<ライブレポート>ファイナルコンサートにシュポルツル、ペレス、クニャーゼフら集結【LFJ2018】

2018年5月14日 / 12:30

【ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018】が5月5日に最終日を迎え、そのファイナルコンサートでは本音楽祭を彩ったアーティストたちが集結、大きな拍手をもって終了した。

 トップバッターはパヴェル・シュポルツル&ジプシーウェイ。青いヴァイオリンが印象的で、一度見たら忘れられない超絶技巧のヴィルトゥオーゾ、チェコ出身のシュポルツルが、自ら立ち上げたバンド、ジプシー・ウェイ(ヴィオラ、コントラバス、ツィンガロンのトリオ)と登場。シュポルツル作曲の「トランシルヴァニア幻想曲」、ババイ「カプリス・ツィガーヌ」の2曲を披露した。ジェットコースターさながらの速度に会場は息を飲んで演奏に見入っていた。

 続いてはピアニスト、ルイス・フェルナンド・ペレスと、ドミトリー・リス率いるウラル・フィルハーモニー管弦楽団が登場。アルベニス「イベリア」全曲演奏を前日に成し遂げたペレスだが、披露の色は全く見られず、ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲 op.43」をエネルギッシュに披露。LFJで毎年多くのコンサートを開催しすっかりお馴染みとなった若きヴィルトゥオーゾに、会場からは万感の拍手が降り注いだ。

 続いてはチェリストのアレクサンドル・クニャーゼフが登場。これまでの超絶技巧曲から一転、カザルス「鳥の歌」、ブロッホ「ユダヤ人の生活」から「祈り」など、今回のテーマのひとつでもある“亡命”の哀しみが色濃く感じられる“うた”を情感豊かに歌い上げた。

 ウラル・フィルハーモニー管弦楽団によるドヴォルザーク「交響曲第9番 ホ短調 op.95“新世界より”から第4楽章が力強く演奏され、続いて今回、ロシアやソ連の“亡命”にまつわる作曲家の作品を取り上げ、音楽祭で多くのコンサート数を誇ったエカテリンブルク・フィルハーモニー合唱団が登場。黒人霊歌を元にした「行け、モーゼよ」、ヴェルディのオペラ《ナブッコ》から合唱「行け、わが思いよ、金色の翼に乗って」で広いホールに壮大なハーモニーを響かせた。

 カーテンコールにはアーティスティック・ディレクターのルネ・マルタンも登場。会場からの盛大な拍手に応え、【ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018】は幕を閉じた。タイトルや運営体制、会場の拡大など、今年大きな変化を伴っての開催となった【ラ・フォル・ジュルネ】。「一流の演奏を気軽に楽しんで欲しい」「新たな聴衆を開拓したい」というルネ・マルタンのコンセプトは、今回の日本開催で更なる広がりを実現出来たと言っていいだろう。また来年のテーマ、実現も楽しみにアナウンスを待ちたい。Text:yokano


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