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<FNC ENTERTAINMENT>所属アーティストが勢ぞろいする【FNC KINGDOM】が、約3年ぶりに、2022年12月17日・18日に千葉県・幕張メッセで開催された。本稿では初日の模様をレポートする。
【2022 FNC KINGDOM – STAR STATION -】と題された今回は、FTISLAND、CNBLUE、N.Flying、SF9、Cherry Bullet、P1Harmony、PRIKIL、そして俳優のチョン・へインら計8組が登場。宇宙船に乗って旅する観客が架空の宇宙ステーション“STAR STATION”に向かう道中で、それぞれのステージを楽しむというコンセプトだ。離陸すると、出演者たちが会場サイドから登場するというサプライズがあり、憧れのアーティストを間近で見たオーディエンスは喜びと興奮を隠しきれない様子。【KINGDOM】のテーマ曲「Sing Along」を全員で歌い、宇宙旅行の門出を祝った。
トップバッターを務めたのは、FTISLAND。ピンクや青のレーザーが宙を貫くなか、正面ステージにメンバー3人が登場し、イ・ホンギ(Vo.)の「いけんのか!」という威勢のいい掛け声と共に「FREEDOM」で幕開け。凄まじい歌唱力と圧倒的なバンドサウンドで、会場は一気に熱を帯びる。MCでは、テーマ曲「Sing Along」の制作秘話やイ・ジェジン(Ba. / Vo.)の誕生日をお祝いする場面も。その後も「DOOR」「Take Me Now」など、勢いは止まることなく次々とハイエナジーなパフォーマンスでオーディエンスを魅了。たっぷりと8曲、全身全霊のアクトを魅せつけ、会場のボルテージを早くも最高潮にして、ステージを後にした。
暗闇からスーツ姿で登場したのは、Netflixドラマ『恋慕』など、俳優業で新しいファンを獲得したSF9のロウン。突然の登場に会場は驚きの声で溢れた。ファンだという玉置浩二の「メロディー」を日本語でカバーしたロウンは、「こうやってステージに立つと、僕は歌うことが好きなんだなと感じます」と歌うことへの変わらぬ情熱をアピールし、『恋慕』の挿入歌「No Goodbye In Love」で甘い歌声を届けた。
日本人メンバー2名を含む7人組グループ、Cherry Bulletは、キュート&セクシーなパフォーマンスを織り交ぜながら「Love in Space」「Broken」をパフォーマンス。「お元気ですか?」「お久しぶりです!」「皆さん、愛してるよ~!」と挨拶する7人は、日本のLullet(ファンの愛称)に限らず、会場に集まった観客全員を虜にした。最後は口笛メロディが特徴的な「Love So Sweet」で、大きなハートの紙吹雪が頭上から舞い落ちるなか、次のアーティストにバトンタッチした。
続いて登場したSF9は、黒いスーツの装いでビシッと揃え、「Good Guy」「Tear Drop」「Play Hard」を日本語ver.でパフォーマンス。クールなお兄さんからパーティーガイまで、曲ごとにキャラクターを変え、目と耳でオーディエンスを魅了し、緑色に光るリストバンドを振るFANTASYたちの腕も止まらなかった。「まだまだ楽しいステージが続きますので、楽しみにしてくださいね」というダウォンの言葉通り、その後、トークでもパフォーマンスでも会場を沸かせた。韓国ナンバー「SCREAM」「OK OK」で再び一糸乱れぬダンスを展開し、熱いステージを盛り上げた。
白い大きな花を胸ポケットに忍ばせ、タキシード姿で花道に登場したのは、CNBLUEのリーダー、ジョン・ヨンファ(Vo.)。ジャジーな「The Moment」で軽快にスタート。終始楽しそうでマイクをくるっと回すパフォーマンスが印象的だ。Cherry Bulletをバックダンサーに引き連れた「Summer Dream」では自然とクラップが起こる。「2022年は再会の年です。これからの毎日が素敵になりますように」と語り、エモーショナルな「One Fine Day」を伸びやかな歌声で歌い上げ、最後はスモークの中に消えるパフォーマンスでステージを後にした。
本イベントも折り返しに差し掛かる頃、黒い煌びやかな衣装で5ピースバンド・N.Flyingがエネルギッシュに登場。「Amnesia」「Kick Ass」と疾走感のあるナンバーをノンストップで繰り出す。キム・ジェヒョン(Dr.)のドラムを叩く表情がとても良い。MCではソ・ドンソン(Ba.)が「N.Flyingのメンバーとして初めて【FNC KINGDOM】のステージに立てて本当に幸せです」と喜びを表し、2022年ZEPPツアーの完走を経て、もっと日本で活躍したいとファンへ伝えるシーンも。その後「Flashback」では圧巻のハイトーンボイスをアカペラで魅せ、会場を大いに沸かせ魅了した。
