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この12月から、Hot100の集計にカラオケのポイントが加わった。これは、通信カラオケDAMを運営する第一興商と、JOYSOUNDなどを運営するエクシングから提供されるデータで、カラオケ歌唱回数を元に独自でポイントを集計している。
一昔前までは“カラオケ=ヒット曲”という印象だった。確かに、今週のチャートを見ても、米津玄師の「Lemon」やDA PUMPの「U.S.A.」などが圧倒的に強い。しかし一方では、中島みゆきの「糸」や高橋洋子の「残酷な天使のテーゼ」などが時代に関係なくベスト10入りしているというのもカラオケならでは。100位以内を見てみると、最新ヒット曲に混じって懐かしの定番曲が多数入っているのがわかる。まさに、カラオケには独自の文化があるのだ。
そんなカラオケの指標で気になった楽曲がいくつかある。ひとつは、5位にランクインしているバルーンの「シャルル」だ(【表1】)。一般的にはそれほど知られていないが、ボカロ曲としては「千本桜」などと並ぶ2017年の大ヒット曲。実はボカロ曲はカラオケで根強いファンを持っており、ニコ動だけでなくカラオケ層をいかに取り込むかもヒット要素のひとつになっているようだ。この1年くらいの間はダウンロードでのポイントは多少あっても、ほぼ圏外だった。今後はカラオケで底上げし、何らかの要素でポイントを加算すればリバイバルヒットも狙える存在といえる。
もう一曲注目したいのは、菅田将暉の「さよならエレジー」だ(【表2】)。この曲は今年の2月にリリースされ、長期間に渡ってチャートインしていたという印象がある。人気俳優ということもあり、女性ファンからの人気が要因ではないかと思われているが、カラオケチャートでは今週10位に入っているということからも、実は男性ファンの支持が高いことに気付くだろう。こういった発見があるのも、カラオケならではだ。
カラオケ人気だけでは大ヒットになるということはないかもしれないが、一般的な認知度という意味においても、今後カラオケは非常に重要な指標になっていくことだろう。Text:風奏陽
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