観客より演奏を楽しんだ(?)ゴティエの来日公演

2013年2月5日 / 13:26

 2012年度の米国ビルボードシングル総合チャートHOT100の年間1位を獲得し、昨年世界で最もシングルを売った男、Gotyeが1月31日に東京・赤坂BLITZで来日公演を行った。

 昨年のサマソニ出演時より更に注目が集まっており、会場は開演前から熱心なファンで満員となっていた。サポートアクトとして出演したテニスコーツのパフォーマンスを終え、20時を過ぎたところでバンドが登場。一曲目は2ndアルバムから「The Only Way」での幕開け。ステージ下手後方の高台にスタンバイした彼はサンプラーのシンバル音を鳴らして曲のテンションを上げる。もともと宅録オタクな彼は様々な場所でキーボードやサンプラー、打楽器を用いてパフォーマンスを繰り広げる。1曲目後半ではツインドラムまで披露する。

 「コンバンハ東京!ミンナ元気?」とお馴染みとなった流暢な日本語で観客に挨拶。日本留学経験もある彼なので当然だが、これまで見てきたアーティスト写真やミュージック・ビデオより端正な顔立ちなので知っていても驚いてしまう。続いても楽器を変幻自在に変えて演奏していくが、今度センターにスネアドラムとライド・シンバルを設置。この日は2ndと3rdアルバムを交互に披露してくれたが、変幻自在に楽器を変えるのはゴティエだけではなく、残りの4人のメンバーもパーカッションやサンプラーを巧みに使用してエレクトロと生楽器の見事な協奏を見せてくれる。

 そして、昨年世界で最も売れたシングル「失恋サムバディ」となると会場を大歓声が包み込む。もちろん「キンブラサンイナイノデ皆サンデ歌ッテ下サイ」とサマソニに続く無茶ぶりが。ちょっと一緒に観客に依頼するには長いパートなので、ぼんやりとなってしまった前回も観客に罪はなかったのだが、今日は違った。近くにいた外国人女性二人の歌声も手伝った部分もあり、ちゃんと“歌”として成り立つほどの大合唱となっていたのだ。続く「Save Me」でも男性、女性のパート分けをした混声の美しいコーラスが会場を満たした。

 ポップな才能が花開き、世界的大成功を収めた最高のタイミングでのライブとなった今回。4人のバンドメンバーと自身の楽曲を様々な楽器を用いて音像を彩る姿が何より楽しそうだったのが印象的だった。観客よりも音楽を楽しまれると、自己中心的なライブになってしまいがちだが、彼のキャラクターをもってすればそんな心配は一切無し。あっという間に幸せな音楽に連れて行ってくれた。

Photo:Masanori Naruse


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