<ライブレポート>MAMAMOO、3年ぶり来日公演でヒットナンバー披露「MAMAMOOは続くからな!」

2022年11月29日 / 18:00

 2022年11月26日・27日に千葉・幕張メッセ 展示ホールで開催されたMAMAMOO初のワールドツアーの日本公演【MAMAMOO WORLD TOUR<MY CON> – JAPAN】のオフィシャル・レポートが届いた。

 フォトブースやコラボカフェ、フードコーナーなどが用意されたロビーエリアを抜け、コンサート会場に足を踏み入れ、メインステージ奥に見えたのは、4本のスタンドマイクと、青、赤、白、黄のライト。その風景を目の前にしただけでも、この場所に立つメンバーを想像して思いが込み上げたファンも多かったはず。そんな会場を埋め尽くした観客の熱がさらに上がったのは、オープニングの映像が終わり、リフトを使ってゆっくりとステージに現れた彼女たちを見たその時だった。

 白のシャツにゴールドの装飾が施されたパンツというシンプルな装いで登場したSolar、Moon Byul、Whee In、Hwa Saの圧倒的な存在感は、1曲目「1,2,3 Eoi!」から健在。メイン~センターへとステージを移動しながら、オーディエンスに向けて手を振ったり、クラップをしたり、日本語で呼びかけたりと、日本のMOOMOO(MAMAMOOのファン)に会えた喜びを、冒頭から余すことなく伝えようとする4人に、観客も笑顔と熱気で応える。続く 「Mr. Ambiguous」では、赤、黒、ゴールドを基調にしたダイナミックな映像をバックに、持ち前の爆発的な歌唱力を発揮しながら、「みなさ~ん! お待たせしました~!」と、オーディエンスへキュートに投げかけた。

 韓国でのデビュー以来、初めてのワールドツアーということで、より多くの曲を届けたいという思いから、「Um Oh Ah Yeh」「Freakin Shoes」「NEW YORK」「Dingga」「Emotion」「Funky Boy」「You’re the best」は、メドレーとして構成。時にダンサーを従え、ステージを行き来しながら、人気曲をパワフルかつ丁寧にパフォーマンスを披露していく。1人ずつスポットが当たり、オリエンタルでクールなイントロで始まる「AYA」、個々の力強い魅力が存分に詰め込まれた「ILLELLA」など、コンサートならではの編曲や照明、映像など、彼女たちのポテンシャルを存分に惹き出す演出も相まって、その魅力が濃縮されたステージが次々と繰り広げられていく。

 Solarがストーリーを担当し、メンバーが声で参加したコミカルなアニメーション映像で観客の笑いを誘ったところで、赤のつなぎに身を包んだ4人が再び舞台へ。バンドアレンジを活かした「Taller than You」で観客を盛り上げ、「mumumumuch」をポップでスウィートに歌い上げたところで、ソロパレードへ突入。「みなさんがこれまでに見たことのないようなステージを準備しました」というメンバーの言葉通り、各自のソロ曲に別のメンバーが挑戦するという趣向を凝らした内容だ。

 直前のMCでは、少し緊張しているような話も飛び出したものの、そんなことはまったく感じさせず、Whee Inの「Water Color」をSolarが、Moon Byul の「Eclipse」をHwa Saが、Solar の「HONEY」をWhee Inが、Hwa Saの「TWIT」をMoon Byulが、さらに、「Spit it out」「Make me happy」「LUNATIC」「Maria」は4人全員での披露となった。それぞれの楽曲を別のメンバーが昇華しながら、新たな魅力を届けるという<MY CON>でしか見られない贅沢で特別なパフォーマンスは、この公演のハイライトの1つとも言えるシーンだ。

 映像を挟んで、青を基調とした衣装へとチェンジした4人は、圧巻のバラード「Paint Me」、柔らかな歌声で会場全体を包み込む「I Love Too」を経て、「Star Wind Flower Sun」を歌唱。この曲の終盤では、メンバーへのサプライズとして、「歓声より大きな熱気で歌うよ MAMAMOOだけのための気持ちだよ」と韓国語で書かれたスローガンで会場を埋め尽くした。

