首振りDolls、マンスリーインタビュー第25弾のゲストは人気漫画家・カネコアツシ!

2021年3月9日 / 19:15

カネコアツシ × 首振りDolls (okmusic UP's)

3月17日、首振りDollsが待望のフルアルバムをリリースする。今作は2019年5月22日にリリースした『アリス』から1年10カ月振り。振り返れば、前作『アリス』は、メンバーが憧れて止まない漫画家のカネコアツシ氏がジャケットを描いてくれることが決まった瞬間にタイトルが決まり、そこから全ての制作が始まっていったと言っても過言ではない。

“ジャケって明らかにその、バンドのメンバーへのプレゼントなわけですよ。その人達だけのために描いて、その人達が喜んでくれるっていうのが直で知れるのが、ジャケ仕事の一番楽しいとこなんですよね”

これは、『アリス』のジャケットを手掛けてくれたときに、カネコがナオとジョニーとショーンにくれた言葉だ。そんなカネコの人柄に触れた3人が、カネコの人間性に強く惹かれ、ますますカネコへの憧れを募らせていったのは言うまでもない。

そして今回、新たなアルバムを制作することになったとき、彼らは作り溜めた曲を頭の中に並べた状態で、アルバムを『ドラマティカ』と名付けることにした。その瞬間、3人の中に“カネコさんに自分達が表現した『ドラマティカ』を描いてもらいたい!”という想いが湧き上がった。煌びやかな印象を放ちながらも、どこか退廃的でノスタルジックな空気感をも漂わせる『ドラマティカ』という造語に、彼らはカネコアツシが描く漫画の世界との共通点を強く感じたのだろう。

そんな彼らの願いを迷うことなく受け止めてくれたカネコアツシ。カネコが手掛けた首振りDollsが生み出した『ドラマティカ』の世界は、その言葉を見事に表現しきった最高作となった。そして今ここに、『アリス』リリース時の対談ぶりとなる、2回目の対談が実現! 両者の出逢いのきっかけから今作の制作秘話まで、音楽というツールが生んだ人間の繋がりを改めて知ることが出来る、あたたかな対談となった。
『アリス』のジャケットが 上がって来たときも 大騒ぎしたのを覚えてる

ナオ&ジョニー&ショーン:カネコさん! 今回も本当にありがとうございました!

カネコ:いやいや、こちらこそ、本当にいいアルバムに仕上がったね『ドラマティカ』。描かせてくれてありがとう。本当に嬉しいよ。前回の『アリス』がみんなとの出逢いだった訳だけど、出逢いの場所も、まさしくここだったからね(※取材は、ヴァニラ画廊にて行われました)。2年前に僕が初めての原画展をやったとき(※’18/11/23 〜 12/29カネコアツシ“初”原画展 Atsushi Kaneko “First” Exhibition「SEARCHANDDESTROY」@ヴァニラ画廊)に、ショーンくんが来てくれて。普通じゃない怪しい雰囲気の子だなぁって思っていたら、話しかけてくれて。そこが最初だったね。

ショーン:はい! 画集買って、サイン貰って、CD渡しながら“いつか一緒に仕事をさせてもらえる時がきたらお願いしたいです”って、図々しいお願いをしてしまいまして。

カネコ:いやぁ、図々しいなんて。すごく嬉しかったよ。まだその頃、ショーンくんは首振りDollsに加入したばかりだったんだよね。それで、CDを渡してくれるときに“首振りDollsというバンドをやっておりまして、まだこの作品には自分は参加していないんですけど、是非、いつか機会があったら描いてもらいたいです!”って言ってくれて(※インディーズ1stアルバムは『首振人形症候群』。ショーン加入後は2019年12月16日に『首振人形症候群〜REVISITED盤〜』として再発。今回3月17日から配信開始)。家に帰って聴いてみたら、めちゃくちゃカッコ良くて。すごくいいバンドだなって思った。

ショーン:嬉しいです!

――ショーンからもそのときの様子聞いてました。“いつか一緒に仕事をさせてもらえる時がきたらお願いしたいです”ってお願いして来ちゃったってメチャメチャ嬉しそうに報告してましたから(笑)。

カネコ:嬉しいね、そんな風に思ってくれてたなんて。最初ショーンくんが個展に来てくれたとき、明らかに普通じゃない風貌だったから、めちゃくちゃ目立っていたんだよ(笑)。たしか、三つ編みしてたよね?

ショーン:はい! そんなとこまで覚えててくださって嬉しいです! 今日着てるこの服着てったんです、そのとき! 今日、何着て行こうか迷ってて、ふとこの服が目に止まって、“あ。そうだ! そういえば、カネコさんと最初に会った日、この服着てったんだった!”って思い立って!

――記念日男だな、ショーン(笑)。

ジョニー:でも、まさに記念日になったんだもんね。カネコさんと会えて、こんな素敵な展開になるなんて、思ってもみなかった。

ショーン:そうなんですよ! いまだに信じられないんです。自分達のCDをカネコさんが描いてくれたなんて。

カネコ:気になったんだよね。三つ編みに、そのセーターに、革ジャン着てて。ライダース、着てたよね?

ショーン:おぉ! 覚えててくれてるんですね! もぉ、めちゃくちゃ嬉しいです!

ナオ:そのセーターの柄も独特やからね。『時計仕掛けのオレンジ』に出てくるやつだもんね! 分かる人には分かるっていう。

ショーン:そう。『時計仕掛けのオレンジ』に出てくる富豪が着てた柄なんですよ!

