国内盤のリリースも決定!生音重視の“プリンス流ファンクネス”を存分に堪能できる『ヒット・アンド・ラン フェーズ・ツー』(Album Review)

2016年4月21日 / 19:00

 昨年2015年9月に、自身が立ち上げたレーベル<NPGレコード>から『ヒット・アンド・ラン・フェーズ・ワン』をリリースしたプリンス。その3か月後、12月には続編である『ヒット・アンド・ラン フェーズ・ツー』がTIDALで配信され、iTunesでのデジタル・リリースも開始したが、ようやくパッケージ(CD)としてのリリースも決定し、海外では4月29日、国内版は5月27日に発売される。

 以前は配信を拒否し、パッケージのみの発売に特化していた殿下だが、TIDALのオーナーであるジェイ・Zとコンタクトをとったり、ツイッターで積極的に楽曲を紹介したりと、時代の流れを読み取りながら、今風のプロモーション活動を行うその姿勢には感服する。音楽性のみならず、どれだけインパクトを与えてファンを驚かせるかも、昨今のミュージックシーンでは必要になってきているからだ。

 しかし、音の方は「無理してエレクトロ路線の傾倒した」と酷評を浴びた前作とは一転、誰もが納得の、生音重視の「プリンス流ファンクネス」が存分に堪能できる内容に仕上がっている。「またこのジャケットか?」と思いきや、アルバム・タイトルも、アートもまったく同じである『ヒット・アンド・ラン・フェーズ・ワン』の音楽性とはまったく違うものなので、ご安心いただきたい。80年代や90年代の、良質なR&B/ファンクが蘇っている。

 昨年5月に起きた「フレディ・グレイ事件」に抗議した内容として配信された、オープニングを飾る「ボルチモア」は、さらにファンクっぽい要素を増したアレンジになっていて、「ロックン・ロール・ラブ・アフェア」や「グルーヴィー・ポテンシャル」など、既に発表されていたナンバーも焼き直してある。既存の寄せ集め感があるも、こうしてアルバムとして並び変えると、統一感が生まれ、ひとつの作品として仕上がってしまうのだから不思議だ。ファンク・チューンでは「ビッグ・シティ」が、メロウでは「レベレーション」が秀逸。

Text: 本家 一成

◎リリース情報
『ヒット・アンド・ラン フェーズ・ツー』
プリンス
2016/05/27 RELEASE
2,700円(plus tax)


音楽ニュースMUSIC NEWS

Vaundy、自身最大規模のアリーナツアー全公演が明らかに

J-POP2024年4月28日

 Vaundyが、2024年11月より開催する【Vaundy one man live ARENA tour 2024-2025】の全公演を発表した。  今回、神戸・神戸ワールド記念ホール、徳島・アスティとくしま、福岡・マリンメッセ福岡 A … 続きを読む

YOASOBI、韓国公演より「群青」ライブ映像を公開

J-POP2024年4月28日

 YOASOBIが、楽曲「群青」のライブ映像を公開した。  今回公開されたのは、2024年4月10日にリリースとなったライブ映像作品集『THE FILM 2』に収録されている、アジアツアー【YOASOBI ASIA TOUR 2023-20 … 続きを読む

TOMORROW X TOGETHER、日本4thシングル『誓い (CHIKAI)』7月リリース

J-POP2024年4月28日

 TOMORROW X TOGETHERが、2024年7月3日に日本4thシングル『誓い (CHIKAI)』をリリースする。  今年デビュー5周年を迎え、7月10日より自身初でK-POPアーティスト史上最速となる日本4大ドームツアー【TOM … 続きを読む

w-inds.、最新曲「Imagination」配信決定

J-POP2024年4月28日

  w-inds.が、5月1日に最新曲「Imagination」の配信を開始することを発表した。   この曲はメンバーの橘慶太によるプロデュースで”いつでも自分たちのライブやイベントの日の事を思い出して日常の糧にしてほしい、どん … 続きを読む

mol-74、ニューAL『Φ』からリードトラック「BACKLIT」MV公開

J-POP2024年4月28日

  mol-74が、ニューアルバム『Φ』からリードトラック「BACKLIT」のミュージックビデオを公開した。   本楽曲は、”過去の自分”と”現在の自分”を比較した事を楽曲にしており、俳優の雪 … 続きを読む

Willfriends

page top