 終盤では、「Decalcomanie」から「HIP」「Starry Night」「Wind flower」など、バンドアレンジにより疾走感や鋭さが増したパワフルなナンバーが次々と披露され、大きな盛り上がりのなか、本編が終了。興奮冷めやらないファンの前に、再びラフな服装で登場した彼女たちは、「Travel」「You Don’t know me」「Yes I am」といったポップな楽曲をアンコールとして披露しながら、メインステージとセンターステージを行き来する。より多くの観客とコミュニケーションを取ろうと、積極的にリアクションを返しながら、その愛らしい魅力で会場を虜に。メンバーがペンライトを持ち、オーディエンスを盛り上げた「L.I.E.C」、「MAMAMOOは、続くからな!」と高らかに宣言したラストの「Um Oh Ah Yeh」までを駆け抜け、最後の最後まで、ファンとの別れを惜しむかのように、4人は客席に手を振り続けていた。

 韓国ソウルでは、オールライブバンドで披露されたというこの<MY CON>。ここ日本でもバンドアレンジのトラックによって、MAMAMOOの持つ歌唱力、パフォーマンス力の高さを改めて実感できる内容となった。表現力に富み、声のトーンを変幻自在に操る4人が、同じフレーズを奏でれば、重厚かつ彩り豊かなハーモニーを響かせる。どんなシチュエーションの楽曲もグループのカラーに染め、観客の心にダイレクトに丁寧に届けていく様は、まさに圧倒的な存在感を持つグループ、という言葉がぴったりだ。

 幕張1日目の公演のMCで触れていたが、2019年以降、MAMAMOO全員でのステージが日本で行われるのは、3年3か月ぶりとのこと。オープニングは、ソウルでのコンサートとは異なり、リフトを使っての登場だったこともあり、徐々に見えてくるペンライトの光を目の前にした4人は、日本で多くの人が待ってくれていたことを改めて実感したという。時に日本語を交えながら、久しぶりに会えた喜びや、少し時間が空いてしまったことへの思い、多くの人が集まってくれた感謝など、自らのいまの気持ちを、言葉はもちろん、パフォーマンス、表情、リアクションなど、コンサート全編において、全身で届け続けた。加えて、声以外のリアクションで観客が盛り上がるよう、タイミングを見ながら「拍手~!」と声をかけたり、ペンライトを使って客席でウェーブを作って一緒に楽しんだり、席を左右にわけて拍手の大きさで競わせたりと、さまざまな趣向を凝らしながら、オーディエンスとの一体感を楽しむ様子もまた、印象的な姿だった。これからもたびたび日本を訪れたいと話した4人に、新たなステージで再び会えることを期待したい。

photo by:RBW JAPAN

◎セットリスト
【MAMAMOO WORLD TOUR <MY CON> – JAPAN】
※2022年11月26日(土)公演
1. INTRO + 1,2,3 Eoi!
2. Mr. Ambiguous
3. Um Oh Ah Yeh + Freakin Shoes + NEW YORK + Dingga
4. Emotion + Funky Boy + You’re the best
5. AYA
6. ILLELLA
7. Taller than You
8. mumumumuch
9. ソロパレード
Part1 Water Color (Solar) – Eclipse (Hwa Sa) – HONEY (Whee In) – TWIT (Moon Byul)
Part2 Spit it out – Make me happy – LUNATIC – Maria (ALL)
10. Paint Me
11. I Love Too
12. Star Wind Flower Sun
13. Decalcomanie
14. HIP
15. Egotistic
16. Gogobebe
17. Starry Night
18. Wind flower

アンコール
1. Travel
2. You Don’t know me
3. Yes I am
4. L.I.E.C
5. Um Oh Ah Yeh


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