エンターテインメント・ウェブマガジン
テイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」が自己最長記録となる通算8週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
2022年11月5日付で1位に初登場した「アンチ・ヒーロー」は、12月10日付まで6週間キープした後、ホリデー・ソングの上昇により一時ダウンしたが、1か月のブランクを経て先週首位に返り咲き、今週で通算8週目の首位をマークした。
「アンチ・ヒーロー」首位獲得週
2022年11月5日
2022年11月12日
2022年11月19日
2022年11月26日
2022年12月3日
2022年12月10日
2023年1月14日
2023年1月21日
テイラーはこれで2014年~15年に7週をマークした「ブランク・スペース」を上回るHot 100での自己最長記録を更新した。
()内は首位到達日
8週「アンチ・ヒーロー」(2022年11月5日)
7週「ブランク・スペース」(2014年11月29日)
4週「シェイク・イット・オフ」(2014年9月6日)
3週「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」(2017年9月16日)
3週「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」(2012年9月1日)
1週「バッド・ブラッド feat. ケンドリック・ラマー」(2015年6月6日)
1週「カーディガン」(2020年8月8日)
1週「ウィロー」(2020年12月26日)
1週「オール・トゥー・ウェル (テイラーズ・ヴァージョン) 」(2021年11月27日)
「アンチ・ヒーロー」は、今週の集計期間中(2023年1月6日~12日)エアプレイが8,850万回(6%増加)、ストリーミングが1,680万回 (3%減少)、セールスは7,000 (15%増加) をそれぞれ記録して、エアプレイ・チャートで4週目、デジタル・ソング・セールス・チャートでも通算5週目の首位をマークした。なお今週セールスが上昇したのは、9日~12日に公式ウェブサイトで以前リリースした10種のバージョンが値引きされたため。
続いて2位には先週の3位からシザの「キル・ビル」が上昇し、ドージャ・キャットとのコラボレーション「キス・ミー・モア」が記録した3位を上回るHot 100での自己最高位を更新した。
()内は最高位到達年
7位 マルーン5「ホワット・ラヴァーズ・ドゥ feat. シザ」(2017年)
7位 「オール・ザ・スターズ with ケンドリック・ラマー」(2018年)
9位 「グッド・デイズ」(2020年)
3位 ドージャ・キャット「キス・ミー・モア feat. シザ」(2021年)
7位 「アイ・ヘイト・ユー」(2021年)
10位 「ノーバディ・ゲッツ・ミー」(2022年)
2位 「キル・ビル」(2023年)
「キル・ビル」は、今週の集計期間中ストリーミングが3,110万回(11%増加)、エアプレイは1,420万回(742%増加)にそれぞれ上昇し、ストリーミング・チャートで3週目、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとR&Bソング・チャートではそれぞれ5週目の首位をマークした。
今週ストリーミングが上昇したのは1月10日に公開されたミュージック・ビデオによる反響で、エアプレイの上昇はジャンルをクロスオーバーしてポップ系のラジオ局でもプッシュされているため。それらの伸び率によっては「アンチ・ヒーロー」と入れ替わり首位に立つ可能性もある。
「キル・ビル」が収録された最新作『SOS』は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で初登場から5週連続で1位を獲得した。
「キル・ビル」と入れ替わり、先週2位にランクインしていたサム・スミス&キム・ペトラスの「アンホーリー」は3位にダウン。4位はデヴィッド・ゲッタ&ビービー・レクサの「アイム・グッド(ブルー)」が同位をキープし、ダンス/エレクトロニック・ ソング・チャートでは17週目の首位を獲得した。
先週6位に復帰したメトロ・ブーミンの「Creepin’ with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ」は5位に上昇し、デビュー週(2022年12月17日付)と同じ最高位に到達。先週8位に上昇したザ・ウィークエンドの「ダイ・フォー・ユー」(2016年)も6位に、こちらもリリースから約6年を経て最高位を更新した。
ドレイク&21サヴェージの「Rich Flex」は先週の5位から7位に、ハリー・スタイルズの「アズ・イット・ワズ」も7位から8位にそれぞれワンランクダウンし、9位はスティーヴ・レイシーの「バッド・ハビット」が同位をキープ。ロック&オルタナティブ・ソング・チャート、ロック・ソング・チャート、オルタナティブ・ソング・チャートでそれぞれ21週目の首位を獲得した。
続いて10位にはザック・ブライアンの「サムシング・イン・ザ・オレンジ」が先週の11位から上昇し、昨年5月にランクインしてから約8か月間を経て自身初のTOP10入りを果たした。今週の集計期間中、セールスは6%減少の4,000に若干数下降したが、ストリーミングが2%増加の1,740万回、エアプレイも8%増加の390万回にそれぞれ数字を伸ばしている。
初登場から今週TOP10入りするまでの期間は38週間で、キャリー・アンダーウッドの「ビフォー・ヒー・チーツ」(2006~07年)、ナット・キング・コールの「ザ・クリスマス・ソング」(1960年~2022年)の各38週と並ぶ歴代2位にランクインした。なお初登場からTOP10入りまでの最長記録は、昨年の年間チャートを制したグラス・アニマルズの「ヒート・ウェイヴス」で、2021年1月16日付チャートで100位に初登場してから42週間を経て同年11月13日付でTOP10入りしている。
