原作を読むなら今だ!映画「イニシエーション・ラブ」好発進!

2015年5月28日 / 09:00

2015年5月23日全国東宝系ロードショー、映画「イニシエーション・ラブ」 (okmusic UP's)

カーステレオに入れたカセットテープから流れるあの曲。時は流れても色褪せないその歌声は、若かりし僕たちを彩った鮮明な記憶。イニシエーション・ラブとは、大人になるための通過儀礼となる恋愛……。

今話題の80年代を舞台に描かれた乾くるみの小説「イニシエーション・ラブ」には、多くの名曲が登場する。

オフコース、浜田省吾、寺尾聰、80年代を知らない人たちでも一度は耳にしたことがあるであろう懐かしのヒットナンバーのタイトルが綺羅星のごとく物語に色を添えている。

甘く切ないラブストーリーが最後の2行で驚愕のミステリーへと変貌するその独創性で大ヒットとなった本作は2015年映画化され、監督は「トリック」、「SPEC」の堤幸彦。主演は松田翔太、前田敦子と話題に事欠かない豪華なメンバーで原作小説にも負けないインパクトのある作品となっている。
とまぁ気取った説明はこのくらいにして、とにかくこの作品はスゴい。

何がスゴいかって、この作品「これで映像化出来ないわけがない」くらいに丁寧な描写で脳内鮮やかに映像を浮かべさせておいて、最後まで読んだ時に「これは映像化は無理だ」と思わせるところがスゴい!

映像化も気になるけど、まず原作を読んでみることをオススメしますっ!

その上、映像化不可能と言われていた本作を作者の乾くるみが映画用のアイデアを出し、それを元に舞台脚本などで活躍中の井上テテが脚本化、そしてあの鬼才・堤幸彦監督によって映像化されてしまったこともスゴい!

堤監督作品の面白さは周知の事実だが、脚本の井上テテの舞台作品を見たことのある私からひと言言わせてもらえれば「なんだこの面白くないはずがないタッグは!」

作者自身が1枚噛んだ映像化用トリックが原作とどう違うのか猛烈に気になって仕方がない。井上テテの脚本が気になって仕方がない。堤監督の斬新な映像が気になって仕方がない!

原作を読むなら今だ!映画「イニシエーション・ラブ」好発進!2
の作品、私としては一途な恋愛、とくに遠距離恋愛に疲れちゃったなって人に特に読んでみて欲しいんですよ。一途でいるって結構大変だよね。そんな自分に疲れて、もし心が揺れ動いちゃってるなら考え方のヒントがあるかも。

付き合い始めのドキドキしたあの感覚や、一緒に過ごした夜のあのムラムラする感じ!ちょっと大人な恋愛を始めた頃の自分を思い出したり、新しい出会いに後ろめたさと同時に止められない自分を感じたり、恋模様は人それぞれ。その行方は保証出来ませんので、覚悟して読むように!

ざっくりとあらすじ的なものを教えちゃうと、主人公 鈴木とマユの出会いから甘い恋愛が始まり、それが遠距離恋愛になって違う異性と出会う事で切ない物語へ変わって行く、その過程を描いたお話なんだけど最後の最後で衝撃的な展開を見せる、そこがとにかくスゴい!鳥肌ものの衝撃! 

それまでのスイートでビターな若き日の恋愛がサスペンス風味のホットでスパイシーなまさかのテイストに!
さらに語っちゃえば、この「イニシエーション・ラブ」は80年代前後の名曲たちがそれぞれの章のタイトルになっているのだけれど、それがより当時の空気感を醸し出していて、作中に現れる当時のヒットドラマやシチュエーションがさながら80年代のテーマパークかと思わせる舞台設定。

特に目に留まるのが、それぞれの章のタイトルを分ける“side-A”、“side-B”という表記。

暗示的に使われているこの章分けなのだけれど、カセットテープに馴染みの深い80年代を過ごした世代であればピンとくるその表現が、この恋愛のA面とB面、すなわち静岡でのマユと幸せな時期を過ごす鈴木と、東京での美弥子と出会って心揺れる鈴木を表していてヒジョーに興味深い。

ていうか今や音楽を聴く媒体はデータやYoutubeって時代に、この80年代カルチャーがどう関わってくるのか。

1本のテープが、もしかして、もしかすると、もしかするかもと思わせるこの作者の演出がニクい。

ってことは本当はこの物語って彼女……いかんいかん、ここは読んでない人にはお伝えできません!

この恋愛はYesなの?Noなの?【Yes-No】なの?オフコースなの?【SHOW ME】プリーズ!【愛のメモリー】と【ルビーの指輪】は誰の物?80年代の名曲に載せた甘く切ないラブストーリーなのに読んだ後でこんな気持ちになるなんてっ!いろいろ気になって仕方ありません!


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