【米ビルボード・アルバム・チャート】故ポップ・スモーク首位返り咲き、フリートウッド・マック『噂』が42年ぶりにTOP10入り

2020年10月19日 / 11:50

 故ポップ・スモークの『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』が約3か月ぶりの首位復帰を果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
 
 今年の7月3日にリリースされた本作は、7月18日付チャートで1位にデビューし、以降13週間TOP4にランクインして先週の3位から首位に浮上。ユニット数も安定していて、今週も先週とほぼ同等の67,000ユニットを獲得した。なお、首位を離れた13週のうち9週間は2位というロングヒット記録も打ち出している。
 
 今週は、8月15日付チャート以来約2か月ぶりにTOP10デビューした新作がなく、強豪不在というのも返り咲いた理由として挙げられる。今年は、リル・ベイビーの『マイ・ターン』も同13週目の首位復帰を果たしたが(3月14日~6月20日)、その際もTOP10に初登場した新作はなかった。

 先週1位に初登場した21サヴェージとメトロ・ブーミンのコラボレーション・アルバム『Savage Mode II』は、前週から61%減少の66,000ユニットまで数字を落として2位にダウン。2位にデビューしたBLACKPINKの『THE ALBUM』も、68%減少の35,000までユニット数を後退させ6位に急落した。
 
 一方、『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』同様に安定したユニット数(45,000)を維持したジュース・ワールドの『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』は、先週の8位から3位に、前述にあるリル・ベイビーの『マイ・ターン』(38,000ユニット)は10位から4位に、それぞれTOP5復帰した。2週前にNo.1デビューしたマシン・ガン・ケリーの『ティケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』も、ユニット数は35%減少の35,000まで落ち込んでいるが、全体のユニット数が減少しているため、6位から5位にワンランクアップしている。

 先週の13位から7位にTOP10入りしたのは、フリートウッド・マックの『噂』。本作は、43年前の1977年2月に発表した彼らの11作目となるスタジオ・アルバムで、通算31週の1位を記録し、同年の年間アルバム・チャートでは1位に輝いたモンスター・ヒット。1978年2月18日付チャート(10位)以来約42年半ぶりにTOP10復帰したのは、本作に収録された「ドリームス」が動画投稿アプリTikTokで使用されたため。
 
 動画を投稿したのは工場に勤務している30代の男性で、ペットボトルのジュースを飲みながらスケートボードで道路を滑走させる動画のバックに「ドリームス」が使用されている。この動画がバズったことで、同じ形態の投稿が殺到。曲の使用・注目度が高まり、ストリーミング、セールス、エアプレイも急上昇した。先週のソング・チャート“Hot 100”では21位にリエントリーし、1990年に33位を記録した「セイヴ・ミー」以来30年ぶりのTOP40入りを果たしている。
 
 「ドリームス」のバイラル・ヒットでアルバムのユニット数も上昇し、今週は前週から15%増加の33,000を記録した。そのうち、アルバム・ストリーミング(SEA)が23,000、アルバム・セールスが7,000、楽曲単体によるユニット数(TEA)は4,000で、その他の作品と比較してもTEAが圧倒的に高い。これは、「ドリームズ」のみを視聴、購入したユーザーが多いことを物語っている。
 
 以下、『ハミルトン』のブロードウェイ・オリジナル・キャスト盤が11位から8位に、テイラー・スウィフトの『フォークロア』が12位から10位にそれぞれTOP10復帰し、ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインの『トップ』は9位をキープした。先週4位に初登場したYGの『My Life 4Hunnid』や、ブライソン・ティラーの『Anniversary』(5位)、LANYの『ママズ・ボーイ』(7位)は、いずれも圏外にランクダウンしている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、10月23日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』ポップ・スモーク
2位『Savage Mode II』21サヴェージ&メトロ・ブーミン
3位『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』ジュース・ワールド
4位『マイ・ターン』リル・ベイビー
5位『ティケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』マシン・ガン・ケリー
6位『THE ALBUM』BLACKPINK
7位『噂』フリートウッド・マック
8位『ハミルトン:アン・アメリカン・ミュージカル』サウンドトラック
9位『トップ』ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン
10位『フォークロア』テイラー・スウィフト


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