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故ジョージ・マイケルの1984年の代表的なヒット曲「ケアレス・ウィスパー」のミュージック・ビデオが、日々数十万回もの平均視聴数を記録し続けているおかげで、最近記念すべき10億再生を突破した。
1980年代半ばのタイム・カプセルのようなこのMVは、2009年にYouTubeにアップロードされたが、その20年前に初めて制作されたものだ。今でも毎日平均40万回以上世界中で視聴されている。ゴールドのイヤリングにスーツ、トレードマークだった長めのふわっとした髪型のマイケルが、大切な人を裏切っている自身の記憶を振り返りながら、カメラ目線で歌っている。ヴィンテージの水着、ヨット、マイアミの夕日などのドラマチックな背景に彩られ、彼は浮気してしまった後悔を告白している。
このバラードは、発売国によって“ジョージ・マイケル”または“ワム!フィーチャリング・ジョージ・マイケル”とクレジットされており、彼がワム!から離れ、ソロ活動で大成功を収める大きな一歩となった。すぐにそれとわかるサックスのソロの助けもあり、「ケアレス・ウィスパー」は今でも彼の最も有名な楽曲のひとつで、84年と85年に米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で3週首位を獲得した。彼のソロ楽曲では87年に4週1位に君臨した「フェイス」だけが、「ケアレス・ウィスパー」のチャート記録を上回っており、「ワン・モア・トライ」も1988年に3週1位を獲得している。
【グラミー賞】を2度受賞した彼は2016年に他界したが、最後のプロジェクトとして自伝的ドキュメンタリー『フリーダム』を残していった。このドキュメンタリーで彼は、数十年にわたる自身の伝説的なキャリアについて、「ある種のきらびやかさがあったという意味で、最後の大物ポップスターの一人」として記憶されることを望んでいると公言していた。
そして彼は、「でも本当のところ(大事なのは)楽曲だけで、人々が僕のことをある種の品位を持った人間だったと思ってくれるといいですね。まず無理でしょうけど」と、当時冗談交じりに述べていた。
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