ヴィレッジ・ピープル、トランプ米大統領の退任式での「Y.M.C.A.」使用についてコメント

2021年1月22日 / 15:00

 現地時間2021年1月20日、米アンドルーズ空軍基地にて行われた米ドナルド・トランプ米大統領の退任式典で、ヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A.」が使われたことを受けて、グループが声明を発表した。

 過去数年間、トランプ大統領が集会などの政治イベントで楽曲を使うことに対して多くのアーティストが著作権侵害通告を出し、楽曲使用を拒んできた。ヴィレッジ・ピープルによる1978年のディスコ・ナンバー「Y.M.C.A.」もそのうち一つで、これまでもこの曲を好んで使ってきたトランプ大統領は退任式典で最後にもう一度この曲を流した。

 米ビルボードへの声明でグループは、「大統領に対して悪感情はありませんが、もう何年も前に著作権侵害通告を出しています」と述べ、「ですが、彼はいじめっ子なので、我々の要求は無視され続けてきました。ありがたいことに退任しましたので、彼による私たちの音楽の乱用はやっと終了したと思われます。我々は、誰が公共の場で音楽の使用が可能で可能でないかに関して、アーティストや出版元にさらなる権限を与える著作権法の改正の先頭に立つことを願っています。現在は包括許可に制限がない状況になっています」と続けた。

 トランプ大統領は、集会などでの音楽の無断使用で、ニール・ヤングなど複数のアーティストに訴えられている。昨年トランプ陣営によって公開されたジョー・バイデンをあざ笑うような内容のアニメの政治キャンペーン動画に、1983年の楽曲「Electric Avenue」が使用されたエディ・グラントは著作権侵害の申し立てを行ったが、トランプ大統領の弁護士は公正な利用に値するとして申し立ての棄却を求めた。

 他にもアデル、ブルース・スプリングスティーン、エルトン・ジョン、R.E.M.、エアロスミス、パニック!アット・ザ・ディスコ、ガンズ・アンド・ローゼズ、ザ・ローリング・ストーンズ、リアーナや故レナード・コーエン、故トム・ペティ、故プリンスのエステート(遺産管理団体)などが、トランプ大統領に対して集会などで楽曲を使用しないよう過去5年間に声を挙げてきた。


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