ジョニー:あぁ! あのマッチョを従えてる富豪ね!

カネコ:懐かしい。もう2年前になるんだね。最終日に来てくれたから2018年の12月の末だったかな。そこから間もなくして、最初に企画書みたいなメールを送ってくれたんだよね。すごく丁寧なメールだった。

ショーン:図々しいかなぁとメンバーと話し合ったりもしたんだけど、まずはメールしてみよう! ってことで。

――ヴァニラ画廊の方にカネコさんに連絡を取って頂いて、メールアドレスを聞いてね。

ショーン:そう。初めてメールしたときは本当に緊張したけど、すごく丁寧にお返事を返して頂いて。

カネコ:そこからだね。『アリス』のジャケットを描かせて頂いて。

ジョニー:『アリス』のジャケットがカネコさんから上がって来たとき、たしかツアー中で、ライヴ後の打ち上げだったと思うんですよ。“カネコさんからジャケットのイラスト上がって来たよ!”って、送られて来た連絡を受けて、みんなで一緒に見て“おぉ〜〜〜〜〜〜っ!”ってなって。ヤバイヤバイ! めっちゃいい! って、大騒ぎしたの覚えてる。名古屋だったっけな。めちゃくちゃテンション上がったの鮮明に覚えてます。

ナオ:そうだ! 名古屋だ! 名古屋の居酒屋でご飯食べてたときだった!

ショーン:そうそう! かなりお酒が進んじゃって、お会計が大変なことになったの覚えてますもん(笑)。

カネコ:そんなタイミングだったんだね(笑)。それは良かった。で、今回もタイミング的に僕がヴァニラ画廊でグループ展をやっている最中にこの対談っていう、なんだか不思議なタイミングだね。

ナオ:ヴァニラ画廊といえば、二十歳くらいの頃にすごく気になっていた画廊で、そこで個展をやられている方々を掘っていってたんです。謎の統一感というか、こだわりを感じていて。ショーンから、カネコさんの原画展を見にヴァニラ画廊に行ってくるって聞いたとき、めちゃくちゃ羨ましかったんですよ。まだその頃上京前で北九州に住んでいたので。

カネコ:ヴァニラ画廊への憧れは自分達の中にもあったよ。僕自身も、昔は、自分がヴァニラ画廊で個展が出来るようになるなんて、思ってもみなかったからね。それくらい憧れの場所ではある。

ナオ:そうなんですね! 俺の中では憧れと憧れが重なり合ってました! もう本当にすごく嬉しかったのを覚えてます! 今この状況もですけど!

ジョニー:今、もうどれだけ嬉しかったか自慢になってるけど(笑)、俺も自慢していいですか? 俺、カネコさんから今回のジャケットを描いてもらうことになる前に直接連絡があって、“ジョニーくんのあのポーズ、使わせてもらってもいいかな?”って。“あのポーズ”っていうのは、俺がよくライヴのときにやってる両手の人差し指を頭の上に立てて鬼みたいなポーズを取るやつなんだけど、“そんなカネコさん! 恐れ多い! 俺のポーズではないですよ!”ってなりましたもん。めちゃくちゃ嬉しかったですけど!

ナオ:確実にジョニーのもんじゃないね、あの鬼ポーズは(笑)。みんながやっとるポーズだし(笑)。

ジョニー:何なら俺は、アンガス・ヤング(AC/DC)へのオマージュですから!

カネコ:あははは。いやいや、僕の中であのポーズはジョニーくんのものだからさ(笑)。最初にライヴを見せてもらったとき、あのポーズがすごく印象的だったから、『EVOL』っていう新連載を始めるときに、主人公たちが悪者になるときにするポーズとして“ジョニーくんポーズ”をするっていう設定にしたくて、これはまず、ジョニーくんに許可を取らねば! と思って連絡したんだよね(笑)。

ジョニー:俺、そんな許可持ってないですから(笑)! でも、めちゃくちゃ嬉しくて、今日の対談で絶対に自慢したかったんですよ!

ナオ:俺とショーンは早速移動の車の中で自慢されましたけどね! 

カネコ:そうだったんだ(笑)。でも、『EVOL』の中では結構重要なシーンに出てくるポーズなんだよ。

ジョニー:めちゃくちゃ自慢出来ますよ、本当に!
『ドラマティカ』のイメージが 広がる絵にしたかった

――本当に大好きですからね、カネコさんのこと、3人とも。同じメンバー同士でも、ここまでの共通点ってそこまでなかったりするものですけど、とにかく、3人ともカネコさんの作品もカネコさんも大好きなんで。

ナオ:そう。今回『ドラマティカ』っていうタイトルを付けた瞬間に3人一致で“ジャケットはカネコさんに描いてもらいたい!”って言いましたからね。やって頂けるかどうかドキドキでしたけど、OK下さったってマネージャーから聞いて、また3人で飛び上がって喜んで。

ショーン:本当に嬉しかった。

ジョニー:“カネコさんが思う『ドラマティカ』を描いて下さい!”ってお願いして。

ナオ:めちゃくちゃなお願いの仕方ですよね! 全部放り投げるみたいなお願いの仕方しちゃって。

カネコ:いやいや、そういうのもすごくいいんだけどね。やっぱりやるからには自分的にもとことん納得のいくものでなくちゃ嫌だし、何よりもみんなに喜んで欲しいからね。本当にいろいろと考えた。前回の『アリス』のときは、曲を聴かせてもらって、1曲1曲のモチーフを細かく描いていったんだけど、今回は大きくドーンと一つのモチーフをシンプルに描く感じがいいなって思って。『ドラマティカ』っていうイメージも、自分の中ではそんなイメージだったし、ここ最近はサブスクで音楽を聴いてる人も多かったりするから、サムネイルはすごく重要で。そこで引っかかって聴いてくれたりするからね。入り口はまずそこなのかなと思って。曲を聴かせてもらって、何度も聴いて。そこから、どうしようかなって、すごく悩んで。アイディア出しの段階に一番時間がかかったかな。聴いてくれる人に、『ドラマティカ』というイメージが広がってくれる絵にしたかったのもあって、そこを表現するにはどう描いたらいいんだろう? って。今回、曲もすごくバラエティに富んでいるから、いろんな見え方が出来る絵にしたくて。

ナオ:いろいろ考えて下さったんですね。本当にありがとうございます!

