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7月27日、5作目にして初のライヴ・アルバム『バック・アット・ザ・クラブ“イン・トリビュート”』をリリースした小曽根 真 フィーチャリング No Name Horses。インタビュー後編は、自らのルーツといえるビッグバンドの王道ナンバーに挑戦した小曽根さんに、ビッグバンドの醍醐味や本作の録音の裏話を語って貰った。
「このライヴ盤は僕も一ファンとして聴ける作品。とにかくビックバンドのファンには堪らない選曲で、レコーディング中もバンドマスターというよりは僕自身ファンとして特等席で楽しませて貰いました。
“ヤ・ガッタ・トライ”は2セットやった後のアンコールで録音して、僕が演奏を始めた途端、そのテンポが速くて皆から“マジですか?”という視線が飛んで来ましたが(笑)、素晴らしいテイクが録れました。これこそ正に“No Name Horses”。殆ど予行演習も無しに、自分たちの普通のライヴのセットに1曲だけビックバンドの王道曲を入れて録音するという新鮮さや、“やまをかけていく楽しさ”“追いつめられる面白さ”。もっとリラックスしたムードになると思っていたのに程良い緊張感があって、良い意味で期待が外れたという印象です。」
「No Name Horsesは、普段ミスが殆ど無いバンドで、途中で僕が演奏を変更しても動じないんです。バークリー音大の先生だったハーブ・ポメロイにも“ビッグバンドはコンボの延長”と教わったけれどジャズは吹奏楽じゃない。譜面があってもフリーダムがないといけないと思うんです。
例えば舞台の照明が変るように、15色とかそれ以上の色が次々と変わるパレットのようなもので、予定調和のない事をやるのがジャズの楽しさだし、彼らはそれが楽しめるバンドなんです。リズム感や音楽解釈の深さも抜群。バンドにとってのハードルを上げるのが目的では無いにしても、制作の段階から15人で即興をやる感覚です。とにかく信頼関係が無いと出来ない。6年間彼らと演って来て、今は家族みたいなんです。」
—最後に小曽根 真さんが選ぶビッグバンドおススメの名盤を教えて貰った
「まずバディ・リッチ『ビッグ・スイング・フェイス』。ハモンドオルガンが入っていてカッコいいデューク・エリントンの『70才記念コンサート』は今でも良く聴きます。
あとサドメル(サド・ジョーンズ&メル・ルイス)の『コンサメーション』は、コンボみたいに聴こえるビッグバンド演奏で、同じ楽器編成でも“こんなに違うのか”と、ジャズの醍醐味を楽しめる1枚です。」
小曽根 真 フィーチャリング No Name Horses『バック・アット・ザ・クラブ“イン・トリビュート”』
2011.7.27 On Sale
CD:UCCJ-2088、¥3,000(税込)
um-jazzfes.jp
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