来年の開催に想いを馳せて、『フジロック』で観た忘れられない5曲

2020年7月27日 / 18:00

来年の開催に想いを馳せて、『フジロック』で観た忘れられない5曲 (okmusic UP's)

新型コロナウイルスの影響で、残念ながら2020年の夏フェスは軒並み延期・中止が相次いでいます。今年は8月開催予定でしたが、例年だともう『FUJI ROCK FESTIVAL(以下、フジロック)』の季節。ということで、“2021年に無事行なわれますように”と願いつつ、今回は自分がこれまでに目撃してきた『フジロック』のステージから、特に鮮明に覚えている印象深い5曲を選んでみました。
「Wake Up」(’04)/The Arcade Fire

まずは、2014年のアーケイド・ファイア。初出演ながら、グリーンステージのヘッドライナーとして堂々登場した彼らが観せてくれた圧倒的すぎるショーは忘れられません。涙が出るほどパワフルでエネルギッシュだった、バリトンサックスやパーカッションを加えた総勢12名の楽団による演奏。大量の紙吹雪が辺り一面にブワーッと降り注いだ「ヒア・カムズ・ザ・ナイト・タイム」でオーディエンスが狂喜乱舞した瞬間も目に焼き付いています。ラストに満を持して投下されたのが、みんなが聴きたかった待望の「ウェイク・アップ」! いつの日にかまた、この生命力にあふれた美しい大合唱、全員で共に作り上げるような神々しい時間を体感してみたいものです。
「BEAT FOR YOUR RIGHT」(’00) /PEALOUT

2005年の『フジロック』で11年のキャリアに終止符を打った孤高の3ピースロックバンド、PEALOUT。計6回のフジ出演を果たした彼らのラストステージも印象深いです。最後の雄姿を見届けようと多くの人が詰めかけ、外が豪雨だったのもあって、異様な熱気が充満していたレッドマーキー。“BEAT FOR YOUR RIGHT”と叫びながら全身全霊を捧げる3人のパフォーマンスにオーディエンスも惜しみない歓声を贈り、ヘッドライナーではないにもかかわらずアンコールが実現したのは本当に粋な計らいでした。そんな解散からちょうど15年を迎える今年の7月30日には、トーク&ライヴイベント『PEALOUT EASTER 2020(復活祭)』が行なわれるので、こちらもぜひチェックを!
「Race For The Prize」(’99) /The Flaming Lips

何度かフレーミング・リップスの来日公演を観てきましたが、中でも2014年の『フジロック』初登場はやっぱり野外の心地良さと相まって、多幸感がすごかったです。赤いキノコの着ぐるみや七色のアーチ、カラフルな風船などでサイケデリックに彩られたグリーンステージ。ウェイン・コイン(Vo)は妖しいマッスルスーツを身に纏い、スペースバブルに入ってオーディエンスの上を転がるおなじみのパフォーマンスも披露してくれました。祝祭ムードをグッと膨らませたのは、もちろん名曲「レース・フォー・ザ・プライズ」。このイントロを生で聴くといつもアドレナリンが出まくって、興奮と同時に泣けてしまうようなたまらない気持ちになります。
「KICK IT OUT」(’06) /BOOM BOOM SATELLITES

PEALOUTと同様、『フジロック』とともに歩んできたBOOM BOOM SATELLITES。フジには9回出演しましたが、2007年にホームと言うべきホワイトステージでヘッドライナーを務めた際のアクトが素晴らしく、レーザービームの放射も鮮やかで印象に残っています。「KICK IT OUT」もすでにキラーチューン化していて、川島道行のエッジーなヴォーカル、中野雅之の腰にビンビンくるベースラインが繰り出されれば、もう踊り狂うしかないライヴでした。先日の『SUMMER SONIC 2020 ARCHIVE FESTIVAL vol.2』でもその偉大さを再確認。ただコメント欄を見ていると、同配信で初めて彼らを知る人も多かったようなので、「BACK ON MY FEET」など名曲の数々を今から辿ってみるのもいいんじゃないでしょうか。
「Only Shallow」(’91) /My Bloody Valentine

『フジロック』で忘れられないシーンと言えば、やっぱりシューゲイザーの代表格、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの奇跡の復活劇は外せません。2008年のグリーンステージにヘッドライナーとして出演した彼ら。当日の現場に漂っていた“本当に観られるのか!?”という異様な雰囲気と期待感、名盤『ラヴレス』の収録曲「オンリー・シャロウ」が始まった瞬間のどよめき、厚みのある轟音ギターサウンドや甘美なメロディーが苗場の夜空に響きわたるさま、全てがドラマチックでした。「ユー・メイド・ミー・リアライズ」の15分に及ぶフィードバックノイズの放出も伝説に。茫然と立ち尽くしてしまうほどマイブラのすごさを思い知らされた夢のような時間。また、あの音を浴びてみたいです。
TEXT:田山雄士

田山雄士 プロフィール:フリーのライター。元『CDジャーナル』編集部所属。同誌の他、『okmusic UP’s』『ナタリー』『bounce』など、雑誌/WEBを中心にお仕事をしています。日本のロックバンド以外に、シンガーソングライターとか洋楽とか映画とかも好きです。


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