エンターテインメント・ウェブマガジン
レディー・ガガ、待望の新作『ジョアン』は、彼女の代表作『ザ・フェイム』(2008年)や『ボーン・ディス・ウェイ』(2011年)と比べると、まったく違うテイストのアルバムになった。
ピンクのハットを被り、奇抜なメイクをすることもなく、横向きに写るジャケット・アート。先行シングル「パーフェクト・イリュージョン」もそうだったが、あのパンダ・メイクや、肉ドレスを着ていたガガとは思えない、シンプルな仕上がりになっている。
それは楽曲にも反映していて、2ndシングルとしてリリースされたバラード・ソング「ミリオン・リーズンズ」や、公式サイトで公開されたロック・チューン「A-YO」など、ビンテージ感漂う、良い意味で“今風”ではないタイトルが並ぶ。大ヒット曲「ポーカー・フェイス」(2009年)を歌っていた、あのレディー・ガガとは思えない仕上がりだ。2013年リリースの3rdアルバム『アートポップ』で、エレクトロ・ポップはやりきった、という感じか。
本作リリースまでの3年間は、トニー・ベネットと共作したジャズ・アルバム『チーク・トゥ・チーク』(2014年)を成功させたり、翌2015年には、【アカデミー賞】で「サウンド・オブ・ミュージック」のテーマ曲を披露し、圧倒的な歌唱力で会場を沸かせた。そして今年2月には、【スーパーボウル2016】でアメリカ国家を熱唱し、あらためて“シンガー”としての実力をみせつけたのも、記憶に新しい。こういった活動が、本作『ジョアン』のナンバーにも反映していて、これまでのアルバムとは、まったく違うガガの“歌力”を堪能することができる。
「パーフェクト・イリュージョン」を手掛けたマーク・ロンソンの他には、女王・ビヨンセから、カントリーシンガーのキース・アーバンまで、幅広いジャンルのアーティストをプロデュースするジェフ・バスカー、ジャスティン・ビーバーやブリトニー・スピアーズ等、スーパースターとコラボしてきた、エレクトロ・ポップ界の売れっ子、ブラッド・ポップに、ブルーノ・マーズのNo.1ソング「ロックド・アウト・オブ・ヘヴン」の制作者、エミール・ヘイニー等が参加している。
「バッド・ロマンス」(2009年)や「ボーン・ディス・ウェイ」(2011年)のような、サウンド、ミュージック・ビデオ共に超斬新な「最先端のレディー・ガガ」を期待するリスナーにとっては、やや物足りなさもあるかもしれないが、様々な経験を経て“大人”になったレディー・ガガの成長が、間違いなく感じられるアルバムである。
Text:本家一成
◎リリース情報
『ジョアン』
レディー・ガガ
2016/10/21 RELEASE
2,700円(tax incl.)
J-POP2024年4月26日
鈴木愛理の「恋におちたら feat. 空音 & ☆Taku Takahashi(m-flo)- From THE FIRST TAKE」が本日4月26日に配信リリースされた。 本楽曲は、2005年にリリースされたCrystal … 続きを読む
J-POP2024年4月26日
本日26日に、リンキン・パーク2006年の来日公演で初めて披露された「クワーティ」のライブ音源がリリースとなり、ライブ映像もバンド公式YouTubeチャンネルで公開された。 2006年、彼らにとって重要な作品となる3作目の『ミニッツ・ト … 続きを読む
洋楽2024年4月26日
2024年7月26日~28日にかけて新潟県・苗場スキー場にて行われる【FUJI ROCK FESTIVAL ’24】のラインナップ第5弾が発表された。 今回出演が決定したのは、【ブリット・アワード2024】史上最多の6部門を … 続きを読む
J-POP2024年4月26日
菅田将暉が、3枚目となるオリジナルアルバム『SPIN』を7月3日にリリースすることが決定した。 2017年から本格的に音楽活動を開始した菅田将暉。2019年リリースの「まちがいさがし」は、ストリーミング3億回再生を突破し、その年には『第 … 続きを読む
J-POP2024年4月26日
ハンバート ハンバートが、次回ツアーとなる【ハンバート家の秋の三夜】の開催を発表した。 “東京は空調の効いたホールで、名古屋は距離の近いライブハウスで、大阪はスズムシの鳴く野音で”をテーマとし、三所三様のツアーを楽しめる内容となって … 続きを読む