スピッツ、結成30周年記念ツアーファイナルにて堂々の「引退しません」宣言!

2017年10月2日 / 18:45

10月1日@宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ (okmusic UP's)

スピッツの結成30周年記念ツアー『SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR “THIRTY30FIFTY50″』の最終公演が10月1日、宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ・21)で行われ、前日と合わせ18,000人のファンが30周年を祝福するともに、名曲の数々に酔いしれた。このツアーは7月1日静岡・エコパアリーナを皮切りに、日本武道館3days、横浜アリーナ2days、を含む、全国11か所で22公演行ない、草野マサムネ(Vo)、三輪テツヤ(G)、田村明浩(B)、﨑山龍男(Dr)が全員50歳という節目を迎えた年のツアーを完走した。

単独ライヴとしては東北でこの日が80本目、宮城では36本目という影アナが流れ、ライヴへの期待が高まる中、客電が落ち、サーチライトが幾重にも重なり眩すぎるほどの光がステージと客席に向け放たれた。ファンは早くも総立ちだ。光に包まれメンバーが登場すると大歓声が沸き起こり、会場の内の空気が変わった。オープニングナンバーは2016年に発売されたアルバムのタイトルチューン「醒めない」だ。<まだまだ醒めない アタマん中で ロック大陸の物語が/最初ガーンとなったあのメモリーに 今も温められている/さらに育てるつもり”という4人の変わらない想い、強い意志表示ともとれるフレーズが印象的なこの曲を、30周年記念ツアーの1曲目に選んだ事が、このツアーの意味をあらわしている。草野が「30年前に変な事をやろうと思ってバンドを組んで、いまだに変な事をやっていて、そういうバンドを観に来るあなた達が一番変です」と、嬉しそうに語ると、客席からは笑いと大きな拍手が起きた。スピッツに出会えたこと、スピッツの音楽が人生に潤いを与えてくれた事に、そこにいた全ての人が感謝している事が伝わってくる拍手だった。

聴き手の心の中に存在する、終わることのないそれぞれの“青春”物語を瞬時に露わにさせる、草野の“魔法”の声、ボーカル、その歌に寄り添うように、時に導くように弾く三輪のギター、雄弁かつ豪快さと繊細さを感じさせてくれるプレイで、スピッツの音をまさに支えるリズム隊、﨑山のドラムと、田村のベースが心に響く。

そんな強固なバンドアンサンブルから放たれる、老若男女誰もが口ずさめる「涙がキラリ☆」、「君が思い出になる前に」、「チェリー」、「ロビンソン」などのヒットシングルの他にも、「楓」「スターゲイザー」「ヘビーメロウ」など新旧の名曲がまさに星のごとく並ぶセットリストに、イントロが始まる度に客席からはため息が漏れていた。さらに「惑星のかけら」「メモリーズ・カスタム」「けもの道」などの、彼らの卓越した演奏力をより感じる事ができるハードロックナンバーも、しっかりと聴かせてくれた。このロックスピリットこそが、スピッツがスピッツたる所以だ。時に優しくて切ないメロディを歌い、時に強く猛々しいサウンドで情熱を伝え、キャリア30年のバンドとして生々しい姿を、25曲の楽曲を通して、いい意味で曝け出していたように感じた。

ライヴは熱さを増していく一方だが、メンバー紹介の時の、一人ひとりのゆるいトークも、それぞれの人柄が滲み出ていて、これもスピッツのライヴの楽しみのひとつだ。笑わせ、曲で感動させ、このメリハリが病みつきになる。「俺のすべて」ではステージ袖のスタッフも全員両手を突き上げ、盛り上がっている姿が感動的だった。スタッフを愛し、愛され、だから1本1本が素晴らしいライヴになり、それが客席にも伝わるのだ。スピッツの音楽の、ライヴの虜になる人は、若い層にもどんどん広がっている。

草野はこの日集まってくれたファンに感謝の言葉を贈りつつ『こんな僕らが30年間なぜ残る事ができたのか、いいのかな?と思ったけど、役割を与えられてるという事だと思うので、引退しません!』と、バンドが40年、50年続いていく事を高らかに宣言し、大きな拍手を浴びていた。世代、男女を問わず、一人ひとりの記憶と思い出に寄り添い、時代を超えて愛され続ける音楽を、ひたむきに作り続けてきたアーティストしか辿り着けない、30年という到達点。4人の目には、この到達点から見える風景はどう映っていたのだろうか。それはアンコールの最後に選んだ「スパイダー」の<だからもっと遠くまで君を奪って逃げるラララ 千の夜を飛び越えて走り続ける>という言葉にこめられているのではないだろうか。“永遠のロック少年”4人とファンが、何があっても走り続けるという事を、お互いに確認できた、30周年記念ツアーだった。スピッツという稀代のロックバンドはまだまだ進化し、その旅はまだまだ続くと確信させてくれた、ツアーファイナルだった。

