エンターテインメント・ウェブマガジン
2022年8月3日(水)に約5年ぶりとなるニューアルバム『暁』をリリースしたポルノグラフィティが、アルバムを提げて9月から開催してきた、全国25カ所29公演を廻る全国ツアー『18thライヴサーキット”暁”』のファイナルが、1月24日(火)東京・日本武道館公演でファイナルを迎えた。最終日は、配信視聴チケットの販売に加え、全国各地の映画館でライブ・ビューイングも実施され、会場のみならず全国のファンと共に最後の”暁”を迎えることとなった。
悪霊の館を彷彿とさせるセットに加え、禍々しい雰囲気のBGMで観客を迎え入れた中、ポルノグラフィティのメンバーがドアを開いてステージへ。最終公演がいよいよ始まった。
ライヴ1曲目からアルバム収録楽曲「悪霊少女」「バトロワ・ゲームズ」と続き、3曲目ではドラマの主題歌になった「カメレオン・レンズ」を披露。3曲が終わり、序盤にも関わらず会場の熱気は一気に増していく。岡野も観客の反応に「ファイナルの空気になってるね。」(岡野)「ライヴをしていく中でみんなが曲に熱をこめてくれる。」(新藤)と話した。続いてポルノのデビューして24年間の楽曲の中から、「ネオメロドラマティック」、ライヴで初披露となる「プリズム」、人気曲「愛が呼ぶほうへ」と、音楽性や世界観の幅・歴史を感じさせる楽曲を立て続けに披露。
その後「ナンバー」「クラウド」「ジルダ 」とアルバムの楽曲が3曲続いた後、ポルノグラフィティのライヴとしては、珍しく観客に座ってもらい2009年の東京ドーム公演以来となる「うたかた」をアコースティックで披露。続く「瞬く星の下で」は岡野の弾き語りから始まる本ツアーだけのアレンジバージョン。途中バンドがオールインすると、楽曲の世界観が余すことなく会場を包み、聴かせる音の響きに観客はどっぷり浸かった。
ライヴ中盤岡野が「生きる屍となる準備はできていますか」と観客に問いかけ「Zombies are standing out」が始まる。ステージ上ではファイヤーボールが飛び交い骨太なロックなサウンドと相まって、会場は熱狂の渦に。そして続くはアルバム曲の「メビウス」。この楽曲は2021年のツアーで新曲として披露されていたのだが、アルバムのリリースを経てブラッシュアップされた姿で、再び観客の耳へ。更に畳み掛けるように「証言」へとストーリーは進み、武道館のステージいっぱいに映し出された映像の中、エモーショナルに普遍的な愛の楽曲を届けた。
ライヴも後半に入り、アッパーゾーンへ。「アゲハ蝶」では声は出せない制約のある中、クラップや手を左右に振り会場の一体感は一気に高まる。会場の熱に呼応するように「今度はミュージシャンがファンキーな一体感を出すよ!」と「ミュージック・アワー」がスタート。観客も曲に合わせて手を上下左右に振るポルノグラフィティのライヴの代名詞の1つである、そして「VS」、「テーマソング」と立て続けに会場を巻き込み、一体感は最高潮に。
本編最後「今日のこの時間をみんなと共有して、ここに来る前よりも明日に明るい光がさすと信じています。」と語り「暁」を披露。「暁」とはまだ闇の世界の状態、その先により明るい光があることを願い、魂のこもったパフォーマンスで本編は終了した。
アンコールでは「2023年新たな決意を見せる、僕らの続きを見せるという意味で新曲を聴いてください」と新曲「OLD VILLAGER」を披露。感情が爆発するようなギターロックの攻撃的な曲になればと岡野が語った通り、エモーショナルなサウンドが「予定調和」をぶち破れと言っているような、そんなエネルギーが伝わってくる。
続いてポルノのパーティーチューン「Century Lovers」で会場は大盛り上がりの中、ラストは「アホになって出しきって帰ろう!」と「ジレンマ」を披露し、熱狂の中ライヴは終了した。
ライヴ中MCで、「今回のアルバムの制作は届ける先に皆さんの顔がはっきり見えていたから迷わなかった。いつもあたたかく迎えてくれる全国の皆さんに本当に感謝です。」(岡野)、「アルバムを作ったらツアーを廻りたい。そしてツアーで皆さんが楽しんでくれている顔を見たらまた曲を作ってツアーをしたいと思う。こういうサイクルをこれからも続けていきたい。」(新藤)とコメント。
配信視聴も実施しており、Twitterでも#ポルノ武道館 など関連ワードが多数トレンド入りするなどSNSでも大きな盛り上がりを見せた。
24年目を迎え、今なおファンと共に歩み続けているポルノグラフィティ。今年の9月8日でデビュー25周年を迎えるがまだまだ進化が止まらない彼らの今後に期待が膨らむ。
<セットリスト>
『18th ライヴサーキット“暁”』
2023年1月24日 at 日本武道館
M01 悪霊少女
M02 バトロワ・ゲームズ
M03 カメレオン・レンズ
M04 ネオメロドラマティック
M05 プリズム
M06 愛が呼ぶほうへ
M07 ナンバー
M08 クラウド
M09 ジルダ
M10 うたかた
M11 瞬く星の下で
M12 Zombies are standing out
M13 メビウス
M14 証言
M15 アゲハ蝶
M16 ミュージック・アワー
M17 VS
M18 テーマソング
M19 暁
【ENCORE】
EN1 OLD VILLAGER(新曲)
EN2 Century Lovers
EN3 ジレンマ
新藤晴一プロデュース・原案・全曲作詞作曲『a new musical「ヴァグラント」』
プロデュース・原案・作詞・作曲:新藤晴一(ポルノグラフィティ)
脚本・演出:板垣恭一
出演:平間壮一・廣野凌大/小南満佑子・山口乃々華 水田航生 上口耕平 玉置成実/平岡祐太 美弥るりか 他
【東京公演】2023年8月/会場:明治座
【大阪公演】2023年9月/会場:新歌舞伎座
公式HP:https://vagrant.jp/
公式Twitter:@vagrantjp
主催:アミューズ/明治座
企画・製作:アミューズ