“教授”と慕われた坂本龍一（YMO）が闘病の末に死去

“教授”と慕われ、“世界のサカモト”と評された坂本龍一が3月28日に死去したことを株式会社キャブ、エイベックス・エンタテインメント株式会社、commmonsが発表した。71歳だった。

2020年6月に直腸がんと診断され、両肺などにも転移しステージ4と公表しており、「2020年6月に見つかった癌の治療を受けながらも、体調の良い日は自宅内のスタジオで創作活動をつづけ、最期まで音楽と共にある日々でした」と報告されている。さらに、葬儀は本人の強い遺志により近親者のみで執り行なわれたとのことで、「弔問、ご香典、ご供花につきましても謹んで辞退申し上げます」ともコメントされている。

坂本は東京芸術大学在学時よりスタジオミュージシャンとして活動をしており、1978年に細野晴臣と高橋幸宏ともにイエロー・マジック・オーケストラ（YMO）を結成し、国内外で商業的成功を収めた。また、自身の音楽活動はもちろん、プロデューサーやアレンジャーとしても活動し、他のアーティストへの楽曲提供も数多く、映画『戦場のメリークリスマス』で俳優として出演しつつ音楽を手掛け、日本人初の英国アカデミー賞の作曲賞を受。1987年公開の『ラストエンペラー』においては日本人初のアカデミー作曲賞をはじめ、同曲でゴールデングローブ賞、1989年第31回グラミー賞最優秀オリジナル映画音楽アルバム賞など世界的な音楽賞を総なめした。そして、2021年1月に2020年6月にニューヨークにてがんの診断を受け、直腸がんおよび転移巣の手術を受けたことを公式サイトで発表し、2022年6月には「ステージ4」であり、両肺に転移したがん摘出手術を前年に受けたことなどを明かし、同年12月11日に配信されたピアノ演奏よるソロコンサートが最後のステージとなった。