カネコ:『ドラマティカ』って、派手なイメージもあるし、ノスタルジックで哀しげなイメージもあるし。その両方が見えるものにしたくて。そこでたどり着いたのがメリーゴーラウンドだったんだよね。そこから馬に行き着いて。

ナオ:上がってきた絵を見たとき、感動したんです。どんな絵が上がってくるんだろう? って、本当に楽しみにしていたから。何が描かれてくるんだろう? って、本当に楽しみでしかなくて。

ショーン:見た瞬間、“おぉ! ドラマティカだ!”って思いました。カッコイイ! って。

ジョニー:うん。すごくドラマティカを感じた。

カネコ:本当にここに至るまでいろんなことを考えたんだよ。“ドラマティカ”から連想するもの全てを出して。スペクタルな感じも一瞬考えたしね。宇宙人みたいなのも考えた。

ナオ:うぅ〜、それも見たいっ!

カネコ:あははは。他にもあったんだよ、いくつか。

――女性を描いてたっておっしゃってましたよね。

カネコ:あ、そう。描いてた描いてた。“ドラマティカ”から連想した女性をね。

ナオ:ちょっと待って! 見たいっ!

――あははは。会ってみたかったよね。

ナオ:そう! 会ってみたかった! 会いたいよ〜! どんな人だったんだろ!? 会いたい!

――もう会うのが叶わなかった存在だからこそ、会いたいよね(笑)。

ナオ:そう! めちゃくちゃ会いたい! うぅぅ(悶えながら)会いたい!

カネコ:あははは。でも、結果、これだなって感じで辿り着いたのが今回の馬だったんだよね。自分の中でしっくりきたというか。

ショーン:描いて頂いた絵を見た瞬間、本当に引き込まれたんです。ポップなんですけど、どこか退廃的なんですよね。

ナオ:毒もあるんだよね。

カネコ:ノスタルジックで寂しげでしょ。

ジョニー:そうなんですよね、なんか寂しげ。

カネコ:でしょ。そこにドギツイ色を乗せることで、フェティッシュな、ちょっと変態パーティ風に見えたりとかね。

ナオ:うんうん! そんな感じしますもん!

カネコ:あとね、よく見てもらうと分かるんだけど、ちょっと縦に伸ばしてあるんだよ。普通の尺で描いたのを縦にギューッと伸ばしてある。

ショーン:あぁ、やっぱりそうですよね!

ジョニー:そうですよね! 俺、グッズのカードデザインをするのに、あの馬と向き合って、それに気付いたんですよ! おぉ、すごい! って。これ、敢えて縦に伸ばしてあるんだ!? って。

――長体かかってますもんね! そこでもすごく不思議なニュアンスが出てるなと思いました。

カネコ:そうなんだよ。そこも実はこだわりの一つで、今の若い子は絶対に分からないと思うんだけど、昔、映画をテレビで放映するとき、シネマスコープの横長の画面をテレビの画面に収める為に、横長のものを無理矢理縦に合わせて長体かけてたんだよ。だから、画面を見ると縦に伸びてるみたいなバランスになっていたのね。ブルース・リーの映画とかそうだった。そこにすごいノスタルジーを感じてたんだよね。

ショーン:おぉ。そこにそんな意図があったとは! すごい。意図的だったんだ。本当にすごい!

カネコ:そう。意図的。でも、よくよく考えてみたら、今はもうそんな放送の仕方しないから、分からないかなぁと思いつつも、こだわりとしてそれはやりたかったんだよ。

ショーン:そうだったんですね。すごい。感動しました。

ジョニー:そういう細かいこだわりこそが作品作りですもんね。すごい。

――クリエイター魂を感じます。さすがです、カネコさん。

カネコ:全身の馬のイラストの方は原型。縦に伸ばしていない状態のものだからね。そっちの方が自然なバランスなんだよね。

ナオ:胴が長くて足が短く感じるから、そのバランスがフリークス感も感じたんです。

カネコ:なるほど、そういう見方もあるのかもね。馬なのにダックスフンドみたいっていうか(笑)。ポニーっぽいイメージね。

ショーン:フェティッシュといえば、『BAMBi』の3姉妹を思い出します。

カネコ:うんうん、ちょっと変態っぽい感じがね(笑)。

――そういう関連性も、カネコさんの作品ならではの魅力だからね。自然と要素として入ってくるのが素敵で。

ショーン:個人的にめちゃくちゃ気になったところがあって、聞いてみたかったんですけど、馬の首のあたりに数字みたいなのがあるじゃないですか。それって、なんか意味があるんですか?