ここからは【KINGDOM】だけのスペシャル・コラボが続く。Perfume「チョコレイト・ディスコ」(Cherry Bullet レミとメイ、PRIKILのNANA)、川崎鷹也「魔法の絨毯」(FTISLAND チェ・ミンファン(Dr.)とCNBLUE カン・ミンヒョク(Dr.))、あいみょん「マリーゴールド」(FTISLAND ジェジン(Ba. / Vo.)とCNBLUE イ・ジョンシン(Ba.))、マシン・ガン・ケリー×ヤングブラッド×トラヴィス・バーカー「アイ・シンク・アイム・オーケイ」(N.Flying イ・スンヒョプ(Vo. / Rap / Key. & Gt.)とP1Harmony ギホ)と、それぞれ特技を活かしたり、新しい面を見せたりするステージで、観客を楽しませる。
サバイバル番組『Who is Princess?』から誕生したPRIKILの【KINGDOM】初舞台は、ソーダの弾ける音とともに「FUN」でスタート。昨年5月にデビューした、この日一番の後輩アーティストながら、オーディエンスの中には彼女たちの登場を待ち望んでいた者も多く見られた。頭の周りで両手を振り回す特徴的なダンスとポップなサウンドがキャッチーなデビュー曲「SOMEBODY」で華やかなデビューを飾り、多くの観客を魅了した。
FTISLAND ミンファン、N.Flying ジェヒョン、SF9 ダウォン、P1Harmony インタクとソウルの5人による激しいダンスが目を引いた嵐「truth」、FTISLAND ホンギのソロステージを挟んで、2020年10月に韓国デビューしたP1Harmonyが日本初オンステージ。スタートナンバー「Back Down」で、メンバー全員のダンススキルが非常に高いことがすぐにわかった。日本人メンバーで“ブラックホール”の異名をとるソウルが「ついに日本のステージに立つことができました! 先輩たちのように僕達も盛り上げていくのでついて来てください!」と挨拶して、「Doom Du Doom」「Do It Like This」で、その存在を観客たちの心に刻んだ。
SF9 ユテヤンがSHINee テミンの「さよならひとり」に合わせて舞う華麗な姿に会場中が息をのみ、N.Flying ユ・フェスン(Vo.)とCherry Bullet ボラの男女ユニットがOfficial髭男dism「Pretender」で会場を華やかな空気に包んだ後、チョン・ヘインの貴重な歌唱ステージへ。『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』や『D.P. -脱走兵追跡官-』などで多くの賞を受賞した彼は、この日一番の歓声を浴びたと言っても過言ではない。2014年のデビュー作『百年の花嫁』より、共演仲間のホンギと「What I wanted to say」で美声を響かせ、「また一緒にやりたいね」と再共演を望むヘインの言葉に会場も拍手で賛同。最後はBLACKPINKのJISOOとの共演が話題を呼んだドラマ『スノードロップ』のOST「Memories More Than Love」をカバーし、シンガーとしてのポテンシャルの高さも証明した。
トリを飾ったのは、2021年で日本デビュー10周年を迎えたCNBLUE。ヨンファはソロステージで見せたジャジーな印象から打って変わり、「LET IT SHINE」から他を寄せ付けない歌唱力を遺憾なく披露。花道もステージも目一杯、何往復も駆けながら歌い続けるパフォーマンスはパワーに満ち溢れ、3年ぶりに開催された本イベントへの喜びを体現しているかのようだ。MCでは「皆さんがFNCを好きで、聴いてくれていることが幸せです」「ずっと夢だった東京ドームに向かって、これからも進もうと思ってます」と感謝を伝え、「Where you are」「In My Head」と畳みかける。エネルギッシュに走り回り、フルパワーで歌い上げるヨンファ同様にステージを行き来したジョンシンと、バックでドラマチックに叩くミンヒョクも心から楽しんでいるようで、スモークなどの演出とも相まって、最後まで圧倒的なエンターテインメントで日本のファンを魅了した。
Text by Rumi Miyamoto、Mariko Ikitake
※記事初出し時に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。
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