【米ビルボード・アルバム・チャート】ロッド・ウェーブ自身初首位、NF/キャリー・アンダーウッド TOP5デビュー

2021年4月5日 / 09:45

 米フロリダ州のラッパー、ロッド・ウェーブの新作『SoulFly』が自身初のNo.1デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 本作は、昨年4月にリリースした前作『Pray 4 Love』から1年ぶり、3作目のスタジオ・アルバムで、デビュー作『Ghetto Gospel』から3作連続のTOP10入り、そして自身初の首位を獲得した。
 
10位『Ghetto Gospel』(2019年)
2位『Pray 4 Love』(2020年)
1位『SoulFly』(2021年)
 
 『SoulFly』の初動ユニットは130,000で、そのうち126,000がアルバム・ストリーミング(SEA) 、トラックによるユニット(TEA)が1,000以下、アルバム・セールスはわずか4,000だった。週間再生数は1億8,920万回で、2021年にリリースされたR&B/ヒップホップ・アルバムの週間ストリーミング最高値を記録。週間ユニット数としても、2月20日付チャートで88,000を記録したザ・ウィークエンドの『ザ・ハイライツ』(今週6位)を上回る最大数を更新した。自身の記録としても、前作『Pray 4 Love』の初動72,000を2倍近く上回る最高記録を打ち出している。
 
 R&B/ヒップホップ・アルバムにカテゴライズされる作品が1位を獲得するのは、1月9日付チャートで同じく初のNo.1デビューを果たしたプレイボーイ・カルティの『Whole Lotta Red』以来約3か月ぶりで、過去5か月以内では2020年10月24日付チャートで返り咲いたポップ・スモークの『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』(今週7位)の3作のみとなる。
 
 『SoulFly』からは、ソング・チャート“Hot 100”で32位、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートで18位を記録した「Street Runner」がヒットし、プロモーションに繋げた。ソング・チャートでの最高位は前作に収録された「Rags2Riches」の12位で、未だTOP10入りしたことがない。

 先週1位に初登場したジャスティン・ビーバーの『ジャスティス』は2位にダウンしたが、発売翌週に6曲を追加したデラックス・エディションをリリースしたため、今週も100,000ユニットと高水準を維持している。
 
 続いて3位には、米ミシガン州出身のラッパー=NFのミックステープ『Clouds』が初登場。初動ユニットは86,000で、そのうち58,000がアルバム・セールス、アルバム・ストリーミングは27,000で、週間再生数は4,051万回を記録した。TOP10入りは、いずれも首位を獲得した3rdアルバム『パーセプション』(2017年)、4thアルバム『ザ・サーチ』に続く3作目で、その他には62位を記録したデビュー・アルバム『マンション』(2015年)、12位まで上昇した2ndアルバム『セラピー・セッション』(2016年)の計5作がランクインしている。
 
 4位には、カントリー・シンガーのキャリー・アンダーウッドによる初のゴスペル・アルバム『My Savior』がデビューし、2005年のデビュー作『サム・ハーツ』(最高2位)から8作連続、2014年発表のベスト盤『グレイテスト・ヒッツ』(最高4位)含む9作目、9作連続のTOP5入りを果たした。初動ユニットは73,000で、そのうち68,000がアルバム・セールス、アルバム・ストリーミングはわずか4,000程度だった。セールスは今週最大の売り上げを記録している。4月4日に米テネシー州のライマン・オーディトリアムで行うバーチャル・コンサートがFacebookで配信されるため、次週はその反響がセールスに繋がるかもしれない。
 
 今週はTOP10中5作が初登場作品で、8位にはラッパーのヤング・ドルフとキー・グロックによるコラボレーション・アルバム『Dum and Dummer 2』がデビューした。初動ユニットは36,000で、そのうち31,000がアルバム・ストリーミングとそのほとんどを占めた。週間再生数は4,273万回を記録している。
 
 本作は、最高8位をマークした『Dum and Dummer』(2019年)の続編となるアルバムで、ヤング・ドルフは昨年自己最高位を更新した『Rich Slave』(4位)を含む3作目、キー・グロックは前作に続く2作目のTOP10入りを果たしている。
 
 最後のエントリーは、10位に初登場した米ニューヨーク出身の兄弟トリオ・ポップ・バンド=AJRの新作『OK Orchestra』。初動ユニットは32,000で、18,000がアルバム・ストリーミング(週間2,617万再生)、13,000がアルバム・セールス、トラックごとのユニットは1,000以下だった。
 
 本作は、最高8位を記録した前作『Neotheater』(2019年)から2年ぶり、4枚目のスタジオ・アルバムで、TOP10は2作目のランクイン。アルバムからは、ソング・チャートで初のTOP10入りを果たした「Bang!」(最高8位)がヒットし、アルバムの注目度を高めた。新曲「Way Less Sad」も、ロック・ソング・チャートで11位まで上昇している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、4月9日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『SoulFly』ロッド・ウェーブ
2位『ジャスティス』ジャスティン・ビーバー
3位『Clouds』NF
4位『My Savior』キャリー・アンダーウッド
5位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
6位『ザ・ハイライツ』ザ・ウィークエンド
7位『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』ポップ・スモーク
8位『Dum and Dummer 2』ヤング・ドルフ&キー・グロック
9位『フューチャー・ノスタルジア』デュア・リパ
10位『OK Orchestra』AJR


音楽ニュースMUSIC NEWS

【先ヨミ・デジタル】『「鬼滅の刃」遊郭編』サントラが現在DLアルバム首位 SEKAI NO OWARI/ヰ世界情緒が続く

J-POP2024年3月29日

 GfK Japanによるダウンロード・アルバム売上レポートから、2024年3月25日~3月27日の集計が明らかとなり、TVアニメ『「鬼滅の刃」遊郭編』のサウンドトラックが177ダウンロード(DL)でトップを走っている。  2021年12月 … 続きを読む

【先ヨミ・デジタル】Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」878.9万回超えで引き続きストリーミング首位独走中

J-POP2024年3月29日

 GfK Japanによるストリーミング再生回数レポートから、2024年3月25日~3月27日の集計が明らかとなり、Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」が8,789,032回で首位を走っている。  3月27日公 … 続きを読む

【先ヨミ・デジタル】Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」、ペースほぼキープしDLソング首位走行中 JO1が続く

J-POP2024年3月29日

 GfK Japanによるダウンロード・ソング売上レポートから、2024年3月25日~3月27日の集計が明らかとなり、Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」が6,418ダウンロード(DL)を売り上げて現在首位を … 続きを読む

カセットテープが繋ぐ音楽ストーリーに小西成弥&稲垣成弥、ボイスドラマ『灰とカセットテープ』配信開始

J-POP2024年3月29日

 2.5次元舞台やミュージカルで活躍する俳優の小西成弥と稲垣成弥が主演するオリジナルボイスドラマ『灰とカセットテープ』の第1話が、ドワンゴジェイピーオーディオブックより配信スタートした。  本作は、映像を中心に横断的コンテンツプロデュースを … 続きを読む

タイラ、【コーチェラ】出演キャンセルについて“正しい決断”と説明

洋楽2024年3月29日

 タイラの努力の結晶であるセルフ・タイトルのデビュー・アルバムがリリースされる数週間前、彼女は困難な状況にあることを発表した。そして、キャリアのハイライトとなる今年の【コーチェラ】でのパフォーマンスを含め、今後予定されていたすべてのライブを … 続きを読む

Willfriends

page top