Twxt by 田中久勝

Photo by 内藤順司
DVD&Blu-ray『SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR “THIRTY30FIFTY50″』
2017年12月27日(水) 発売

【デラックスエディション-完全数量限定生産盤-】

■2Blu-ray + 2CD

UPXH-9024/¥15,000(税込)

■2DVD + 2CD

UPBH-9548¥14,000(税込)

<収録曲目>

1. 醒めない

2. 8823

3. 涙がキラリ☆

4. ヒバリのこころ

5. ヘビーメロウ 

6. スカーレット

7. 君が思い出になる前に

8. チェリー

9. さらさら

10. 惑星のかけら

11. メモリーズ・カスタム

12. 波のり

13. ロビンソン

14. 猫になりたい

15. 楓

16. 夜を駆ける

17. 夢追い虫

18. 正夢

19. 運命の人

20. 恋する凡人

21. けもの道

22. 俺のすべて

23. 1987→ 

EN1. 歌ウサギ 

EN2. スパイダー

※LIVE CDには、上記25曲に加え、別日収録の「ハチの針」「恋のうた」収録

【通常盤】

■Blu-ray

UPXH-1058/¥7,980(税込)

■DVD

UPBH-1448/¥6,980(税込)

<収録曲目>

1. 醒めない

2. 8823

3. 涙がキラリ☆

4. ヒバリのこころ

5. ヘビーメロウ 

6. スカーレット

7. 君が思い出になる前に

8. チェリー

9. さらさら

10. 惑星のかけら

11. メモリーズ・カスタム

12. 波のり

13. ロビンソン

14. 猫になりたい

15. 楓

16. 夜を駆ける

17. 夢追い虫

18. 正夢

19. 運命の人

20. 恋する凡人

21. けもの道

22. 俺のすべて

23. 1987→ 

EN1. 歌ウサギ 

EN2. スパイダー

◎ デラックスエディション-完全数量限定生産盤- 特典

(1)結成30年の軌跡を辿る特典映像

(2)LIVE CD 2枚【合計27曲収録】

・映像収録楽曲と同じ25曲 + ボーナス・トラック「ハチの針」「恋のうた」(別日収録)

(3)『SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR “THIRTY30FIFTY50″』のLIVE写真やオフショットなどを収めた豪華100ページ写真集

(4) 結成当時配布ステッカーの復刻版封入
『CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-』
2017年12月27日(水)発売

UPJH-9053/8/¥16,200(税込)

※完全受注限定生産商品

<収録曲目>

『CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection』 (アナログ盤2枚)

■SIDE A

1. ヒバリのこころ

2. 夏の魔物

3. 魔女旅に出る

4. 惑星のかけら

■SIDE B

1. 日なたの窓に憧れて

2. 裸のままで

3. 君が思い出になる前に

■SIDE C

1. 空も飛べるはず

2. 青い車

3. スパイダー

4. ロビンソン

■SIDE D

1. 涙がキラリ☆

2. チェリー

3. 渚

4. スカーレット

『CYCLE HIT 1997-2005 Spitz Complete Single Collection』 (アナログ盤2枚)

■SIDE A

1. 夢じゃない

2. 運命の人

3. 冷たい頬

4. 楓

■SIDE B

1. 流れ星

2. ホタル

3. メモリーズ

4. 遥か

■SIDE C

1. 夢追い虫

2. さわって・変わって

3. ハネモノ

4. 水色の街

■SIDE D

1. スターゲイザー

2. 正夢

3. 春の歌

『CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection』(アナログ盤2枚)

■SIDE A

1. 魔法のコトバ 

2. ルキンフォー

3. 群青

4. 若葉 

■SIDE B

1. 君は太陽

2. つぐみ

3. シロクマ 

4. タイム・トラベル 

■SIDE C

1. さらさら

2. 愛のことば -2014mix-

3. 雪風 

4. みなと 

■SIDE C

1. ヘビーメロウ 

2. 歌ウサギ

3. 1987→ 

※単体商品としての販売はございません。

※本商品は受注限定生産商品となりますため、お早目のご予約をお勧めいたします。

※店頭ご予約締切日: 2017年10月19日(木)

上記日程は目安ですが、これを過ぎますとご予約をお受けできない場合もございます。

お取扱いに関しましては、店舗・オンラインショップによって異なります。

各店でご確認ください。


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