aiko、「すごい時間にするからな!」と予定外のトリプルアンコール!

2015年8月13日 / 13:30

8月11日@Zepp Tokyo (okmusic UP's)

4月から約4ヵ月にわたって行なわれたaikoの全国ライヴハウスツアー「Love Like Rock vol.7」が、8月11日(火)にZepp Tokyoで千秋楽を迎えた。

このツアーは、aikoのライヴハウスツアーの中では過去最大規模。初の仙台Rensaでの公演や、約13年ぶりに訪れたという広島クラブクアトロを含む、全国7都市25公演が行なわれた。

今回もaikoは、大きく分けてAパターンとBパターンの2つの異なるセットリストを準備してツアーに挑んだ。ツアーの前半と後半では、そのセットリストの中からさらに曲の入れ替わりなどもあったため、何度か足を運んだ人にも毎度新たな変化が体験できる、aikoらしいサプライズ満載の内容に。

8月11日(火)に行なわれた千秋楽のセットリストは、Bパターンを軸としたバージョンが選ばれた。その1曲目は、アルバム『時のシルエット』に収録の「雨は止む」。オープニングSEが始まり、ステージ上に吊るされた幕にツアーロゴが映し出され、その幕が下りると、再び現れるもう一枚の紗幕。そこに映し出されるのは、降り注ぐ雨の映像で、紗幕越しに登場したaikoはまるで雨の中歌っているかのようだった。驚きの演出でスタートしたライヴは、続く「染まる夢」「陽と陰」「ボーイフレンド」でどんどんと会場の温度を上げていく。4曲歌い終えたところで初めて“みなさんこんばんは!aikoです!”“熱い時間を是非ともみんなと過ごしたいなと思っています”と、この日集まったお客さんに挨拶。

その後も「すべての夜」「透明ドロップ」と会場に切ない空気を届けた方と思えば、余韻に浸る間もなく「エナジー」へなだれ込み、アレンジを変えて歌われた「ボブ」では、マイクスタンドを使ってのパフォーマンス。続く「milk」のイントロでは“みなさんも、宜しくお願いしまーす!”とオーディエンスを煽り、クラップとジャンプで会場は凄まじい熱気に包まれる。スタートから9曲を歌い終えたところでようやく落ち着いて、aiko節炸裂の爆笑MCへ。この日は少し前に乗車したタクシーでのエピソードのほか、韓国からこの日のためだけに日本にやって来たファンとコミュニケーションを取るなど、aikoらしいオーディエンスとのやり取りで会場を盛り上げる。

「Love Like Rock」の見せ場は、何もロックな盛り上がれるナンバーだけではなく、ライヴハウスで届けられるバラードが、aikoとお客さんの密接した距離感でもって、より濃密な空間を作り出す。センターステージで披露された「トンネル」では、レーザーを駆使した照明の演出も相まって、aikoが神々しく見える瞬間も。その後も“前髪をアシンメトリーにしてきました”と《切りすぎた前髪》というフレーズが出てくる「シャッター」、続く「ぬけがら」では観客からの手拍子で温かい空気が生まれる。

恒例の“男子~! 女子~! そうでない人~!”のコールアンドレスポンスでは、待ってましたと言わんばかりに会場も応え、その勢いのまま一気に後半戦へ。その口火を切った「夢見る隙間」は、今回のツアーで初披露された4月リリースの最新曲。疾走感を止めることなく「あたしの向こう」「運命」「ジェット」と続き、ライヴはクライマックス。あっという間に過ぎた時間を惜しむように、“ここで一緒に思い出をつくって!”とこの夏の時期にぴったりの「花火」で本編はラストを迎えた。

鳴り止まない拍手と声援に応え、シングル「あたしの向こう」のカップリング曲「ドライヤー」でアンコールがスタート。大量のスモークがステージの左右から巻き上がり、煙の中から突如現れるaikoの姿に再び会場は大盛り上がり! “みなさんアンコールありがとうございます!”と感謝を述べ、過去の自分に対して楽しくやっているよと今の自分から言ってあげたいという思いを込めた「未来を拾いに」を披露し、左右を行き来しながら一人一人に届くようにと歌う姿が印象的だった。最後の曲にと「恋愛ジャンキー」のタイトルを叫ぶと、会場からは地鳴りのような歓声が巻き起こる。“すごい最終日をみんなに作っていただきました。みんなの顔をひとりひとり見ながら歌っていると、ほんとちゃんと頑張らないとあかんなって思うし、もっともっとみんなに会いたいなって、歌っていてずっと思いました。ほんまにもっと頑張らないとあかんねんって思う。諦めることはすぐにできるけど、頑張ることは終わりがないなってすごく思うんです。弱音も吐きあって、傷も舐め合って、一緒に頑張っていきましょう」と話すと、aikoは拍手に包まれてステージを後にした。

スクリーンには、ツアーのハイライト映像と共に「さよなランド」が流れ始める。この曲はライヴのエンディングをイメージしてaikoが作ったものだそうで、今回のツアーのエンディング曲として使用されていた。すると、曲の途中から最終日ならではの思わぬサプライズが! 花道の中央からaikoが登場して「さよなランド」を歌い始め、会場からは予期せぬ事態にどよめきと歓声が沸き起こる。サプライズはその1曲のみならず、さらに「帽子と水着と水平線」をダブルアンコールとして披露! 残る力を振り絞るように歌い上げ、会場中も両手を掲げて飛び跳ねながら、手拍子で一体となる。バンドメンバーと共に“名残惜しいね”“ありがとうございました! バイバイ!”とステージを去り、「Love Like Aloha vol.5」の告知がスクリーンに映し出されると、会場からは拍手喝采。

さすがにこれで終了と思いきや、まさかのさらなるサプライズ!“客電がついてもね、SEが始まってもね、アナウンスがあってもね、みんなの声が強かったらね、帰ってくるんですよ私は!”とバンドメンバーを率いて、再びステージに登場したaikoはまさかのトリプルアンコールに突入! とはいえ、予定にまったくないアンコールのため、ステージ上でバンドメンバーと話し合って曲を決める一幕も。協議の上、どの曲を披露するのか決まったあと“すごい時間にするからな!”と言うとおり、「愛の病」「鏡」「be master of life」と強烈なロックナンバーを一気に3曲続け、すでに限界を越えているであろう観客も激しく飛び跳ね、声を上げて熱狂! その顔は笑顔に満ちあふれていて、最終日にふさわしい情景だった。

ツアーを終えたばかりだが、8月30日(日)には野外フリーライヴ『Love Like Aloha vol.5』をサザンビーチちがさきで開催するaiko。誰でも参加可能なライヴとなるため、この夏の思い出としてぜひ足を運んでみよう。

photo:岡田貴之(Takayuki Okada)

【セットリスト】

01.雨は止む

02.染まる夢

03.陽と陰

04.ボーイフレンド

05.すべての夜

06.透明ドロップ

07.エナジー

08.ボブ

09.milk

10.トンネル

11.シャッター

12.ぬけがら

13.夢見る隙間

14.あたしの向こう

15.運命

16.ジェット

17.花火

〈アンコール〉

18.ドライヤー

19.未来を拾いに

20.恋愛ジャンキー

〈ダブルアンコール~〉

21.さよなランド

22.帽子と水着と水平線

〈トリプルアンコール~〉

23.愛の病

24.鏡

25.be master of life


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