Tempalay、東名阪ワンマンツアー完遂 メジャーデビューも発表したファイナル公演をレポート

2020年12月9日 / 13:25

 Tempalayのワンマンツアー【Tempalay TOUR 2020】のファイナル公演が、11月29日(日)東京・新木場STUDIO COASTにて開催された。本ツアーは、東名阪3か所全6公演を敢行。本稿では、オンライン配信も実施された東京2公演目の様子をレポートする。

 ギターのフィードバックやチープな効果音、古めかしいニュースキャスターの音声など、雑然としたノイズが散りばめられるなか、ライブは「脱衣麻雀」からスタートする。薄暗い会場の中で、ズシン、ズシンと重たいキックが不思議な高揚を煽る。ステージ一面に広がるスクリーンには、曲の世界観を濃縮したようなサイケデリックなオイルアートが映し出され、その光景は禍々しさ満点。1曲目からライブの没入感は最高の状態だ。

 亀山拳四郎(Ba./サポート)のクールなベースラインがイントロを飾った「SONIC WAVE」では、絶叫にも似たシンガロングがフロアを焚きつける。続いて始まった「のめりこめ、震えろ」では、サーモカメラで撮影したメンバーの姿がスクリーンに映し出される。どこか無機質にも見えるサーモグラフィーの映像をよそに、曲の展開はアンビエントなAメロ、オリエンタル風なBメロ、そして力強く打ち出すサビと、セクションごとにさまざまな色を見せていたのが印象的だった。特に小原綾斗(Vo./Gt.)が巻き舌をしたり、がなってみたり、こぶしを入れてみたりと、自由に歌唱する様は出色だった。

 「こんにちは!Tempalayです!」と、この日初めての挨拶かと思いきや、挨拶が声ネタのように繰り返され、それに合わせてスクリーン上のバンドロゴが揺れるという仕様をお披露目。オーディエンスを混乱させたまま、ライブは「どうしよう」へ突入する。レイドバック気味のテンポが心地良い「festival」では、色とりどりのオイルアートが夢見心地の気分へと誘う。アウトロの3分弱のセッションはまさに白昼夢のようで、演奏終了後には拍手が巻き起こった。

 この日一番初めのMCでは、小原からこの日のために集まった映像チームを紹介。今回のライブには、以前からTempalayのMV等を手掛けるクリエイティブユニット・Margtに加え、マーブリングにDirty Workers Studio、オイルペインティングにハラタアツシが参加。リアルタイムで施される演出の数々が、Tempalayのライブ体験をさらに上の次元へと拡張させた。

 「(ライブは)今年ラストですね、たぶん。今日は棚卸でございますので、楽しんで帰ってってください!」と挨拶し、後半は「テレパシー」からスタート。ソロシンガーとしても活躍するAAAMYYY(Cho./Syn.)のラップ&コーラスワークが光る一曲で、ソロパートではフロアのオーディエンスを沸かせた。きらびやかなピアノの音色が耽美なムードを醸し出す「深海より」、加工ボイスがユニークな哀愁漂う「カンガルーも考えている」と、ゆったりとした楽曲が続いた後、ライブはクライマックスへ。今年リリースした「大東京万博」と、ライブ終盤のキラーチューン「そなちね」で本編は締めくくられた。「大東京万博」では、東京都心の映像をバックに演奏。『死なないで 生きていてね』からの「らっせーら らっせーら」の合唱は、どこか神々しさに似た温かさを感じた。

 アンコールに応え、ステージに戻ってきた4人。小原がJohn Natsuki(Dr.)に「なんで坊主にしたの?」と訊くなど、相変わらずマイペースなやり取りに、フロアからも笑みがこぼれる(ちなみに坊主にした理由は「朝起きてちょっといっちゃおうかなと思っちゃった」とのこと)。それに小原は「坊主もええけど、ライブハウスもええですな!」と、スタッフと映像チームに感謝の拍手を送る。そして最後は、「ものすごい労力が詰まってる、それをいかに浄化するかという一日でした。本当に本当に楽しかったです。相思相愛でこれからもやっていけたらと思いますので、これからもTempalayよろしくお願いします!」と挨拶し、「New York City」と「ラストダンス」を披露。「これからもTempalay、そしてみなさんの人生に、幸あれ!」と言葉を残し、この日のライブは幕を閉じた。

 そしてライブの終演後には、最新曲「EDEN」をワーナー・ミュージック・ジャパンよりリリースすることが発表された。「EDEN」は、本日12月9日より各配信サービスにて配信がスタートしている。

◎ライブ情報
【Tempalay TOUR 2020】
2020年11月29日(日)
東京・新木場COAST
〈セットリスト〉
01. 脱衣麻雀
02. SONIC WAVE
03. のめりこめ、震えろ。
04. TIME MACHINE
05. どうしよう
06. Festival
07. 革命前夜
08. 新世代
09. テレパシー
10. 深海より
11. カンガルーも考えている
12. 大東京万博
13. そなちね
En01. New York City
En02. ラストダンス


音楽ニュースMUSIC NEWS

Travis Japan「Sweetest Tune」×ドラマ『東京タワー』コラボMV、名シーンや未公開シーンを収録

J-POP2024年5月4日

 Travis Japanの新曲「Sweetest Tune」と、テレビ朝日系オシドラサタデー『東京タワー』のコラボMVが期間限定公開された。  本ドラマは、2001年に刊行された江國香織の同名小説が原作で、永瀬廉(King & P … 続きを読む

King & Prince、ニューシングル&ベスト盤楽曲をサブスク解禁へ「僕たちも嬉しい」

J-POP2024年5月4日

 King & Princeのニューシングルとベスト盤の収録曲が、CDデビュー6周年を迎える2024年5月23日にサブスク解禁される。  配信の対象となる作品は、5月23日にリリースとなる15枚目のシングル『halfmoon / m … 続きを読む

川西拓実(JO1)と共演者たちの絆が感じられる、映画『バジーノイズ』メイキング写真公開

J-POP2024年5月4日

 川西拓実(JO1)と桜田ひよりが主演を務める映画『バジーノイズ』のメイキング写真が公開された。  2024年5月3日に公開となった本映画の原作は、むつき潤による同名漫画。DTM(デスクトップミュージック)を題材にしており、『週刊ビッグコミ … 続きを読む

OWV、ツアー【MUSEUM】ファイナルのライブダイジェスト映像公開

J-POP2024年5月4日

 OWVが、2024年6月12日にリリースとなるニューシングル『LOVE BANDITZ』のFC限定盤に収録されるライブ映像のダイジェストを公開した。  FC限定盤の付属Blu-rayには、今年1月14日に東京・片柳アリーナで開催された【O … 続きを読む

halcaがビルボードライブ初登場、2年ぶりのアコースティック公演

J-POP2024年5月4日

 昨年、デビュー5周年を迎えたシンガー、halcaがビルボードライブに初登場する。  2013年にボカロ・アニソン特化型オーディション『ウタカツ!オーディション』で準グランプリを獲得し、2018年にはTVアニメ『ヲタクに恋は難しい』エンディ … 続きを読む

Willfriends

page top