カネコ:そこはね、モデルにした馬に最初から書いてあった文字。数字なのか、アルファベットなのか分からないんだけど、それが意味するものは、実は僕も知らないんだよ。

ショーン:そうなんですね! これ、逆さまにすると数字にも見えて。数字の2が見えるんです。1212。何かの暗号みたいで。

カネコ:これは2じゃなくてZみたいな感じだった。でも、アルファベットでもなかったんだよね。

――モデルにされた馬は、フランスの馬だったっておっしゃってましたよね?

カネコ:そう。パリではメリーゴーラウンドのことをカルーセルって言うんだけど、あっちこっちの広場にちっちゃなメリーゴーラウンドがあって。子供とかがそこで遊んでたりして、すごく素敵な景色なんだよ。昔ね、パリで、スーパーの裏側のちょっと寂しい広場にメリーゴーラウンドがあって、そこで子供と遊んでたときのことなんだけど、まだ子供が2歳くらいの頃かな。メリーゴーラウンドで子供が遊んでたから、少し離れたところで見ながら待ってたら、なんか見るからに悪そうな奴が寄ってきて、マリファナを売りに来て、めちゃくちゃ一生懸命に売られてさ(笑)。ちょっと待ってよ、子守してんだけど! って感じだった(笑)。

ジョニー:すげぇ! 日本じゃ考えられないですね!

――よっぽど悪く見えたんでしょうね、カネコさん(笑)。

カネコ:ってことだよね(笑)!

ナオ:カネコさんパンクスですからね!

カネコ:その頃、まだ若かったし、鋲のいっぱい付いた革ジャン着てたからなぁ〜(笑)。

ナオ:そりゃ〜来ますわ、そういう人!

ショーン:欲しそうに見えたんでしょうね!

ジョニー:確実に買ってくれると思ったんでしょうね、相手は(笑)。

――子供が遊んでいるメリーゴーラウンドの近くで危険な匂いが漂ってる感じも、なんかすごくドラマティカの世界だったりしますよね。けど、普通に公園にメリーゴーラウンドがあるって、やっぱりパリって素敵ですよね。

カネコ:そう。すごく素敵な風景なんだよね。そのメリーゴーラウンドも、そんなにちゃっちいものじゃなくて、かなり大きめなちゃんとしたやつで。

――移動遊園地的な?

カネコ:そうそう。

ジョニー:デパートの屋上とかにも昔ありましたよね、メリーゴーラウンド。

カネコ:あ〜、あったね、日本にも!

――メリーゴーラウンドがモチーフになったのも、すごく不思議な合致でしたよね。アーティスト写真を花やしきで撮ってきたというのを、カネコさんにお伝えしたときには、もうカネコさんがメリーゴーラウンドを描き始めていたくらいのタイミングで。“メリーゴーラウンドのところで撮影した写真送りましょうか?”ってなったとき、“いやいや、いらないいらない! 花やしきの馬になっちゃうから(笑)!”ってやり取りしましたよね(笑)。

カネコ:そう! ちょうど描いてるときだったから、それ見たら花やしきの馬になっちゃうなと思って(笑)。打ち合わせした訳でもなく、偶然メリーゴーラウンドだったんだよね。

ジョニー:そうだったんですね! ってきり、花やしきのメリーゴーラウンドで撮影してきた写真をカネコさんに見せて、そこでメリーゴーラウンドのイラストに繋がったんだと思ってました!

カネコ:いやいや、違うんだよ。本当に偶然の一致で。馬の案を出した後で、花やしきで撮影して来たって聞いて、おぉ〜、すごい一致だね! って。でも、その写真はまだ俺に見せないで! 花やしきの馬が頭の中に焼き付けられちゃうから! って拒んで(笑)。

ジョニー:へぇ! その一致もすごいですね!

――そう。今回写真を寫眞館GELATINにお願いして撮影してもらったんですけど、彼女の写真はモノクロが基本で色の無い世界で、今、【凄凄切切】というテーマを掲げて写真を撮り続けているんです。寫眞館GELATINが切り取ってくれた『ドラマティカ』の世界も色はなくとも、昔煌びやかだった世界を彷彿とさせるんですよね。カネコさんが表現してくれたメリーゴーラウンドとはまた違ったメリーゴーラウンドがそこにはあって。本当にそれぞれの『ドラマティカ』の切り口があったんですけど、やはり何処か寂しげなところが繋がっていたりしたんです。

カネコ:表現は違えど繋がりを感じるのってすごいよね。きっとそこの中心にあったのが、今回の『ドラマティカ』だったんだと思うからね。首振りDollsの音楽も、そういう雰囲気を発信しているんだろうしね。今回のジャケットから、そんな首振りDollsの音を感じて、多くの人たちが聴いてくれたら嬉しいなって思う。

ショーン:最初の方で“最近はサブスク中心だからサムネイルがすごく重要”ってお話しされてたじゃないですか。まさに、今回カネコさんが描いてくれたジャケットって、1枚の絵から『ドラマティカ』を感じるし、色も蛍光色で目立つし、部屋に飾りたくなるジャケットなんですよね。昔、ジャケットを部屋に飾っていたみたいな感覚というか。最近、そういうこだわりのジャケットが多くて、バンド名やタイトルすらも入ってないものもあるんですよ。まさしくイメージだけというか。

ジョニー:最近、サブスクも、ある意味ジャケ買い的なものになってるよね。今回の『ドラマティカ』のジャケットは、ジャケットが欲しくなるというか。手に取りたくなる感じだから。

ナオ:こだわったからね、本当に細部まで。カネコさん、青さんが本当に細部までこだわって下さったから。欲を言えば、レコード盤も作りたいなぁ。

カネコ:レコード盤の大きさになったら、また迫力が出そうだよね。

ナオ:作ろっかな〜、レコード。作りません? 限定で。100枚くらい。

――いいかもね。

カネコ:今、DJブームでもあるから、若者がレコード盤買ってるみたいよ。CDよりもレコードの方が売り上げがいいって話をどっかで聞いたんだよね。今時は、レコードって言うんじゃなくて、ヴァイナルって言うらしいよ。

ナオ:ヴァイナル!? なにそれ! 

