休職処分の【グラミー賞】主催団体新代表、セクハラ/ノミネート操作/不正会計など団体の不祥事を告発

2020年1月23日 / 15:00

 【グラミー賞】を主催する通称レコーディング・アカデミーのデボラ・デューガン(Deborah Dugan)代表が、先週突然休職処分を受けた問題で、米音楽界を揺るがす内容の告発状が米雇用機会均等委員会(Equal Employment Opportunity Commission)に提出された。

 デューガンが、2020年1月21日に提出した苦情には、同団体の前代表ニール・ポートナウをはじめ幹部や弁護士が行なったとされる性的暴行/嫌がらせ/差別、財政上の不正や利益相反など、あらゆるたぐいの不祥事が記されていた。以下、その中でも特に衝撃的な告発をいくつかピックアップした。

◎アカデミー会員でもある米国人ではない女性アーティストが、米NYのカーネギー・ホールで行なったパフォーマンスのあとに前代表のニール・ポートナウにレイプされたと告発していたことを、就任するまでデューガンは理事会から知らされていなかった。

◎このことが原因で、2002年から2019年まで17年間代表を務めていたポートナウの契約が更新されなかったのではとデューガンは主張している。また、この件について知らされる前に、彼女はポートナウをコンサルタントとして75万ドル(約8,200万円)で雇うよう提案され、断ったそうだ。ポートナウはこれらの告発を“滑稽であり、虚偽である”と1月22日に声明で否定した。

◎また、デューガンは在職期間中、長年レコーディング・アカデミーの外部顧問弁護士を務めているGreenberg Traurig法律事務所のジョエル・カッツ(Joel Katz)から性的嫌がらせを受けていたと告発している。2019年8月に代表に就任した彼女は、それ以前の5月に初めて顔を合わせた夕食会でカッツに、“一緒に時間を過ごさないか”、“私がいくつか所有する家に一緒に行くのはどうだろう”などと誘われたという。その夕食会の終了時にキスまでされそうになり、彼女は“嫌悪感を覚えて顔を背けた”と告発状には記載されている。カッツも自身の弁護士を通じて声明で否定している。

◎また、【グラミー賞】の選考プロセスも不正行為がまかり通っており、選考委員が自身と関わりのあるアーティストをプッシュできるようになっているとデューガンは主張している。選考委員と関係があるアーティストが、初期20人のリストの最下位にいたにもかかわらず最終的にノミネートされることはよくあるという。

◎【グラミー賞】授賞式をプロデュースしているケン・アーレック(Ken Ehrlich)が、特定の曲のパフォーマンスを実現したいと要望を出すと、その楽曲またはアルバムが賞にノミネートされるよう選考プロセスが操作されることもあるそうだ。

◎Greenberg Traurig法律事務所やほかの弁護士事務所に支払われていた費用が、5年で1,500万ドル(約16億円)以上と法外な額だったことも指摘されている。デューガン自身が外部顧問を選択することは禁じられたそうだ。

◎カッツは、自身のクライアントである百貨店チェーンのニーマン・マーカス(Neiman Marcus)を【グラミー賞】のスポンサーに指名するようデューガンに提案し、その見返りとして「レコーディング・アカデミーのイベントで“かわいくなれる”よう、たくさんのドレスを無料で調達してやる」と言ったとされる。

◎レコーディング・アカデミーの前チーフ・インフォメーション・オフィサーだったミーガン・クラーク(Megan Clarke)が、理事の一人からハラスメントを受けた際、人事部に報告したところ「辞職しなければ解雇する」と言われたそうだ。彼女がデューガンに、「口を開いたら切られますよ」と忠告していたことが明らかになった。

◎さらにデューガンは、不正な会計監査報告書にサインするようレコーディング・アカデミーの理事会から求められたと主張している。

◎デューガンによると、昨年12月末に法的要求を出すと弁護士を通じてアカデミーに通告したところ、彼女の要求の解決に向けた話し合いが開始された。ところが、結局合意に達する直前にアカデミー側が手を引き、当時は理事で現在暫定代表を務めているハーヴィー・メイソンJr.(Harvey Mason Jr.)がデューガン側に不利な条件の合意書を突きつけ、1時間以内に受け入れるよう要求した。彼女がこの改訂案の受け入れを拒否すると、期限の1時間が過ぎた直後に休職処分を受けたそうだ。


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