異色のコラボレーション5曲

2020年11月23日 / 18:00

異色のコラボレーション5曲 (okmusic UP's)

とあるアーティストがライヴ中のMCでふと言った言葉に深く頷いてしまった。「今年を振り返っても、何をやったのかあまり思い出せない。あっと言う間でしたね」と。確かに2020年はいろいろあったけれど、冷静にいざ振り返ると、果たして何があったのだろうか、何をやったのだろうかと思いつつ、気づけば今年も終わりを迎えようとしています。コロナの脅威に再び怯えながら、まだまだ先が見えない日々が続きますが、腹を括って前を向くしかありません。そう、音楽の力を信じ、エネルギーを貰いましょう! 今回はアーティスト同士のコラボで俄然パワーを魅せ付けてくれた楽曲を紹介します。
「Kingslayer feat.BABYMETAL」(’20)/Bring Me The Horizon

最新作『amo』が今年イギリスのチャート1位を獲ったブリング・ミー・ザ・ホライズン。昨年はBABYMETALの日本公演において、ゲストアクトとして呼ばれ、凄まじい盛り上がりを作り上げた。そして、ブリング・ミー・ザ・ホライズンの新EP『POST HUMAN:SURVIVAL HORROR』が10月30日に配信リリースされ、そこでついにBABYMETALと念願のコラボが実現した。初期を彷彿させるアグレッシヴな曲調にSU-METALの可憐なハイトーンヴォイスを絡み合い、最強にキャッチーなナンバーに仕上がっている。しかも日本語で歌われたパートも多く、そこもBABYMETALの基本姿勢を崩しておらず、両者にとって新感覚とも言える斬新なフレイバーが浮上している。この曲をライヴで共演してくれる日を首を長くして待っていることだろう。きっと、とんでもない爆発ぶりを見せてくれるはずだ。
「確固不×論」(’20)/×ジャパリ団

セガのアプリ&アーケードゲーム『けものフレンズ3』で活動する未来みき(ブラックバック役)、小泉萌香(タニマニアデビル役)、船戸ゆり絵(オーストラリアデビル役)による声優ユニット、×ジャパリ団(ばってんじゃぱりだん)。彼女たちが7月にメジャーデビュー作『×・×・×』を発表。その収録曲に名古屋の重鎮メタル・バンド、OUTRAGEが手がけた曲調があり、声優とガチメタルが融合したギャップ激しいサウンドを突きつけている。特にOUTRAGEのオリジナル曲に通底する骨太な演奏に、キュートな3人の歌声が乗ることでありそうでなかった相乗効果を生み出している。アニメやメタルファンにはぜひ聴いてほしい一曲だ。
「STAY GLOW feat.TAKUMA (10-FEET)」(’20)/KYONO

2006年に活動休止したTHE MAD CAPSULE MARKETSのフロントマン、KYONO。今年10月に2ndアルバム『S.A.L』を発表、そこにKj(Dragon Ash)とTAKUMA(10-FEET)のふたりをフィーチャリングした曲があり、ここでは後者の楽曲を取り上げたい。KYONO本人はコラボ相手に沿ったテイストを考えたらしく、この曲では10-FEETの音楽性に通じるメロディックパンク調の明るさが際立っている。TAKUMAらしいラガマフィン調のヴォーカルも取り入れ、KYONOと交互に歌を掛け合うパートも実にカッコ良い。
「The Perfect World feat.+α /あるふぁきゅん。」(’20) /マーティ・フリードマン

ハワイ〜カコフォニー〜メガデスとバンド活動に加え、テレビ露出も多い人気ギタリスト、マーティ・フリードマン。日本語が達者でJ-POPにも造詣が深いマーティが日本の楽曲をカバーしたインストアルバム『TOKYO JUKEBOX 3』を発表。LiSAの「紅蓮華」、Official髭男dismの「宿命」などのヒット曲もありつつ、このインスト作の中で唯一ヴォーカル入りの楽曲がこれ。もともとオリジナルはマーティがNetflixオリジナルアニメ『B:The Beginning』のイメージアルバムに収めたもので、ヴォーカルはMAN WITH A MISSIONのJean-Ken Johnnyが担当。その曲を実力派女性シンガー「+α/あるふぁきゅん。」を迎えてセルフカバーしている。彼女の憂いを帯びた声色と共鳴するマーティの泣きのギターは大きな聴きどころだ。
「嵐2000」(’99)/山嵐

山嵐の2ndアルバム『未体験ゾーン』は99年(メンバーは当時20歳)に発表され、オリコン初登場15位をマークした出世作となり、日本のミクスチャーロックを牽引する存在へと登り詰める。特にラッパ我リアをフィーチャーしたこの曲はアルバムの中でも凄まじいインパクトを放ち、ロック×ヒップホップが火花を散らすケミストリーはその後のシーンにも大きな衝撃を与えた。今聴いても新鮮であり、ライヴでもまさに嵐のごとく激しい盛り上がりを生み出していた。配信はされていないので、ぜひフィジカルを手に取って聴いてほしい。「嵐2000」を含めて全曲震えるほどのカッコ良さ。
TEXT:荒金良介

荒金良介 プロフィール:99年からフリーの音楽ライターとして執筆開始。愛読していた漫画『ジョジョの奇妙な冒険』(登場人物に洋楽アーティスト名が使用されていたため)をきっかけに、いきなりレッド・ツェッペリンの音源を全作品揃える。それからハード・ロック/ヘヴィ・メタルにどっぷり浸かり、その後は洋邦問わずラウド、ミクスチャー、パンクなど、激しめの音楽を中心に仕事をしてます。趣味は偏ってますが(笑)、わりと何でも聴きます。


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