――たしかに(笑)。レコードでいいのにね!

ジョニー:レコード盤、がいいんですよ! 実家にいいプレイヤーあるんだよなぁ。レコードで聴きたい音楽っていっぱいあるんだよなぁ〜。

カネコ:あははは。首振りDollsは本当に年齢と異なる感覚の持ち主でもあるよね(笑)。サウンド的にもそうだけど、だからオジさんにモテるんだろうね(笑)。

ナオ:たしかにそうですね(笑)。サブスクに無い音楽とか大好物だからなぁ〜。

ショーン:聴くときはサブスクってめちゃくちゃ便利なんですけどね、やっぱりジャケットは手に取りたいし、飾っておきたいんです。

カネコ:分かるよ。モノとして欲しいよね。

ジョニー:モノとして欲しいです! なんか、まだどうしても配信だけでリリースするってことに抵抗があるんですよ。配信を否定するわけじゃないけど、配信だけだと不安で(笑)。ちゃんと手に取ってCDとして完成して、ブックレットを見ながら聴かないと安心出来ない(笑)。CDをリリースして、ツアーをして、ファイナルを迎えて、やっと完結する、みたいな。だからジャケットも本当にこだわりたいんです!

ショーン:そうやって育って来ましたもんね、我々。

ジョニー:そう。そうやって育って来たからね。
カネコさんの漫画は 一コマ一コマにロックを感じる。 カッコイイが詰まってる

――今回、カネコさんの色指定で、ジャケットの馬が蛍光ピンクの特色だったんだけど、最近はもうジャケットにそこまでこだわる人もなかなか居ないって業者さんに言われて。かなり特殊な工程になって制作費もかなり上がってしまう、という話だったんですけど、メンバー的にどうしても妥協したくないと言うことで。

ジョニー:妥協はしたくないですからね。

ショーン:絶対にそこは曲げたくなかったんです。

ナオ:そこも3人一致だったもんね。

カネコ:そういうこだわりも嬉しいよ。そういうもの創りをする人も居なくなって来ちゃったところも悲しいところではあるからね。

――デザインをやって下さった青さん(cali≠gariのギタリスト・桜井青)も、制作費のことを考えて下さって、“どうする?”って聞いて下さったんですけど、“儲けとかそういうのはへったくれも無いので、特色で行きます!”って言ったら、“分かったわ!”って(笑)。そこで青さんもロゴの色を特色で選んで乗せてくれて。本当にコラボレーションになったなって思うんです。青さんはデザイナーとしても印刷所の方々とも本当に素晴らしい信頼関係を築かれている方だし、自らがアーティストでもあるので、すごく気持ちを汲んで下さって、最高の形で表現して下さったんです。本当にクリエイティブな作製になったなと感じてます。

カネコ:自己満足になりがちなところではあるんだけど、やっぱりこだわりって捨てたくはないよね。僕も本を作るときそうなんだけど、物体として残しておきたいからこそ作るんだよね。デザインとかもとことんこだわりたくなってしまう。でもね、逆に手を抜いたり、価格を安くするために妥協したりしたものって、売れなかったりするんだよ。とことんこだわったことで、どうしても価格が高くなってしまうことってありがちなんだけど、むしろ、そっちの方が売れるんだよね。ずっと取っておきたいものだから。

ナオ:めちゃくちゃ分かります! カネコさんの作品は、まさしく“モノ”として欲しいです。

カネコ:敢えて銀とか金とか蛍光の特色とかを使って、実際に手にしないと感じ取れないものにしたり、触らないと分からない紙質にもこだわったりしてる。

ショーン:モノを売るにも、観点を変えていかないとダメってことですよね。それがクリエイティブってことなんだろうなって、思います。

ナオ:そこって、時代と共に変わっていくものではないんですよね。俺、変わっていかなくちゃいけないとこもあると思ってるけど、変わっちゃいけないものもあると思ってて。カネコさんの作品って、そういうとこ、本当に今も全く変わっていないと思うんです。本当に昔から、今、おっしゃっていたこと変わってないですもんね。

ショーン:本当にそう! 『BAMBi』の表紙とか本当にすごかった! 大好きでした!

カネコ:『BAMBi』の第1巻の初版へのこだわりはすごかった(笑)。単行本を出すことになったとき、自分の中で、売れないガレージバンドが、自分達で小冊子を作って配るような、そんなイメージにしたくて。それで、紙を藁半紙にしたんだよ。
――藁半紙!?

カネコ:そうなんだよ、藁半紙。でも、藁半紙って、本を作るには全く適していない素材なのね。湿気にも弱いし、ザラザラしてるから、機械にも通らないし。ちょうど刷る時期が梅雨どきだったこともあって、紙が撓んじゃって。印刷工場からすごいクレームだったみたいで、もう次からは辞めて下さい! って言われて、量産からは仕方なく断念したんだけどね。そこはもう工程上の問題で、断念せざるを得ない状況だったから、仕方なく。

――それは妥協ではないですからね。

カネコ:そうそう。でも、どうしても初版だけはこだわりたくてね。

ナオ:やっぱりそういう話聞いちゃうと、初版探しちゃいますもんね! 初版が欲しい!

