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2022年12月5日付のBillboard JAPAN週間“Top Singles Sales”で、米津玄師『KICK BACK』が289,147枚を売り上げ、首位を獲得した(集計期間2022年11月21日~2022年11月27日)。
『KICK BACK』は、前作『M八七』から6カ月ぶりとなる13枚目のシングルで、表題曲の「KICK BACK」はTVアニメ『チェンソーマン』のオープニングテーマとして使用されており、史上2番目の速さでストリーミング累計1億回再生突破している。また、本作はアルバムセールスとしては9作目『Flamingo/TEENAGE RIOT』以来、4作ぶりの首位獲得となった。また本作は10作目の『馬と鹿』の421,143枚に次いで、自身2番目となる初週販売枚数を記録した。
今回は米津玄師の直近6作、8枚目の『Lemon』以降のシングルの販売動向をSoundScanJapanのデータを使用し調査した。
まず、8作目の『Lemon』から本作『KICK BACK』の発売初週の販売数と、2022年11月27日までの累計販売数をグラフ化した物が図1(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/119585/2)である。
グラフの中でまず目を引くのは、656,242枚を売り上げている8枚目、『Lemon』の累計販売枚数の高さである。2018年に発売された『Lemon』は2018年、2019年と、2年連続でJAPAN HOT100の年間ランキング首位となり、フィジカルにおいても累計販売枚数は自己最高となっている。
累計販売数は一般的に発売から日にちが経っているタイトルのほうが販売期間が長くなるため有利であり、8作目の『Lemon』は別格としても、9作目『Flamingo/TEENAGE RIOT』、10作目『馬と鹿』は、初週売り上げから累計販売数が大きく伸びているのがわかる。特に『馬と鹿』は初週の販売数の大きさもあり、累計販売数も『Lemon』に次いで自身2位となっている。『馬と鹿』から11作目『Pale Blue』は約1年9カ月もリリース時期が開いている事が原因で、『Pale Blue』以降は累計販売枚数の伸びは小さくなっている(発売後1週の『KICK BACK』は初週と累計が同数)。しかし、12作目『M八七』及び本作『KICK BACK』は共に前作越えの初週販売数となっており、『KICK BACK』は10作目の『馬と鹿』の421,143枚に次いで、自身2番目となる初週販売枚数となっている。これらの作品はロング・セールになり累計販売枚数も今後伸びていく事が期待される。
元々ダウンロードやストリーミング等デジタル領域での強さが目立つ米津玄師だが、シングルセールスで4作ぶりに首位を獲得し、自身2番目の初週販売枚数を記録し、フィジカル領域でも勢いは増している。今後も米津玄師の動向から目が離せない。
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