<ライブレポート>「配信最高!」NONA REEVES、ビルボードライブ東京からハッピーに届けた無観客ライブ

2020年7月5日 / 17:00

 2020年7月4日、無観客配信ライブ【NONA REEVES ONLINE SHOW ~LIVE LOVERS~ from Billboard Live supported by CASIO】が開催された。

 今年2月、2020年のキックオフ・ライブを今回の配信会場と同じビルボードライブ東京で開催した直後に、今回のコロナ禍が起きたNONA REEVESによる初の配信ライブ。オープニングの映像に続き、まずは「NONA REEVESのスポークスマン」こと西寺郷太が、ビルボードライブのバーカウンター前から、画面の前のリスナーの心を解きほぐすような軽快なトークを披露する。そして「最高のステージまで、ゆっくりと皆さんをご招待します」という一言をきっかけに、ワインを片手に階段を降りて、セッティングを終えたバンドが待つステージフロアへとカメラを誘う。

 西寺のオンステージに合わせてオープニングナンバーとして披露されたのは「DAYDREAM PARK」。彼ららしいグルーヴィーかつポップな一曲で、この夜のショウの幕を開いた。その布陣は、NONAの奥田健介(ギター)、小松シゲル(ドラムス)に加え、サポートとして真城めぐみ(コーラス)、村田シゲ(ベース)、冨田謙(キーボード)、松井泉(パーカッション)という、まさに鉄壁と形容するに相応しい面々。彼らのファンキー極まりない演奏に、画面のこちら側でもついつい体を揺らしてしまう。曲の後半では、西寺が、まるでその場に観客がいるかのようにコール・アンド・レスポンスを熱演。配信という環境でも、視聴者とバンドが“フロア”を共有する一員であることを表明するような、印象的な瞬間だった。

 奥田のカッティング・ギターが冴え渡る「夢の恋人」で“フロア”をさらに加熱した後、最初のMCパートでは早速、西寺が配信視聴者が投稿できるチャットのコメントをイジり始める。「沖縄の人!九州の人!」と全国のファンに呼び掛けたかと思うと、チャット上からは「88888888」と“拍手”のアンサーが。そんなリアルタイムの掛け合いが、バーチャルな配信ライブの盛り上がりをさらに加速していく。

 2019年発売の最新アルバム『未来』の代表曲の一つである「ガリレオ・ガール」、西海岸の風を思わせるカラッとしたファンクネスが心地よい「GIMME GIMME」の後は、事前にTwitter上で募ったリクエスト曲の演奏パートへ。この原稿を執筆している7月4日現在、チケットの購入で配信アーカイブの視聴が可能なので、ここでは曲名は割愛するが、3曲のリクエストがプレイされた(ヒント:1曲目は真城と男女のデュエット曲を披露、2曲目は〈ビルボード・レコーズ〉から2016年に発売された『BLACKBERRY JAM』のナンバー、3曲目は今年リリース20周年を迎えた夏の名曲!)。また、そのうちの一曲の演奏中には、ステージバックのカーテンが開き、六本木の夜景が目の前に広がるこの会場ならではの演出が、視聴者の心をときめかせた。

 ライブ後半は、さらにグルーヴィー&ポップに。名曲「Love Alive」のイントロでは、「ソウルミュージックが好きだった志村(けん)さんをトリビュート」とメッセージを添えて、西寺が“ヒゲダンス”を、奥田がテディ・ペンダーグラス「Do Me」のベースラインをオマージュする一幕もあり、彼らもまた連なっている、日本と世界のポップ・ミュージックの連綿とした系譜への感慨を新たにした。

 そして終盤、ますます意気揚々とMCをする西寺に、奥田が「配信も向いているんじゃない?」と一言。それを受けて、西寺もまんざらでもない様子を見せるなど、終始ご機嫌な調子で続いたこの日のステージ。西寺は、コロナ禍で大変な状況にあるリスナーや関係者に配慮しつつ、「(今回の配信ライブのように)新たなものを見つけ直すこと」ができればと願い、「みんながちょっとでも楽しく面白く、『潤ってるな』と思われるようなバンドでありたいと思っていますので、これからもよろしくお願いします」とメッセージを送った。

 その後に続いた最後の最後の楽曲まで、終始ハッピー感の絶えないステージを届けてくれた、NONA REEVESのステージ。それは最後まで盛り上がり続けたリスナーのチャットや、「配信なのにこんなに楽しいなんて!」といったツイート、そして西寺がステージで叫んだ「配信最高!」の一言にも存分に現れていた。もちろん、ハイクオリティな映像で、通常のライブでは見ることのできない演奏の細部を感じられるのも、ファンにはたまらないところ。同ライブの視聴期間は、7月7日23時59分までとなっているので、まだチケットを購入していない人にも視聴のチャンスは十分にある。外出もままならない、この2020年の夏に、NONA REEVESは名曲・名演の数々と華やかなひとときを届けてくれる。

Photo:Yuma Totsuka

◎配信ライブ情報
【NONA REEVES ONLINE SHOW ~LIVE LOVERS~
from Billboard Live supported by CASIO】
日時:2020年7月4日(土)19:30~
配信会場:ビルボードライブ東京
※視聴可能期間:2020年7月7日(火)23:59まで

<TICKET>
通常:¥2,800
サポート1000:¥3,800 / サポート2000:¥4,800
チケット購入URL:https://eplus.jp/nonareeves-s/
※販売期間:7月7日(火)21:00まで

<Member>
Vo,:西寺郷太
Gt:奥田健介
Dr:小松シゲル
Cho:真城めぐみ
Ba:村田シゲ
Key:冨田 謙
Per:松井 泉 


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