カネコ:あははは。そういうものだよね。モノを残したいって思う感覚って。でも、やっぱり時代に抗ってばかりではダメで、アナログなものを大切にしながらも、ちゃんと最新のものも取り入れていかないと取り残されてしまうからね。物欲って人間からは絶対に無くならないと思うから、自分は自分のこだわりを捨てるつもりはないんだよ。CDも服もそうだけど、手にしたいという感覚は絶対に無くならないと思うからね。

ショーン:バンドですらCDを出さないところも出てきてますからね。そこを否定はしないけど、自分達はCDをちゃんとこだわって作りたいです。

ジョニー:ロックであり続けることですよね!

――ロックであり続けるといえば、前にメンバーと、“カネコさんの生き方が本当にロック。バンドマン以上にロックかも!”という話をしてたんですよ。生き様がロックというか。

ナオ:カネコさんの感性がパンクでロックだから、いろいろと安心してお任せ出来るんですよ。分かってもらえるっていう安心感と、自分達ではどうしていいのか分からないアウトプットを委ねられるというか。今回の『ドラマティカ』も、イメージはあるんだけど、具体的な形としてリクエスト出来なかったところを、完全に委ねてみようという話になって。完全にカネコさんにお任せさせて頂いたという流れだったので。

カネコ:その信頼性は本当に嬉しいです。僕自身、ずっとロックが好きで聴いて来たし、ロックバンドのヴィジュアルから絵とかに興味を持つようになって、そこから漫画を描くようになったんだけど、ロック的な美意識みたいなのはちゃんと理解してるつもりなので。間違いはないというか、勘違いしないんじゃないかなとは思っているけどね。

ナオ:間違いなんて! 勘違いなんて! あるわけないです! めちゃくちゃ感じますもん! カネコさんの漫画からロックを。一コマ一コマにロックを感じるんです。節々に感じるんです。カッコイイが詰まってる。カッコイイだけじゃなくて、なんていうのかな、とんがってるんですよね。それが本当にロックバンドのライヴみたいな感覚で。

カネコ:俺はね、“パンクの漫画”を描きたいんじゃなくて、“パンクな漫画”を描きたいんだよね。否定してるわけではないんだけど、自分では描かないと決めているのが、バンドを主人公とした漫画。僕が思うに、パンクバンドの漫画を描いたところで、パンクな漫画にはならないんだよ。何故かといえば、バンド自体をやっている人達はパンクではなく、普通の人間だったりするから。めちゃくちゃパンクなサウンドや言葉を歌っていても、その人たちの日常ってすごく普通だったりするものでしょ。

ジョニー:めちゃくちゃ分かります! めちゃくちゃ凡人ですからね。自称パンクバンドって言ってる人たちが、一番真面目だったりしますからね(笑)。

カネコ:そう。僕は、バンドが生み出している音楽のような、彼らが夢見ている場所みたいなところを描きたい人間だから。実生活を描きたいわけじゃないからね。

ナオ:まさしく。カネコさんの描く絵はパンクだと思います。だからカッコイイ。『アリス』のときに描いて頂いたジャケットは、メンバーをそれぞれ歌詞のモチーフ達と一緒に描いて頂いたんですけど、それも本当にすごく嬉しかったんです! カネコさんの世界に自分達が入れたみたいな感覚があって! 俺なんかピストル持ってましたからね! もぉ、たまんねぇ〜! って感じでしたもん! ショーンは死神だったもんね!

ショーン:『アリス』のジャケット見ると今だにテンションが上がるんです! 

ジョニー:俺、『アリス』のジャケットでも『EVOL』の鬼ポーズしてますからね!

カネコ:逆逆(笑)! ジョニーくんの鬼ポーズだよ! 悪魔ポーズだね(笑)。

ジョニー:めちゃくちゃ嬉しいっす! 

カネコ:早くステージでアルバムの曲聴きたいよ。

一同:早く聴いて欲しいです!

カネコ:そうだよね。本人達が一番思っていることだよね。早く今までみたいにバンドやりたいよね。本当に今のこの状況が早く収まってくれたらいいよね。漫画業界はコロナ前と状況は全く変わっていなくて、むしろ、お家時間を過ごす人達が増えたことで、前よりも漫画が売れているみたいだからね。そう思うと、愛して止まないバンド業界のみんなが苦しめられている現状が本当に自分のことのように苦しくてね。自分が普通に今まで通りの生活をしていることを後ろめたく思うというか。

ジョニー:そんなこと思わないで下さい! 俺、よく漫画読むんですけど、すごくこのコロナ禍で漫画に救われているんです。

カネコ:うわぁ、そう言ってもらえると本当に救われるよ。嬉しい。ありがとう。本当に今の言葉は嬉しかったな。

ショーン:制作面でも本当に今回協力して下さったことを、本当に感謝します。

カネコ:いやいや、自分がやれることをやっただけのことだから。気にしないで。当たり前のことだから。僕なんかじゃなく、見えなくなってるかもしれないけど、近くで自分達を支えてくれてる人に、本当に感謝すべきだと思うよ。

ナオ:本当にそうですね。この作品をたくさんの人達に聴いてもらえるように努力して、関わってくれた人達に恩返ししていかなくちゃですね。

カネコ:そう思うよ。大切にすべき人をちゃんと大切に思って欲しい。辛いときは、いろいろと見失ってしまいがちだと思うからね。3人も今は本当に辛いと思うけど、高くジャンプするためにしゃがんでいるんだと思って欲しい。それで、高くジャンプして、ちゃんと支えてくれた人達に恩返しして欲しい。

