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テイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」が首位に返り咲き、通算7週目の首位を獲得した今週の米ビルボード・ソング・チャート。
先週のTOP10にランクインしていたホリデー・ソング8曲は、今週の集計期間がクリスマス後の2022年12月30~2023年1月5日ということで一掃され、以下いずれの曲も上昇またはTOP10入りを果たしている。
初登場(2022年11月5日付)から6週間首位を獲得した後、ホリデー・ソングに押されダウンしていたテイラー・スウィフトの「アンチ・ヒーロー」は、先週の8位から1位に上昇して通算7週目の首位をマークした。
Hot 100での首位獲得が7週を超えたのは、2014年~15年に同7週をマークした「ブランク・スペース」以来約8年ぶりで、自己最長記録タイとなる。
()内は首位到達日
7週「アンチ・ヒーロー」(2022年11月5日)
7週「ブランク・スペース」(2014年11月29日)
4週「シェイク・イット・オフ」(2014年9月6日)
3週「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」(2017年9月16日)
3週「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」(2012年9月1日)
1週「バッド・ブラッド feat. ケンドリック・ラマー」(2015年6月6日)
1週「カーディガン」(2020年8月8日)
1週「ウィロー」(2020年12月26日)
1週「オール・トゥー・ウェル (テイラーズ・ヴァージョン) 」(2021年11月27日)
「アンチ・ヒーロー」は、今週の集計期間中エアプレイが8,380万回(4%増加)、ストリーミングが1,720万回(2%増加)、セールスは6,000(1%減少)を記録して、エアプレイ・チャートでは3週目の首位を獲得。デジタル・ソング・セールス・チャートでは2位から1位に返り咲き、ストリーミング・ソング・チャートでは37位から4位にジャンプアップした。
続いて2位にはサム・スミス&キム・ペトラスの「アンホーリー」が先週の10位から浮上し、3位にはシザの「キル・ビル」が11位から再TOP10入りを果たした。
「キル・ビル」はミュージック・ビデオが公開されていないにもかかわらず好調で、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとR&Bソング・チャートでは初登場から4週連続で首位をマークしている。同曲が収録された新作『SOS』も、アルバム・チャート“Billboard 200”で初登場から今週まで4週連続で1位を獲得した。
4位には、先週19位にランクインしていたデヴィッド・ゲッタ&ビービー・レクサの「アイム・グッド(ブルー)」が浮上し、TOP5入りと最高位を更新した。ビービー・レクサにとっては、2018年に最高2位を記録した「メント・トゥ・ビー with フロリダ・ジョージア・ライン」以来約5年ぶり、2曲目のTOP5入りで、デヴィッド・ゲッタは以下に続く4曲目のランクインを果たした。
()内はTOP5入りした年
5位「セクシー・チック feat. エイコン」(2010年)
4位「ターン・ミー・オン feat. ニッキー・ミナージュ」 (2011年)
4位「ウィズアウト・ユー feat. アッシャー」 (2012年)
4位「アイム・グッド(ブルー)with ビービー・レクサ」(2023年)
また、ダンス/エレクトロニック・ソング・チャートでは通算16週目の首位を獲得している。
「アイム・グッド(ブルー)」には、イタリアのダンス・トリオ=エッフェル・65の「ブルー(ダ・バ・ディ)」がサンプリングされていて、原曲が2000年に記録した最高6位を上回り、間接的にも最高位を更新したことになる。
続いて5位にはドレイク&21サヴェージの「Rich Flex」が先週の21位から急上昇し、約1か月ぶりにTOP5入りした。ラップ・ソング・チャートでは8週連続で1位を保持している。同曲は11月から3週連続でHot 100で2位をマークしたが、現時点では首位に到達していない。
6位は先週の22位からメトロ・ブーミンの「Creepin’ with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ」が、7位はハリー・スタイルズの「アズ・イット・ワズ」が31位からジャンプアップしている。前者は2022年12月17日付で5位にデビューし、後者は昨年の4月から10月にかけて通算15週の首位(歴代4位)をマークした。
先週の26位から8位に上昇したザ・ウィークエンドの「ダイ・フォー・ユー」は、2016年リリースの3rdアルバム『スターボーイ』に収録された曲だが、TikTokのバイラル・ヒットをキッカケに近年徐々にチャートを上昇し、約6年以上経て今週TOP10入りを果たした。
ザ・ウィークエンドのTOP10入りは前述の「Creepin’」に続く通算16曲目(内6曲が1位)で、アルバム『スターボーイ』からは「スターボーイ feat. ダフト・パンク」(2017年1位)、「アイ・フィール・イット・カミング feat. ダフト・パンク」(2017年4位)に続く3曲目のランクインとなる。
「ダイ・フォー・ユー」は、今週の集計期間中ストリーミングが10%増加の990万回に上昇し、エアプレイ・チャートでは6,730万回(3%増加)を記録して4位をキープした。
スティーヴ・レイシーの「バッド・ハビット」は先週の30位から9位に上昇し、ロック&オルタナティブ・ソング・チャート、ロック・ソング・チャート、オルタナティブ・ソング・チャートでそれぞれ20週目の首位を獲得した。
続いて10位にはビヨンセの「カフ・イット」が先週の38位から上昇し、通算21曲目のTOP10入りを果たしている。今週の集計期間中エアプレイが5,580万回(4%増加)、ストリーミングが830万回(22%増加)、セールスも3,000(16%増加)にそれぞれ数字を伸ばした。
同曲が収録された7thアルバム『ルネッサンス』からは、リード・シングルの「ブレイク・マイ・ソウル」が2022年8月13日~20日付の2週首位を獲得していて、「カフ・イット」は2曲目のTOP10入りとなる。同じアルバムから2曲以上がTOP10入りしたのは、2008年~09年に「シングル・レディース(プット・ア・リング・オン・イット)」(1位)、「ヘイロー」(5位)、「イフ・アイ・ワー・ア・ボーイ」(3位)、「スウィート・ドリームス」(10位)の4曲を輩出した3rdアルバム『アイ・アム…サーシャ・フィアース』以来の快挙となる。
なお、デスティニーズ・チャイルドとしては1998年から2005年にかけて10曲がTOP10入りしていて、前述の「ブレイク・マイ・ソウル」が首位を獲得した時点でソロとして20曲、グループとして10曲の通算30曲をランクインさせていた。この記録は、ソロ(ウイングス名義含む)で23曲、ザ・ビートルズとして34曲の通算57曲をランクインさせたポール・マッカートニー、ソロで30曲、ジャクソン5(ジャクソンズ名義含む)で11曲の通算41曲を輩出したマイケル・ジャクソンに次ぐ記録で、女性アーティストとしては最多となる。逆のパターンでは、ザ・シュープリームスがダイアナ・ロス&ザ・シュープリームス名義で6曲含む20曲をグループとしてTOP10入りさせ、ロスはソロで12曲をランクインさせている。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは1月13日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「アンチ・ヒーロー」テイラー・スウィフト
2位「アンホーリー」サム・スミス&キム・ペトラス
3位「キル・ビル」シザ
4位「アイム・グッド(ブルー)」デヴィッド・ゲッタ&ビービー・レクサ
5位「Rich Flex」ドレイク&21サヴェージ
6位「Creepin’」メトロ・ブーミン with ザ・ウィークエンド&21サヴェージ
7位「アズ・イット・ワズ」ハリー・スタイルズ
8位「ダイ・フォー・ユー」ザ・ウィークエンド
9位「バッド・ハビット」スティーヴ・レイシー
10位「カフ・イット」ビヨンセ
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