U2のボノ、秘密にされていた異母弟の存在を知った時を回顧

　U2のボノが、2022年6月26日に公開された英BBCのポッドキャスト『Desert Discs』に出演し、秘密にされていた異母弟の存在を2000年に知った時の話をした。

　彼は笑いながら、「自分には大好きだし愛している別の弟がいるんですが、彼の存在を知らなかったんです……いや、もしかしたら知っていたのかも」と司会のローレン・ラヴァーンに語り、「（ボノの母が亡くなった時）当然ながら父はいろいろとつらい思いをしていたんでしょうが、ある意味彼の頭は他の場所にあったんですよ、心が他の場所にあったから。だから、僕が子どもの頃に感じていた問題の一部はそれだったんだと思います」と振り返っている。

　彼は、「家族は仲が良いので、家族の一員のようだったある極めて美しい女性と、父が深い友情で結ばれていることに気づいていました。そして二人の間に子どもが生まれ、全て秘密にされたんです」と続けた。

　ボノの母は生涯そのことを知らないまま、彼がまだ14歳のときに急死し、彼自身は数年後に父親と不倫について向き合う機会を得たと説明した。彼は、「聞いたんですよ、“母さんを愛していたの”って。（父は）“そうだね”と言いました。そして僕が、“何でこんなことがあり得るんだよ”と言ったら、彼は、“あり得るんだよ”と言ったんです。彼はそれを正そうと、正しいことをしようとしていると言いました。謝る気はなく、ただ“これが事実だ”とだけ述べていました」と語っている。

　『Desert Island Discs』は、その名のとおり“無人島に持参するならどの曲”というテーマでゲストが楽曲を紹介する番組で、ボノはピーター・フランプトンの「Show Me the Way」、ボブ・ディランの「Every Grain of Sand」、エミリー・サンデーがフロン・クワイアと歌う英国教会の賛美歌「Abide With Me」、アイルランド・ダブリンのRTÉ 2FM スタジオでノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズが演奏した「Dead in the Water」のライブ・バージョン、インヘイラーの「Ice Cream Sundae」、アンジェリーク・キジョーの「Agolo」、メトロポリタン・オペラ・オーケストラが演奏するヴェルディの「“椿姫”より第一幕への前奏曲」、シンプル・マインズの「Someone Somewhere in Summertime」の8曲を選んでいる。