ナオ:はい。ありがとうございます。大好きで憧れだったカネコさんに、こんな形で背中を押してもらえることになるなんて、本当にありがとうございます。本当に嬉しいです。

――『ドラマティカ』っていうタイトルは、ショーンが気になっていた言葉を思いつきで発案して決まったんですけど、このコロナ禍だからこそ生まれて来た寂しさや孤独を感じさせる楽曲や歌詞も、本当に“今”を表してるなぁって感じますよね。カネコさんが描かれたメリーゴーラウンドも、そこから導かれた感じも受けていて。

カネコ:うん。そうかもしれないね。僕はこの『ドラマティカ』というアルバムを聴いて感じて描いた絵だったから。

ナオ:メリーゴーラウンドって、違った見方すると上がったり下がったりする人生みたいな感じにも見えますよね。浮き沈みが、本当に人生みたい。浮き沈みもあるし、回るし、いろんな人を乗せるし、本当に人生というドラマみたい。本当に、今更ながら、改めて『ドラマティカ』というアルバムにぴったりなモチーフだったなって思います。

カネコ:そうかもしれないね。本当にいろんな人生があるもんね。今回の『ドラマティカ』にも本当にいろんな曲があるから、そこからインスパイアされたところももちろんあったんだよ。

――カネコさんは『ドラマティカ』の中でお好きな曲は?

カネコ:全部好きだったから、絞れないところなんだけど、僕的には「散り散り」と「バケネコ」が特に好きだったかな。首振りDollsっぽいなって感じもあって。「散り散り」はね、本当に首振りっぽいなぁって思った。ヤケクソな感じというか。切ない切迫感というか。捨て身な荒々しさというか。

ジョニー:たしかに首振りDollsっぽいですよね。

カネコ:そうだよね。最初に首振りDollsのライヴを観せてもらったときの、あの感じが蘇ってきたというか。

――カネコさんが最初に首振りDollsを観て下さったときの感想が、“女郎が居る!”ってとこでしたもんね。そこから、“絶対に着物は脱がない方がいい!”って言ってらして。

カネコ:そう。本当に最初に観たとき“女郎が居る!”って思ったんだよね。そこに衝撃があって。真ん中でドラムを叩いて歌ってるナオくんを観たとき、そう思った。スティックがキセル。とんでもない衝撃だったんだよね。そこって、首振りDollsというバンドにとっての基盤というか、すごく大切な部分だと思っていて。バンドって、やってる側は、新しいスタイルをどんどん取り入れていかなくちゃって思うと思うんだけど、お客さんは“KISSだったらKISSが観たい”訳だからね。メイクも出来れば落とさないで欲しいって思うと思う。

ジョニー:たしかに、KISSがメイク落としたときちょっとショックだったもんなぁ。でも、そこはやっぱり愛でカバー出来るんですけどね。やっぱり昔のメイクに戻ってくれたときは、より一層好きになったんです! やっぱこれなんだよ! って。

――自分達を確立していくって、すごく大切なことだったりしますからね。一番大事な軸の部分は揺るがぬものでなくてはならないというか。

カネコ:そう。本当にそうだと思う。

ナオ:いろいろとやってみることって大事だと思うし、音的な挑戦はこれからも新しいことしていきたいんですけど、スタイル的にはいろんな冒険や企画をしてみた結果、やっぱり自分達らしさってとこに辿り着けたのかなって思いますね。

カネコ:そこをお客さんも待ってると思うよ。そこの基盤があってこそ首振りDollsだと思うからね。その上でいろんなことに目を向けていくのはすごくいいことだと思う。ジョニーくんが歌ってる「期待しないで」とかも驚いたよ! でも、あの幅広さがあったからこそ今回の『ドラマティカ』でもあったと思うし。僕自身ジャケットを描く上で、幅広い感じで描いていかないといけないなって思ったからね。

ジョニー:嬉しいです!

ナオ:そうだったんですね! でも、本当に統一感が無いって思われてしまいそうなくらい振り幅が広いんですけど、それをカネコさんが1枚の絵で表現しきってくれちゃったのが本当にすごいことだなって思っているんです! 本当にすごいなって。

カネコ:いやいや、本当にすごいアルバムを作ったのはあなた達だよ(笑)。この『ドラマティカ』が無かったら、この絵は生まれてきてないんだから。ナオくんの首振りDolls節があって、ジョニーくんの「期待しないで」や「サボテン」があって、その上にショーンくんの書く「SMILE」や「レッドドラゴン」があって、更に振り幅が振り切ってて。すごいな、このバンド! って感じ。「SMILE」は先端をいきつつもビンテージロックの匂いもするしね。相変わらず、ショーンくんが作る曲は妖しいしね! 本当にあのホラー感は素晴らしいと思うよ。

――さすが、死神。

ショーン:あははは。嬉しいです! 

ジョニー:このジャケットの馬はペガサスになる可能性もありますかね?

カネコ:おぉ〜。いいね、首振りDollsがペガサスになって高く飛び立ってくれる日が待ち遠しいよ! やっぱり宇宙人にしなくて良かったわ〜。

ジョニー:それはそれで見たかったですけどね! 次回もお願い出来るなら、次回は宇宙人を描いてもらって、アルバムタイトルは『ギャラクティカ』にしますか! 

ナオ:いいね〜! 次はスペイシーな感じでいく?

