エンターテインメント・ウェブマガジン
スウェーデン出身の2014年最注目の新人バンド ダーティ・ループスによる初の単独来日ツアーの東京公演が5月18日、ビルボードライブ東京にて開催された。
———————————-
世界の注目を集めるスウェーデン発のニュー・カマー、ダーティ・ループス。今年だけで3度目の来日、過去にはデイヴィッド・フォスター&フレンズのジャパン・ツアーで大舞台も経験している彼らだが、プロモーション以外での単独ジャパン・ツアーはこれが初めてである。それだけ彼らもテンションが上がっているだろうし、オーディエンス側の期待も否応ナシに高まっていた。
デイヴィッド・フォスターが後ろ盾についての世界デビューで、ダーティ・ループスにはエルダー層のAOR/フュージョン系フリークスから、普通にラジオや配信で最新ヒットを楽しんでいる若いリスナーまで、幅広い音楽ファンが付いている。とりわけ自ら楽器を手にする人たちは、その驚異的レヴェルの演奏力・表現力に、かつてないほどの衝撃を受けたはずだ。デビュー前からYou Tubeでの再生が1400万回を越え、”You Tube Phenomenon (You Tube現象)”と謳われたのも、彼らの実力の凄まじさを目の当たりにした楽器少年や、耳の肥えた音楽ファンが騒いだのがキッカケになっている。そういう並々ならぬ期待を背負った、初の単独来日公演だったのだ。
ヴェニューのステージ後方のカーテンが閉まったのは、何と開演5分前。いつにない展開にチョッと驚いていると、暗くなったヴェニューに幻想的なBGMが流れ、紫色のサーチライトがクルクル廻り始めた。まさにオーディエンスの高揚感を煽る、ドラマティックな演出だ。そしてほぼ定刻通りに、ラフな恰好のメンバーたちが大拍手を浴びながら登場。いきなり、YouTubeで話題をさらった楽曲のひとつ、ブリトニー・スピアーズ「Circus」で華麗に幕を開けた。
演奏に加わっているのは、キーボードとヴォーカルのジョナ・ニルソンとレッチリ好きの6弦ベース奏者ヘンリック・リンダー、ドラムのアーロン・メレガルドというメンバー人と、ジョナをサポートするキーボード/ヴォーカルのシモン・ペトレン。同期を使っている部分はあったが、たった4人であのハイ・エナジーなサウンドを再現しているのは本当に驚異的だ。しかも時に笑顔を見せたり、客席を煽りながら、超人的超絶技巧の応酬。とりわけリズム隊のグルーヴとキレの良さ、“スティーヴィー・ワンダーの再来”と囁かれるジョナ・ニルソンのヴォーカル・パフォーマンスは圧巻で、満員に膨らんだオーディエンスすべてを魅了したに違いない。
セットリストの中心は、言うまでもなく、ベストセラー邁進中の1stアルバム収録曲だ。そこに前述の「Circus」やアデル「Rolling In The Deep」といったカヴァー曲が加わる。MCでは「ヤバイ」「ワカッタ」「イイネ!」などと日本語のレパートリーを披露。人気曲「Sexy Girls」ではジョナが客席に降り、至近距離でダイナミックな歌いっぷりを見せてくれた。ヘンリックやアーロンのスーパー・テクニシャンぶりは随所でうかがえるが、時折聴かせるジョナのソロ、特にアウトしていくピアノ・フレーズにはジャズの血統がハッキリ感じ取れ、フュージョン好きをニヤリとさせた。半ばメドレーのように、2~3曲を矢継ぎ早に繰り出す構成は実に新人らしく、活きの良さを示していたと思う。
ラスト~アンコールは、総立ちとなったフロアを前に、ジャスティン・ビーバー「Baby」、最初にカヴァーしたというレディ・ガガ「Just Dance」、日本盤ボーナス・トラックの宇多田ヒカル「Automatic」を立て続けに。そしてシメは、大ヒット中の「Hit Me」を疾走するかの如く。彼らは詰めかけた多くのファンに、期待以上の充実したパフォーマンスを見せつけた。
でも最初に書いたように、これが商業ベースの単独初来日公演。まだまだ進化の途中なのは言わずもがな、である。これからも彼らを追い続けなければ! 大きな成長と飛躍をハッキリ確信させられたステージだった。
Text:金沢寿和(www.lightmellow.com)
Photo:Masanori Naruse
◎公演情報
2014年5月16日(金) ビルボードライブ大阪
2014年5月18日(日) ビルボードライブ東京
http://billboard-live.com
J-POP2024年4月24日
ONE N’ ONLYが、楽曲「Set a Fire」のダンスパフォーマンスビデオを公開した。 楽曲「Set a Fire」は、2023年5月にリリースされた2ndアルバム『Departure』の収録曲。プリミティブで野太い … 続きを読む
J-POP2024年4月24日
キタニタツヤが、テレビ東京にて放送される新しい特別番組『TXQ FICTION』のメイン音楽を担当する。 2024年4月29日深夜より放送開始となる本番組には、安東弘樹とサーヤ(ラランド)が出演。制作スタッフとして、番組『Aマッソのがん … 続きを読む
J-POP2024年4月24日
2024年4月24日公開(集計期間:2024年4月15日~4月21日)のTikTok上における楽曲人気を測るチャート“TikTok Weekly Top 20”で、ILLIT「Magnetic」が1位に輝いた。 当週で初の首位獲得となっ … 続きを読む
J-POP2024年4月24日
wacciが、新曲「そういう好き」を配信リリースし、ミュージックビデオを公開した。 新曲「そういう好き」は、wacciの2024年ラブソング配信リリース第1弾で、好きだった相手との気持ちのズレに悩みながら、都合の良い関係を続けてしまう女 … 続きを読む
J-POP2024年4月24日
GLAYの新曲「whodunit」が、JAY(ENHYPEN)とのコラボレーション楽曲であることが発表された。 新曲「whodunit」は、2024年5月29日にリリースされるデビュー30周年記念シングルの収録曲。今回のコラボは、GLA … 続きを読む