TikTok発、17歳のシンガーソングライター・suiを解き明かすインタビューを公開!

2020年9月21日 / 18:00

sui (okmusic UP's)

ショートムービープラットフォーム、TikTok(ティックトック)で、オリジナル曲「エピソード」を公開してからわずか数ヶ月、すでにストリーミングチャートに頭角を現した新人がいる。17歳のシンガーソングライター・suiだ。「エピソード」に続き、8月に公開された新曲「可愛い君が愛おしい!」も好調のスタートを切った。そんなsuiが、いま抱える想いとは。
いろんな人に触れてもらって、 聴いてもらえてるのが本当に嬉しい

──TikTok発のシンガーは増えていますが、こんなにたくさんの楽器を演奏している人はあまりいないんじゃないかなって思いました。以前から楽器はやられていたんですか?
sui
「幼少期から音楽に触れていて、ピアノやバイオリンを習っていました。とにかく音楽が大好きで、練習した楽器経験を活かしたくて。小学生の頃は合唱コンクールに参加し、ピアノ伴奏を弾かせてもらったり、音楽祭でいろんな楽器を手にして演奏してみたり。音楽が好きな友達と一緒になって楽しんでました。」
──TikTokを軸にYouTube、サブスクと活躍にも広がりが見えはじめています。動画投稿ではご自身であらゆる楽器を演奏した動画をひとつにまとめてアップしていますね。
sui
「そうですね。自分は弾ける楽器が多くて、いろいろな楽器を練習してたので、ひとりで6個くらいの楽器を演奏して一つのバンドの音楽を投稿してみたり。“この人ってこういう楽器も弾けたんだ”って興味をひけるように投稿しています。高校に入学して音楽をやる時間がさらに増えたんですけど、昔から音楽が中心の生活で。友達とサッカーをして遊んだり、わりとアウトドアで“何でもとりあえずやってみよう!”っていう性格でした。けど、小さい頃からやってたこともあって、一番好きなのが音楽でした。」
──最近はどんな楽器に興味がありますか?
sui
「ひいおばあちゃんにもらった大正琴っていう、大正時代に作られた琴です。すごいレトロな音がして、面白いんですよ。ずっとのめり込むタイプで、今はそれにハマってます。」
──ギターを手にしたのはいつ頃?
sui
「中学に入ってからは邦楽ロックも聴くようになり、ゆったりしたアコースティックギターの音楽も気になりはじめてアコースティックギターを手にしました。最初は趣味で弾き語りをしていて、ずっと好きだったSEKAI NO OWARIさんのカバーとか、気になった音楽をやってました。あと、ジブリやディズニーの音楽も好きだったので挑戦しましたね。“この音だったらしっくりくる”とか、曲を作る上でも大事なので幅広くいろいろな音楽を気にかけて聴いています。」
──オリジナル曲「エピソード」はTikTokやストリーミングチャートでも大きな話題となっています。
sui
「作曲は中学生の後半から本格的に始めたんですけど、いろんな人に触れてもらって、聴いてもらえてるのが本当に嬉しくて。感想をくれたり共感してもらえてるのは、今の自分に良い影響を与えてるなって思います。」
──なぜ投稿をしてみようと思ったんですか?
sui
「いずれはオリジナルを出して評価してもらいたいって想いはずっと持ってたので、それが今の時代はTikTokだと思って投稿しました。ずっと一歩が踏み出せなかったんですけど、TikTokなら手軽じゃないけど…反響をもらいやすいと思って。まずはカバー動画をあげてみました。」
──TikTokでは自身の投稿したオリジナル曲の動画投稿がすぐにバズりましたね。楽曲はどのようにして制作されたんですか?
sui
「「エピソード」もそうなんですけど、本当に自分が音楽を作る時っていきなりなんですよ。サビを試しに作って、反響が良かったらそれを軸に3分くらいの曲を作ってみようって思います。構成を考えて作るより、試しに弾いていたピアノで“この音良いかもしれない”とか“このメロディーが良いかも”って思いつきで作りはじめることが多いですね。」
──歌詞はどのようなことを意識して書いてますか?
sui
「TikTokだと自分の音楽が動画投稿に使われて広がっていくことが多くて、いろんな人に使われるとなると共感できる歌詞だったり、それを踏まえて曲調も考えたりはしますね。考えながらも自分の好きな音楽に寄せて投稿することが多いです。」
──そうなんですね。オリジナル曲の「エピソード」「可愛い君が愛おしい!」と立て続けにヒットを出していますが、早くもsuiさんの代名詞の一つにもなりそうな恋愛ソングについてはどうですか?
sui
「恋愛系の曲は苦手じゃないですけど、作詞は難しいなと思ってます(笑)。」
──suiさんは男性ですが、女性目線の歌詞を書かれてますよね。
sui
「そうですね。自分の音楽を聴いてくれる人は中高生が多いと思うので、自分も含めた学生の恋愛をみんなが読んでいる漫画や映画を見て勉強して、そこからイメージを膨らませているんですよ。“共感される”ってなると当事者の気持ちが大事ですし。あとは自分がこれまで聴いてきた音楽の集大成じゃないですけど、それに近いのかも。」
誰にも影響されずに 好きな音楽をやっていたい

