹介。Kep1ianと一緒に、「L・O・V・E~♪」とポイントダンスを披露した。さらに今回披露した「LVLY」には別のアコースティック・バージョンがあると紹介すると、チェヒョンとヨンウンがデュエットでサビをアカペラで歌い上げた。

 メンバーは正面のメインステージに戻ると、そこから2チームに別れてスペシャル・ステージのコーナーへ。最初に披露したのは、ユジン、シャオティン、マシロ、チェヒョン、ヒカルの5人による「Snake」。キリングパートはシャオティンが務め、『ガルプラ』第10話の「クリエーションミッション」での記憶が蘇る、口を拭う振り付けや蛇のようなセクシーな振り付けが印象的な楽曲だ。続く、ダヨンが練習中にタピオカをよく飲んでいた事からチーム名を“タピオカズ”と命名した、ダヨン、ヒュニンバヒエ、ヨンウン、イェソの4人チームは、『ガルプラ』でも印象深い「U+Me=LOVE」を披露。両チーム共に、デビューしてからの彼女達が作り出すそれぞれのステージはより一層パワーアップしたパフォーマンスと伸びやかな歌声で強烈なインパクトがあった。そして暗転すると、メンバー全員が再びセンターステージでガルプラのシグナルソングとしても愛された「O.O.O (Over&Over&Over) (Kep1er Ver.)」を成長した姿で披露し、会場を大いに魅了した。その後のMCでは、シャオティンが「みんなとやってみたいことがあります」とキリングポイントの〈パロナヤ〉をKep1ianにやってもらうシーンも。そして、ユジンが「私達の感謝の気持ちをいちばん伝えられる方法は歌ですよね!」と語ると、そこから「Another Dream (Kep1er Ver.)」「Rewind」としっとりとしたナンバーを届け、会場は終始温かい雰囲気に包まれた。

 ライブ終盤に差し掛かると、スクリーンには部屋で過ごすメンバーの様子がVTRで流れる。そしてVTR内で作っていた紫のメッセージ入りの紙飛行機を手に、衣装チェンジしたメンバーがメインステージに再登場。そのまま花道でファンとコミュニケーションを取りながら、紙飛行機を客席へ向けて飛ばし披露した「LE VOYA9E」、デイジーの花を手に披露した「Daisy」、メインステージで歌い上げた「Dreams」と立て続けに披露。そして再び暗転すると、スクリーンには日本公演を楽しみにしながら撮影準備をするメンバーの様子がVTRで流れる。今までリリースされた作品タイトルや日付がテキストで映し出されると、黒いショートパンツルックに衣装チェンジしたメンバーが再登場し、力強いダンスパートが凄まじい「THE GIRLS (Can’t turn me down)」を披露。そして、そこから怒涛のセットリストで最高潮のなかシンガロングが沸き起こった「WA DA DA (Japanese ver.) – WA DA DA (Japanese ver.)~IMLAY Remix~」、猫ダンスがポイントの最新曲「Giddy」や「Back to the City」、日本デビュー曲「Wing Wing」とキラーチューンを連発し、ポジティブなステージを届けた。ラストは3月にリリースした日本 2ndシングル『』のリード曲「I do! Do you?」を披露し、笑顔で手を振りながらステージを後にした。

 Kep1erコールが沸き起こるなか、スクリーンに「9人がひとつになったと感じた瞬間」や「Kep1ianと初めて会った時の印象」などについてメンバーが答えるVTRが流れ、映像の最後に“スマホを用意してください”と表示されると、「Attention」の風船を一文字ずつ持ったメンバーが登場。ファンと交流しながら客席を練り歩き、撮影OKタイムを挟んでセンターステージで同曲を披露しアンコールへ。そしてその後の記念撮影時には、スクリーンに“メンバーに内緒でスローガンをあげてください”と表示されると、事前に配布されていた“Kep1er 初のツアーおめでとう!”と記載されたスローガンを会場中のファンが一斉にあげ、そのサプライズに感動し涙するメンバーの姿も。その後一人ひとりが感想を伝えると、紙吹雪やテープが舞うなか、力強くパッション溢れる「tOgether fOrever」を披露し、鳴り止まない温かい拍手と大歓声に包まれた。最後はメンバー横一列に並び「ありがとうございました!」と一礼。しきりに手をふり「ありがとう!」「大好き!」と何度も言葉にして届け、熱気さめやまぬなかステージ下へと姿を消し、約3時間におよぶ本公演の幕を閉じた。Kep1erの進化した姿とこれからの飛躍が期待できるパフォーマンスに、この日が特別になったことは間違いないだろう。

Text:Rumi Miyamoto
Photo:上山陽介/木村泰之

◎公演情報
【Kep1er JAPAN CONCERT TOUR 2023 】
2023年5月20日(土) 東京・国立代々木競技場 第一体育館

▼セットリスト
1. We Fresh (Japanese ver.)
2. Up! (Japanese ver.)
3. LVLY
4. MVSK (Japanese ver.)
5. Snake
6. U+Me=LOVE
7. O.O.O (Over&Over&Over) (Kep1er Ver.)
8. Another Dream (Kep1er Ver.)
9. Rewind
10. LE VOYA9E
11. Daisy
12. Dreams
13. THE GIRLS (Can’t trun me down)
14.WA DA DA (Japanese ver.) – WA DA DA (Japanese ver.)~IMLAY Remix~
15. Giddy
16. Back to the City
17. Wing Wing
18. I do! Do you?

En1. Attention
En2. tOgether fOrever


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