「サムシング・イン・ザ・オレンジ」はカントリ・ソング・チャートで3週目の首位を獲得していて、2012年10月以降、Hot 100でTOP10入りした曲がカントリ・ソング・チャートで1位を獲得したのは以下に続く通算15曲目の快挙となる。
()内はHot 100での最高位と最高位到達年
ザック・ブライアン「サムシング・イン・ザ・オレンジ」(2023年 / 10位)
モーガン・ウォレン「ユー・プルーフ」 (2022年 / 5位)
ルーク・コムズ「ザ・カインド・オブ・ラヴ・ウィ・メイク」 (2022年 / 8位)
モーガン・ウォレン「ドント・シンク・ジーザス」 (2022年 / 7位)
テイラー・スウィフト「オール・トゥー・ウェル(テイラーズ・ヴァージョン)」 (2021年 / 1位)
ウォーカー・ヘイズ「ファンシー・ライク」 (2021年 / 3位)
モーガン・ウォレン「ウェイステッド・オン・ユー」 (2021年 / 9位)
ギャビー・バレット「アイ・ホープ feat. チャーリー・プース」 (2020年 / 3位)
ルーク・コムズ「フォーエバー・アフター・オール」 (2020年 / 2位)
モーガン・ウォレン「7サマーズ」 (2020年 / 6位)
ダン+シェイ&ジャスティン・ビーバー「10000 アワーズ」 (2019年 / 4位)
フロリダ・ジョージア・ライン&ビービー・レクサ「メント・トゥ・ビー」 (2018年 / 2位)
サム・ハント「ボディ・ライク・ア・バック・ロード」 (2017年 / 6位)
フロリダ・ジョージア・ライン「クルーズ feat. ネリー」 (2013年 / 4位)
テイラー・スウィフト「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」(2012年 / 1位)
2012年10月以降、1位を獲得したタイトルは全76曲で、そのうちの15曲(全体の21%)がHot 100でTOP10にランクインした。全76曲のうち2020年以降に首位を獲得したのは22曲で、Hot 100でTOP10にランクインした全15曲中10曲が過去4年間で達成している。
カントリー・ソングがHot 100でも上位にランクインできるようになった最大の要因はストリーミングによるもので、2020年以降ではそれ以前の約2倍、45%がカントリ・ソング・チャートで1位を獲得し、Hot 100でもTOP10入りしている。また、2022年以前は、ラジオもポップやアダルト・エアプレイにクロスオーバーしてヒットさせるケースが多く、前述の2022年以前にチャートインした11曲中「フォーエバー・アフター・オール」以外の曲はすべてポップ/アダルト・エアプレイ・チャートにランクインした。
タイトルに「オレンジ」が含まれる曲がHot 100でTOP10入りしたのは史上初で、これまでの最高位は1968年にレモン・パイパーズの「ジェリー・ジャングル(オブ・オレンジ・マーマレード)」が記録した51位だった。なお、最新のチャートではミーガン・モロニーの「テネシー・オレンジ」も58位まで上昇している。
「サムシング・イン・ザ・オレンジ」は昨年5月にリリースしたメジャー・デビュー・アルバム『アメリカン・ハートブレイク』からのシングルで、本作はアルバム・チャート“Billboard 200”で最高5位、カントリー・アルバム・チャートでは1位を記録した。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは1月20日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「アンチ・ヒーロー」テイラー・スウィフト
2位「キル・ビル」シザ
3位「アンホーリー」サム・スミス&キム・ペトラス
4位「アイム・グッド(ブルー)」デヴィッド・ゲッタ&ビービー・レクサ
5位「Creepin’」メトロ・ブーミン with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ
6位「ダイ・フォー・ユー」ザ・ウィークエンド
7位「Rich Flex」ドレイク&21サヴェージ
8位「アズ・イット・ワズ」ハリー・スタイルズ
9位「バッド・ハビット」スティーヴ・レイシー
10位「サムシング・イン・ザ・オレンジ」ザック・ブライアン
洋楽2024年11月22日
故マック・ミラーの遺族が、2020年にリリースされた最初の遺作アルバム『サークルズ』の5周年を記念して、2枚目の遺作アルバムをリリースする予定だ。『サークルズ』は、2018年に急逝したミラーが生前に制作していたアルバムだった。 米ピッツ … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
Eveが、TVアニメ『アオのハコ』エンディングテーマとして書き下ろした「ティーンエイジブルー」のミュージックビデオを公開した。 現在配信中の本楽曲は、11月27日発売のニューアルバム『Under Blue』にも収録される。 ◎映像情報 … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
TM NETWORKのドキュメンタリー映画『TM NETWORK Carry on the Memories -3つの個性と一つの想い-』が、2025年春に劇場公開される。 1984年4月21日に、シングル『金曜日のライオン』でデビュー … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
モーニング娘。’24の一発撮りパフォーマンス映像『モーニング娘。’24 – 恋愛レボリューション21 / THE FIRST TAKE』が、2024年11月22日22時にYouTubeプレミア公開される。 一発撮りのパフォー … 続きを読む
J-POP2024年11月22日
tuki.が、2025年1月8日に1stアルバム『15』を発売する。 同作は、tuki.が15歳を迎えるまでに作ったという楽曲が収録されたアルバム。「晩餐歌」をはじめ、「一輪花」「サクラキミワタシ」「ひゅるりらぱっぱ」といった既発曲のほ … 続きを読む