<ライブレポート>和楽器バンド 新旧ナンバーで日本武道館を紫色に染めた【大新年会2022】

2022年1月24日 / 18:00

 今年4月に満デビュー8年を迎える和楽器バンドが、【和楽器バンド 大新年会2022 日本武道館~八奏見聞録~】を1月9日に開催した。

 毎年恒例となった新年ライブは、昨年に続き、国内外アーティストが“ライブの聖地”と呼ぶ日本武道館で開催された。メンバー8人、デビュー8周年、そしてファンクラブ名も真・八重流と、“8”尽くめの2022年は、バンドカラーの紫色を基調にした新しい衣装に新調して、身も心も一新したスタートに。鈴華ゆう子(Vo.)はバンド活動では初めて見せるパンツスタイルだ。

 紫色のペンライトが会場を一色に染めながら、この日もキャリアを振り返る新旧ナンバーが炸裂した。日本の武術・芸能と深く関わる日本武道館に似合うバンドが和楽器バンド以上にいるだろうかと思うほど、アーティストと会場が調和していた。それはバンドスタイルもそうだが、日本語を大切に、そして日本の美しさにフォーカスした楽曲と演出から感じられた。「細雪」では泡状の雪が降り(東京では数日前に久しぶりの積雪を観測し、見慣れない冬化粧とともに迎えた新春となった)、「Eclipse」ではスクリーンに映る扇子が燃えるような目のようで、心に隠した過ちを見透かし罰する存在のようにも見えた。ロック色が強いこの楽曲で、町屋(G/Vo.)のしびれるギターソロに心奪われたオーディエンスも多かったのではないだろうか。

 和楽器バンドのライブでは、その日だけのスペシャル・ステージも見逃せない。いぶくろ聖志(箏)、黒流(和太鼓)、神永大輔(尺八)による「Nine Gates」は、水のように流れる3人の滑らかなパフォーマンスが息をすることを忘れるくらい美しく、3つの楽器が1つの体となって呼吸しているようだった。山葵(Dr.)と鈴華による「嶺上開花」は言ってしまえば、ドラムと舞の異色コラボ。前半は鈴華の舞に合わせたドラム・パフォーマンスが後半では山葵に合わせた舞に変わり、ジャズ・セッションを見ているようだった。蜷川べに(津軽三味線)と町屋の「河底撈魚」は、PC音に合わせた弦楽器のパフォーマンスで、びわに近い音色で少し余裕気味にエレクトリックシタールを弾く町屋と、三味線をジャンジャンかき鳴らす蜷川のプレイが楽しめた。

 そしてお決まりの撮影タイムでは、イントロがかかった時点で会場中から「おぉ!」と声が漏れた人気ナンバー「吉原ラメント」が選ばれた。蜷川がドラムに参加したり、亜沙(Ba)と町屋が背中合わせでプレイしたり、神永がステージを走り回ったりと、メンバー同士の微笑ましい絡みとおとぎ話の国のようなきらびやかなステージ演出に思わずこちらも笑みがこぼれる。

 そのまま、こちらもライブ恒例となった黒流と山葵のドラム和太鼓バトルコーナーへ。ステージにはメンバー全員を飲み込んでしまうほどの巨大な和太鼓が登場し、観客のハリセンの声援と二人のかなり熱のこもった連打が会場をさらに温めた。この日のために絞ってきたであろう黒流の引き締まった上半身も本邦初公開された(“猛虎”と書かれた山葵の背中にも拍手が送られた)。

 ライブ終盤はお祭りモードで、本編ラストは昨年末に10周年を迎えたことが記憶に新しいボカロ曲の名曲「千本桜」。各々が最後の力を振り絞るような熱いバトルと化し、銀テープや音玉で本編を締めくくった。

 すかさずアンコールに入ると、日本の伝統芸能文化を支援するために和楽器バンドが実践している「たる募金」プロジェクトの新しいサポート先である沖縄県で今年4月に予定していた公演を、現在のコロナ感染拡大が落ちついた頃まで延期することを、ファンに包み隠さず明かし、ファンもそれに温かく応えた。

 最後に鈴華がバンドを代表して「ストレスが多いこんな時代、私たちは止まらずにエンターテインメントを届け続けていきます。今を楽しく生き抜いていきましょう。楽しい瞬間を一緒に重ねていけたらと思います。今年も変わらず応援よろしくお願いいたします!」と挨拶。「今日は久しぶりに満員のお客さんで溢れた光景が見られて、この瞬間がとっても幸せです。こうやって時間を共有できて、本当にありがとうございました。」と感謝を述べ、メンバー8人で初めて音を合せたという記念すべきナンバー「六兆年と一夜物語」とファンと和楽器バンドを繋ぐ大切な「暁ノ糸」で今年の【大新年会】は終了した。8人の笑顔とパワフルなパフォーマンスから、多くの観客が「今年も大丈夫」と前向きに歩いて行けるスタートとなったことだろう。

Text by Mariko Ikitake
Photos by上溝恭香

◎セットリスト
【和楽器バンド 大新年会2022 日本武道館~八奏見聞録~】
0. Overture~八奏見聞録~
1. 戦-ikusa-
2. 白斑
3. 情景エフェクター
4. 起死回生
5. オキノタユウ
6. シンクロニシティ
7. Starlight
8. 細雪
9. Eclipse
10. Nine Gates
11. 嶺上開花
12. 河底撈魚
13. 吉原ラメント
14. ドラム和太鼓バトル 月打~GACHIUCHI~
15. 名作ジャーニー
16. セツナトリップ
17. 千本桜
<ENCORE>
18. 六兆年と一夜物語
19. 暁ノ糸

◎放送情報
『和楽器バンド 大新年会 2022 日本武道館~八奏見聞録~』
2022年2月27日(日)19:00~、WOWOWプラスで独占放送
※放送は予告なく変更する可能性がございます。


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