──先月はTikTok発の若手シンガーが集結した配信ライブイベント『TikTok Sessions vol.1~#夏の歌うまスペシャル~』にも出演されました。やはりみなさん“エモさ”がありましたが、いま話題のシンガーの中でご自身の魅力ってどう捉えていますか?
sui
「自分の周りには弾き語りでオリジナルを作ってアレンジして世に出すって人がたくさんいるんですけど、自分の音楽は弾き語りじゃ物足りないじゃないけど、満足できないかなと思って楽器もたくさん入れて作ってます。なので曲調も評価してほしい部分ではあるんですけど、歌詞も意識しているのでそこは注目してほしいですね。」
──共感率が高い歌詞というか、聴く人によってそれぞれの感じ方が出来る歌詞です。これだけ話題になると、周囲の反応も気になりますが…。
sui
「友達にはずっとバレたくなかったんですけど、弾き語りで自分の部屋が写ったりして、そこから一気に広がりました(笑)。けど友達は応援してくれて。自分の音楽がよく使われるようになって“また曲、流れてるよ〜”って言われたりもします(笑)。」
──(笑)。急に話題になってYouTubeの再生回数も右肩上がりですが、これからの活動はイメージできる?
sui
「本当に自分は誰にも影響されずに好きな音楽をやっていたいので、自分の成長というか、これまで出来なかったことがどんどん出来るようになっていく姿を、自分の音楽を聴いてくれてる人に見てほしいですね。少しずつ成長して、将来的にはギターもベースもすべて自分でアレンジしてマルチなクリエイターになりたいです。とことんこだわった音楽を作りたいし、そういうことができるアーティストになりたい。」
──今はアルバムよりもストリーミングサービスで楽曲が1曲ずつ聴かれることが増えてます。suiさん自身の楽曲をどんな風に発信していきたい?
sui
「自分の好きな世界観や雰囲気だったり、“こういう曲を作ろう”と思って歌詞を書いているものは多いんです。なので、自分の曲を象徴した全部をまとめて、ヴォーカルも入ってないインスト曲も含めた1枚のアルバムを作品として世に出してみたいなっていうのはありますね。」
──それは楽しみです。ここまで状況が変わって、音楽に対する意識は変わりましたか?
sui
「音楽に対する意識はずっと変わってませんね。自分が作りたい音楽をこれからも配信していきたいです。前にZepp Tokyoで女王蜂さんのライブを観た時や、自分がこれまで行ったライブもですけど、みんなキラキラしてて良いなって思ったし、表現したい音楽を表現しきれてるのはカッコ良いなって思ってたので、いずれは自分も大きくなって好きなアーティストと同じところに立ちたいなって思います。」
photo by 石丸敦章

text by 後藤千尋


sui

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