ポール・サイモン 5年ぶりの新作が遂に完成!「サウンド自体がこのアルバムのテーマ」と語る意欲作に

2016年4月8日 / 16:35

 ポール・サイモンが13枚目のソロ・アルバム『ストレンジャー・トゥ・ストレンジャー』を6月3日にリリースする。

 2011年リリースの『ソー・ビューティフル・ソー・ホワット』以来5年ぶりの作品となる『ストレンジャー・トゥ・ストレンジャー』。30年前に発表された傑作『グレイスランド』と同じように、ファンの期待を大きく超える作品で、サイモンが勇敢に挑んだ新たな音楽世界に聴き手を誘ってくれる。

 また、とてもスリリングで、想像力を掻き立てられるようなサウンドに溢れており、これまでサイモンが確立してきたシンガー、そしてソングライターとしての妙義に加え、さらに新しく現代ならではさまざまな事情を髣髴できるような時代背景を映した内容に仕上がっている。

 アルバムは、サイモン自身と長い間音楽パートナーを務めてきたロイ・ヘイリーとの共同プロデュース作品となっており、二人の冒険心は暗い中にもユーモアにあふれた最初の2曲「ザ・ウァーウルフ」と「リストバンド」の2曲で体感できる。

 サイモンはヘイリーとの本作における実験について「人々の耳に届いたときに、新しい!と実際に感じるものを作りたかったんだ。古くからなじみがあるのと同時に新しい!とも思えるサウンドの音楽、ミステリー感のある音楽をね。」と語っている。

 このアルバムのために最初に書かれた曲は、アルバム本編最後に収録の「インソムニアックス・ララバイ」。この曲でサイモンはハリー・パーチ(20世紀のアメリカの現代音楽家/理論学者でカスタム・メイドの楽器やマイクロトーナル・チューニングを見出した)が最初に提唱した音楽の可能性に導かれたとのこと。パーチの作った“クラウド・チェンバー・ボウル”や“クローメロディオン”など摩訶不思議な独自の楽器の音を録音するため、サイモンはハリー・パーチの楽器のキュレーションをしているニュージャージーのモントクレア州立大学の研究室に自分の機材を持ち込んだという。

 サイモンのバンドのパーカッショニストとフラメンコ・ミュージシャンのグループによる実験的セッションが、本作の最初のリズムの基本となっており、「ザ・リヴァーバンク」、「ザ・ウァーウルフ」、「リストバンド」と「ストレンジャー・トゥ・ストレンジャー」の4曲の土台となっているグルーヴを作り出した。

 さらに、本作にはイタリアのエレクトロニック・ダンス・ミュージック・アーティストのClap! Clap!(クラップ!クラップ!)も参加。クラップ!クラップ!は、自身のアルバム『タイー・ベッバ』でアフリカ音楽とEDMの融合を果たし、サイモンも称賛するアーティストで、「ザ・ウァーウルフ」、「リストバンド」と「ストリート・エンジェル」の3曲に参加している。

 さらにサイモンは今作について「サウンド自体がこのアルバムのテーマなんだ。個々の曲の題材と同じくらいにね。もし聴いてくれた人がそれを感じてくれたらとてもうれしいな。その時代に出るべくして出た曲というのは世代を超えて生き続ける。とても美しいサウンドだったら、それは永遠になるんだよ。」とも語っている。

 ポール・サイモンは4月29日にアメリカ・ニューオリンズで行われる【ジャズ&ヘリテッジ・フェス】でのヘッドライナー出演を皮切りに、カナダを含む北米ツアーを行う予定だ。

◎「Wristband (Static Image Video)」
https://youtu.be/O3crKHaBdy4

◎『ストレンジャー・トゥ・ストレンジャー』トラックリスト
01. ザ・ウァーウルフ
02. リストバンド
03. ザ・クロック
04. ストリート・エンジェル
05. ストレンジャー・トゥ・ストレンジャー
06. イン・ア・パレード
07. プルーフ・オブ・ラヴ
08. イン・ザ・ガーデン・オブ・エディ
09. ザ・リヴァ―バンク
10. クール・パパ・ベル
11. インソムニアックス・ララバイ
12.ホレス・アンド・ピート ※ボーナストラック
13. ダンカン ―ライヴ・フロム・ア・プレイリー・ホーム・コンパニオン ※ボーナストラック
14. リストバンド ―ライヴ・フロム・ア・プレイリー・ホーム・コンパニオン ※ボーナストラック
15. ギター・ピース 3 ※ボーナストラック
16. ニューヨーク・イズ・マイ・ホーム / ディオン&ポール・サイモン ※ボーナストラック

◎リリース情報
『ストレンジャー・トゥ・ストレンジャー』
ポール・サイモン
2016/6/3 RELEASE
2,808円(tax incl.)


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