米津玄師はJ-POP界の救世主か?! DAOKO × 米津玄師「打上花火」とハチ「砂の惑星 feat.初音ミク」【Chart insight of insight】

2017年9月9日 / 12:00

 DAOKOと米津玄師のコラボレーション・シングル「打上花火」の勢いが止まらない(【表1】)。この曲は、8月に公開スタートしたアニメーション映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の主題歌となっている。単なるタイアップというだけでなく、旬なシンガーとクリエイターのコラボということや、岩井俊二監督の名作をリメイクしたアニメという話題性も大きかった。乱暴にまとめてしまうと、様々な要素がうまく合致してリスナーに届いたということだろう。

 チャートアクションに関しては、8/21付で初登場3位。その後、先々週が2位、先週が1位、そして今週は2位という結果を残している。こういったタイプの楽曲は配信やストリーミングがメインになる印象が強いが、ルックアップ(CDのPC読み取り数)も今週は6位と好成績を見せており、タイアップ効果もあってレンタルを含めてフィジカルでも支持されているのがよくわかる(オレンジのグラフ)。

 しかし、なんといっても動画再生数が3週連続首位を独走中というのがすごい(赤のグラフ)。この曲のMVが映画の映像をそのままぜいたくに流用していることも大きいが、そこには米津玄師と映像の親和性というのも大きな理由ではないだろうか。彼のこれまでのシングルも、動画再生数のポイントが高いものが多い。

 その特筆すべき一曲が、ハチが初音ミクをフィーチャーした「砂の惑星」だ(【表2】)。このハチというのは、米津玄師がVOCALOIDを使う時の名義であるが、7月末に発表以来チャートの上位を行き来している。そして驚くべきことに、リリースという形態を取っていないのだ。ニコニコ動画で発表され、その後YouTubeでも公開されたMVのみであり、実際チャートも動画再生数(赤のグラフ)と、ツイッターのつぶやき数(水色のグラフ)のみで構成されている。セールスの影響なくここまで結果を出せるということは、まさに動画時代のクリエイターを象徴しているといえるだろう。

 J-POPのマーケットは閉塞気味だなんていわれることも多いが、彼のような新しいスタイルのクリエイターにはまだまだ活躍の場があるはず。まさに米津玄師は、新世代の救世主といってもいいのかもしれない。Text:栗本斉


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