<インタビュー後半>トーンズ・アンド・アイ「日本にいくはずだった」会えなかったファンにメッセージ

2021年1月15日 / 18:02

 2020年11月13日に最新シングル「フライ・アウェイ」をリリースしたオーストラリア出身シンガー、トーンズ・アンド・アイから、日本のファンに向けた最新オフィシャル・インタビューが届いた。今回は、自身のアーティスト活動を通して伝えたい思い、次作の展望、日本のファンへのメッセージを語ってもらったインタビュー後半をお届けする。

――音楽やファッションもそうですが、自分で感じたことやいいと思ったことに対して誠実に向き合っている印象を受けます。アーティスト活動をする上で、最も大切にしたいこと、届けたいメッセージはありますか?

私としては歌を通して物語を語るだけだと思うわ。少し理解しづらいかもしれないけど、時には言葉を口にしなくても歌えるの。言葉はないかもしれないけど、歌を通して物語を繰り広げるというか。人々が自分自身のために何をすべきか、何が必要かを私から伝えるのは難しいと思う。でも、確実に言えることは、良い人になるために最善を尽くすべきということよ。世の中には無礼に振る舞う人がたくさんいるわ。私もよく見かけるの。でも、私自身がそんな人間であることはもっと最悪よ。前者は「まあ、私は相手を尊重したからいいや」ってなるけど、後者は自分の思考を直さないといけないから、より大変なの。だから、もう少し人に優しく触れることが大事よ。

――ファッションにおけるこだわりはありますか? トーンズさんのファッションを通して、世に示したいことはありますか?

ありがとう。今朝適当に慌てて着たのに、そう言ってもらえて嬉しいわ。私はただ歩き回りながら、この(オーバーサイズのパーカーの)袖で人たちの頬を叩けそうな服を着るわ。なんてジョークで、自分を自由に表せられる、楽な服を着る。着心地の悪い服を着ると、「今着ているもの気に入らない…」って嫌な気持ちになるからね。そういうときに人から話しかけられると、何気なくその嫌な感情を表に出しちゃうし。だから、私が最も楽に過ごせる服を着て、いつでもどこでもハッピーな気分を保てるようにしているの。誰だって不快な思いはしたくないはず。そんな生き方はしたくないわ。私たちは皆、快適で心地の良い気分を求める。だから、私は夏でもジャージを着るわ。

――今後はアルバムを視野に入れた制作活動に入っていくのではと思っているのですが、次はどんな作品、音楽を発信したいですか?

前回のEPで「ダンス・モンキー」「ネヴァー・シーン・ザ・レイン」「ジョニー・ラン・アウェイ」「ザ・キッズ・アー・カミング」など、それぞれ違うスタイルを放ったように、今回も収録曲一つひとつがそれぞれ全く違うスタイルを持った作品を出したい。唯一同じなのは私の声かな。まあ、自分の声だから同じで当たり前だけどね。前回のEPは、収録曲がすべて違う色を持っていたことが私のお気に入りポイントだったから、アルバムも同様に構成したいと思うわ。今回「フライ・アウェイ」の代わりにリリースされる予定だった曲があって、準備もバッチリだったんだけど、「いや、今世界が聴きたいのはこんな曲じゃない! 今人々に聴かせるべき音楽はハッピーで前向きな曲なんだ!」って取り替えた曲があるの。あと、個人的に一番好きな「Welcome to the Madhouse」という本当におかしな曲もあって、クールな曲がたくさん作れたわ。『チャーリーとチョコレート工場』の不気味な邪悪バージョンをテーマにショート・ムービーも作りたくて、『チャーリーとチョコレート工場』の映画も観てたの。でも映画はすでに十分奇怪だったわ。

――新型コロナウイルスの蔓延によって、【スーパーソニック】での来日がキャンセルになってしまうなど、想像もしない出来事が起こった2020年だったと思います。それを踏まえて、2021年はどんな1年にしたいですか?

ベルリンで予定していた公演をはじめ、中止になった公演をすべてやりたいわ。ベルリンでの公演なんて、2時くらいに公演の会場で準備をしていたとき、いきなりキャンセルになったという連絡をもらったの。観客は公演が始まる3時間前にキャンセルになったと聞いたわけよ。だから、早く今年できなかった公演をすべてやりたいわ。

――日本にはどんな印象を持っていますか? 来日したら行きたい場所、やってみたいことは?

実は2020年、日本にいくはずだったの。私が一番最初に行きたい国の一つは日本だとマネージャーに伝えていたの。でも、来年2021年は日本に行く予定。日本でやりたいことは、マリオカートに乗ってあちこち行ってみたいな。そして忍者レストランにも行ってみたい。

――最後に日本のファンにメッセージを。

アリガトウ! トーンズ・アンド・アイです。アーティストとしての私をサポートしてくれて、私の音楽を愛してくれて本当にありがとう。みんながお互いに気遣い合いながら、健康で安全であることを願っているわ。私が早く日本へ行って、みんなに直接歌を聴かせられる日が訪れるまでね。みんなに会えるのが待ち遠しいわ。もうこれ以上公演を延期することはできないから、さあ、がんばろう! みんな、本当に大好きよ。


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