ジョニー:更に振り幅飛ばさなあかんね! シューゲイザーみたくするとかね(笑)。となるとラップもいるね!

ナオ:いわゆるすごく批判を受けるアルバムになるっていう(笑)。

ショーン:俗に言う“どうした期”だよね(笑)。

ナオ:そうそうそう! “どうした期”!

ジョニー:迷走し始めたって言われるアルバムね! どのバンドにもあるよね(笑)。4枚目くらいにそれが来るのはいいかもね! 

カネコ:Pファンクみたいになるとかね(笑)。

ジョニー:いいですね! 『ドラマティカ』からの『ギャラクティカ』! いい変化、進化をしていけるバンドになれるように頑張ります!

ショーン:頑張ります! 本当にありがとうございました!

ナオ:本当にありがとうございました! このアルバムを引っさげて、『ドラマティカ』の世界が堪能出来る、カネコさんと寫眞館GELATINさんと青さんとの個展ライヴに、どうかたくさんの方々に来て頂けますように! 3月26日からはレコ発ライヴが下北沢251からスタートしますので、是非是非、遊びに来て下さい! 待ってます!

取材・文◎武市尚子

動画撮影&写真◎DOLL RECORDS Co., Ltd.
アルバム『ドラマティカ』
2021年3月17日(水)発売

DOLLS-1/¥3,000(税込)

<収録曲>

1.Welcome to Strange Night 

2.散り散り 

3.バケネコ

4.サボテン

5.SMILE

6.ガタ

7.ミルキーウェイ

8.期待しないで

9.DISCOVERY

10.レッドドラゴン

11.誰そ彼

<クレジット>

ジャケット/漫画家・カネコアツシ

写真/写真家・寫眞館GELATIN

ブックレットデザイン/桜井青(cali≠gari)

※特典詳細はオフィシャルHPにて

■配信事前予約リンク

https://lnk.to/kubifuri_dramatica
【カネコアツシ プロフィール】
マンガ家。著作『BAMBi』『SOIL』『Wet Moon』『デスコ』など。最新作は手塚治虫『どろろ』のトリビュート作品『サーチアンドデストロイ』(マイクロマガジン社『テヅコミ』連載)。イラストレーターとしてもCDジャケットなど数多くの作品を手掛ける。オムニバス映画「乱歩地獄」の一編「蟲」(原作/江戸川乱歩 主演/浅野忠信)では脚本、監督も務めた。著作はフランス語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語等に翻訳され、出版されている。『Wet Moon』フランスBD批評家協会賞2014アジア部門グランプリ受賞。『SOIL』サンマロ文学祭GRAND PRIX DE L’IMAGINAIREマンガ部門グランプリ受賞。アングレーム国際漫画祭2012、2013、2015ノミネート。最新作は『コミックビーム』で連載中の『EVOL』。
【『ドラマティカ』発売記念初の個展ライヴ】
cali≠gariのギタリストであり、グラフィックデザイナーとしての顔を持つ桜井青とのセッション個展ライヴ。カネコアツシが描き、寫眞館GELATINが写し、桜井青がデザインした首振りドールズの『ドラマティカ』。クリエイターのフィルターを通したそれぞれのドラマティカが、ここにある。

漫画家・カネコアツシ

写真家・寫眞館GELATIN

■4月01日〜4月04日

東京・中野spaceQ(3日4日アコースティックライヴ開催)

■4月15日〜4月18日

大阪・紅鶴(17日18日アコースティックライヴ開催)

<チケット情報>

■2021.04.03(土)@spaceQ

Live open18:30

Live start19:00

チケット前売り3500(個展入場料込み※)

当日4000(個展入場料込み※)

※4/3のQRコードチケットを会場受付でご提示頂けましたら4/3のみlive open時以外のお時間にもご入場頂けます。

※2021/03/15 10:00〜チケット発売

・Live pocket:https://t.livepocket.jp/e/nyczd

■2021.04.04(日)@spaceQ

Live open15:30

Live start16:00

チケット前売り3500(個展入場料込み※)

当日4000(個展入場料込み※)

※4/4のQRコードチケットを会場受付でご提示頂けましたら4/4のみlive open時以外のお時間にもご入場頂けます。

※2021/03/15 10:00〜チケット発売

・Live pocket:https://t.livepocket.jp/e/452xv

■2021.04.17(土)@紅鶴

Live open19:30

Live start20:00

チケット前売り3500(個展入場料込み※)

当日4000(個展入場料込み※)

※4/17のQRコードチケットを会場受付でご提示頂けましたら4/17のみlive open時以外のお時間にもご入場頂けます。

※2021/03/15 10:00〜チケット発売

・Live pocket:https://t.livepocket.jp/e/uexe_

■2021.04.18(日)@紅鶴

Live open19:30

Live start20:00

チケット前売り3500(個展入場料込み※)

当日4000(個展入場料込み※)

※4/18のQRコードチケットを会場受付でご提示頂けましたら4/18のみlive open時以外のお時間にもご入場頂けます。

※2021/03/15 10:00〜チケット発売

・Live pocket:https://t.livepocket.jp/e/zsjo6
【『ドラマティカ』発売記念単独ライヴ】
■3月26日 下北沢251

1部 https://t.livepocket.jp/e/25121032601

2部 https://t.livepocket.jp/e/25121032602

■4月16日 大阪Bigtwin Diner SHOVEL

https://eplus.jp/sf/detail/3386120001-P0030001

■5月15日 花やしき花劇場

https://t.livepocket.jp/e/fi_z5


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