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今週の洋楽まとめニュースは、米最高裁の中絶禁止を容認する判決に関する話題から。現地時間2022年6月24日に米最高裁が、女性が中絶をする権利を保護した約50年前の「ロー対ウェイド裁判」の判決を覆し、全米に衝撃が走った。これに対し様々なアーティストが声を上げたり、考えを表明した。
テイラー・スウィフトは自身のTwitterでこの判断を非難し、「これが私たちの現在であることが怖くてたまらない。女性が自分の体に関する権利を行使できるよう人々がこれまで何十年も戦ってきたのに、今日の判決は私たちからそれを剥奪した」と綴った。
ピンクは翌日の25日に「はっきりさせておきましょうか。もしあなたが、女性の子宮や同性愛者の事柄や結婚に政府が介入すべきだと信じている、あるいは人種差別は問題ないと思っているなら、あなたの主の名において、二度と私の音楽を聴かないようにして。あとね、今すぐ消えろ。問題ないかな?」などと強めの口調のツイートを連投し、自身の考えを強く表明した。また、マドンナは「ここにきて、米最高裁は女性の権利は憲法上の権利ではないと判断しました。私たちには銃よりも権利がないのです」と述べ、「自分の娘たちのために怖くてたまらないですし、アメリカに暮らす全ての女性のために怖くてたまらないです。本当にただただ怖いです」と胸の内を明かした。
さらに、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは判決を受け、米ウィスコンシン州とイリノイ州のリプロダクティブ・ライツ(生殖権)団体に475,000ドル(約6,400万円)を寄付すると、24日に発表した。
他にも、ライブにおいてメッセージを発信したアーティストもいた。グリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングは24日に英ロンドンで開催したライブで「アメリカなんてクソくらえ」とステージから呼びかけ「アメリカ国籍を離脱する。ここ(イギリス)に移住するよ」と宣言。「ただでさえ世の中にはアホなものが多すぎる。あんな国と呼ぶのも躊躇したくなる惨めな場所に帰りたいとは思わない」と続けると、観客が大歓声で応える場面があった。
さらに、英【グラストンベリー・フェスティバル】ではオリヴィア・ロドリゴがリリー・アレンをゲストに迎えて「ファック・ユー」のパフォーマンスを米最高裁判事5人に捧げ、ケンドリック・ラマーはセットの終わりに披露した新曲「Savior」の最後で、“they judge you, they judge Christ. Godspeed for women’s rights”(あいつらはお前を非難する、キリストを非難する。女性の権利に幸運を)と数回繰り返してからマイクを投げ捨てる形でパフォーマンスを終えた。
ピンク、米最高裁による中絶禁止容認判決後にツイートを連投「本当の愛国者は“自由”を信じている」
オリヴィア・ロドリゴ、リリー・アレンと「ファック・ユー」のパフォーマンスを米最高裁判事5人に捧げる
グリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロング、「アメリカ国籍を離脱する」とライブで宣言
マドンナ、米最高裁の中絶禁止を容認する判決に「私たちには銃よりも権利がない」と投稿
テイラー・スウィフト、中絶禁止を容認した米最高裁の判決についてコメント「怖くてたまらない」
ケンドリック・ラマー、女性の権利を訴えるパワフルなパフォーマンスで【グラストンベリー】を締めくくる
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、中絶権利をめぐる米最高裁の判決を受けて約6,400万円を生殖権団体に寄付
現地時間2022年6月27日、英ヒントン・チャーターハウスにあるパブ、The Stag Innが、コールドプレイのクリス・マーティンが来店した際の映像を公式ツイッターで公開した。
この映像で、クリスはアップライトピアノの前に座りながら、結婚式を近々行う予定のカップルと雑談している。その後、彼は早めの結婚祝いとして、コールドプレイによる2014年の「ア・スカイ・フル・オブ・スターズ」を演奏。パブはツイートで「誰が一杯やりに入ってくるかわからないね。@coldplayなんて素敵な男なんだ」と喜びを共有した。
コールドプレイのクリス・マーティン、パブに居合わせたカップルのために「ア・スカイ・フル・オブ・スターズ」を演奏
現地時間2022年6月27日、ビリー・アイリッシュが米CBSのトーク番組『レイトx2ショーwithジェームズ・コーデン』に出演し、この5年間のキャリアを振り返った。
同番組は現在英ロンドンで撮影されており、2017年7月にロンドンにあるキャパシティが130人のコートヤード・シアターで初めてビリー自身の公演を行ったことを考えると、彼女にとってゆかりの地となる。司会のコーデンは、10代のブロンドヘアーのビリーが遠くを見つめている姿の当時の宣伝ポスターも披露した。
ビリーは番組で15歳だった頃にあったファンとのミート&グリートを振り返り、現在の会場の規模では「みんなに挨拶できないのが本当に寂しい」と残念そうに言うと、コーデンは「【グラストンベリー】でみんなとハグしようとしたら、次の金曜日にヘッドライナーが行われる時間帯になっても、みんなとハグをしていることになるよ」とからかった。
ビリー・アイリッシュ、初コンサートから【グラストンベリー】のヘッドライナーまで自身のキャリアを振り返る
さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、ドレイクの新作『オネストリー、ネヴァーマインド』から「Jimmy Cooks feat. 21サヴェージ」が1位に初登場した。ドレイクは、これで首位獲得数を通算11曲目に更新し、歴代7番目、男性ソロ・アーティストとしては同率で並んでいたスティーヴィー・ワンダーを上回り、故マイケル・ジャクソンに次ぐ2番目に浮上した。ゲストの21サヴェージにとっては、2017年に計8週を記録したポスト・マローンの「ロックスター feat. 21サヴェージ」に続く2曲目の快挙達成となる。
また、8位には、先週10位にTOP10入りしたJoji(ジョージ)の新曲「グリンプス・オブ・アス」が浮上し、最高位を更新した。週間ストリーミングは、前週から40%増加の2,560万回に急増している。
【米ビルボード・ソング・チャート】ドレイク×21サヴェージ「Jimmy Cooks」初登場1位、Joji最高位更新
そしてアルバム・チャートでも、ドレイクの新作『オネストリー、ネヴァーマインド』が1位に初登場した。今月6月16日に告知され、翌17日にサプライズ・リリースした『オネストリー、ネヴァーマインド』は、昨年9月に発表した『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』からわずか9か月で完成させた通算7作目のスタジオ・アルバムで、ドレイクはこれでコンピレーション・アルバム、ミックステープを含む通算11作目の首位を獲得した。Billboard 200の集計が始まった1956年以降、首位獲得数が11作を超えたのはザ・ビートルズ(19作)、ジェイ・Z(14作)、ブルース・スプリングスティーン(11作)、バーブラ・ストライサンド(11作)に続く5組目の快挙で、歴代3番目のタイ記録に並んだ。
また、今週8位には、米ルイジアナ州出身のラッパー=ケヴィン・ゲイツの新作『Khaza』が初登場し、2019年の『I’m Him』に続く自身5作目のTOP10入りを果たした。
【米ビルボード・アルバム・チャート】ドレイク『オネストリー、ネヴァーマインド』で11作目の首位、ケヴィン・ゲイツTOP10デビュー
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