独断と偏見の“俺の知ってるガールズバンドの世界”!

2021年7月19日 / 18:00

独断と偏見の“俺の知ってるガールズバンドの世界”! (okmusic UP's)

先日、TBS系『マツコの知らない世界』で特集された「ガールズバンドの世界」。“可愛いは最強、カッコ良いは無敵”を唱えて、中学時代からガールズバンドが大好きで追っかけてきた俺。ガールズバンドの歴史を分かりやすく解説した番組に大満足だったのですが、SHOW-YAの寺田恵子さん解説というところで、少しハードロック寄りだったので。今回は80年代から現在まで、独断と偏見で俺のど真ん中なガールズバンドを5組セレクト。僕、ガールズバンドが好きなんです!
「スペシャル・ボーイフレンド」 (’89)/GO-BANG’S

80年代末から90年代前半に起きたバンドブーム時代。まだ中学生だった俺は「プリンセス・プリンセス派かSHOW-YA派か?」と訊かれたら、そのどちらでもなくGO-BANG’S派だった!  歌番組(たぶん『夜のヒットスタジオ』)で初めて観て、ひと目惚れ。最初に買ったアルバムはこの曲も収録された3rdアルバム『SPECIAL“I LOVE YOU”』でした。ポップでキュートでオシャレなGO-BANG’Sに、ドキドキが止まらなかった思春期の俺。大好きな曲はいっぱいあるけど、スペシャルな彼との別れをカラッと明るい表現で歌うこの曲に強烈な独創性を感じるし、「GO-BANG’Sってすげぇな!」と改めて驚かされる。
「サルーン」(’97)/ロリータ18号

90年代中盤~後半に起きたインディーズブームで、raivuハウスが最高に熱かった時代。94年にリリースされた、BENTENレーベルのオムニバス『弁天弁当』に収録された「燃えろ運転手」を聴いて、衝撃を受けたのがロリータ18号だった。「サルーン」は96年発売のインディーズ2ndアルバム『姉さん裸走り』収録曲であり、97年発売のメジャーデビューシングル。パンクでキャッチーでユーモアがあって、ライヴもめちゃくちゃカッコ良い彼女ら。言葉の意味はよく分からんが、とにかくすごい自信で歌い鳴らす「サルーン」に大興奮させられた。この曲で歌うようにメジャーに行っても、海外に行っても、そして現在もブレることなく自身のベクトルとバランスを貫き通すロリータ18号。昔も今もカッコ良いしかない!
「恋愛スピリッツ」(’06) /チャットモンチー

06年リリースの2ndシングル。「可愛い子たちが出てきたな」なんて軽い気持ちでこの曲聴いて、ゾクゾクと鳥肌が立ったのを覚えてる。シンプルだからこそ胸に刺さりまくるバンドサウンドと、美しく感傷的な歌声。ただ、めちゃくちゃいい曲なんだけど、歌詞がどうにも理解できなくて。理解しようと何度も繰り返し聴いたのも覚えてて。この歌詞は理屈じゃねぇんだと思った時、「だから、俺はモテないんだ!」と思った。そうか、これが長年分からず悩まされ続けて、今も分からない“女心”ってヤツなのか! この曲の歌詞だけでなく、チャットモンチー楽曲の節々に滲み出る、女心と呼ばれる女子ならではの感覚。ここまで女子むき出しの表現は聴いたことなかったし、そこが同性の共感を生むし、彼女らの他にない魅力なのだろう。“チャットモンチー以前、以降”と分けられるほど、その後のガールズバンドに影響を与えた偉大なバンド。
「瞬間センチメンタル」(’10) /SCANDAL

10年リリースの5thシングル。縁あって、デビュー時から取材してたSCANDAL。デビュー曲の「DOLL」から作品ごとにカッコ良くなって、ロックバンドとしてたくましくなって。「ガールズバンドはカッコいいんです!」と改めて世に知らしめたのが、SCANDALだったと思ってる。アニメタイアップかつ、ロックバンドのカッコ良さが際立つこの曲で、アニメファンからもロックファンからも支持されて。SCANDALに憧れてバンドを始めた女子高生も多いなんて聞いて。大げさでなく「ガールズバンドの新時代到来だ!」と思った。あの時代にSCANDALと「けいおん」が無かったら、ガールズバンドの歴史は途絶えてたかも知れない、マジで。結成15年目の現在も名曲をどんどん生み出して、進化と変化を続けている素晴らしいバンドです!
「フロンティア」(’21) /THE LET’S GO’s

そして現在。東京初期衝動やSu凸ko D凹koiなんかもガールズバンドならではのキュートさとカッコよさと面白さがあって、注目していますが。俺が一番贔屓してるバンドが、THE LET’S GO’s。今年ベースが脱退して、スリーピースバンドから、2人体制になって。わずか2カ月で作り上げた新曲5曲を収録した、ミニアルバム『5☓2』に収録されたこの曲。2人になって諦めるどころか、よりパワフルにアグレッシブに、<きっと平気さ うまくいく>と、明るくポジティブにロックンロールを鳴らす姿が最高にカッコいい! マリコ・マリコのタイトなビートに乗せて、ココがちっちゃい体でギターをギュンギュン鳴らして歌う姿は、まさに可愛いは最強、カッコいいは無敵!! 日本だけじゃなくて、海外でもウケるんじゃねぇか? と思ってるバンド。持ち前の明るさとフロンティア・スピリットで、ガールズバンドの新たな地平を開拓して欲しい。
TEXT:フジジュン(おばけえんとつ)

フジジュン プロフィール:1975年、長野県生まれ。『イカ天』の影響でロックに目覚めて、雑誌『宝島』を教科書に育った、ロックとお笑い好きのおもしろライター。オリコン株式会社や『インディーズマガジン』を経て、00年よりライター、編集者、デザイナー、ラジオDJ、漫画原作者として活動。12年に(株)FUJIJUN WORKSを立ち上げ、バカ社長(クレイジーSKB公認)に就任。メジャー、インディーズ問わず、邦楽ロックが得意分野だが、EBiDANなど若い男の子も大好き。笑いやバカの要素を含むバンドは大好物。


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