梅雨に聴こう! 雨にまつわる洋楽5選

2020年7月13日 / 18:00

梅雨に聴こう! 雨にまつわる洋楽5選 (okmusic UP's)

緊急事態宣言から解かれてそれぞれの日常がなんとなく再開したものの、コロナも不安も消えないままに梅雨の季節がやってまいりました。日本各地で大雨による被害が多発していて心配は尽きませんし、どんよりとした曇り空と降り続く雨は気分を憂鬱にさせますよね。こんな時はいっそのこと雨を歌った曲にどっぷり触れてみるのもひとつの手かもしれませんので、今回は『梅雨に聴こう! 雨にまつわる洋楽5選』をご紹介します。
「Why Does It Always Rain On Me?」 (’99)/Travis

雨と聞いて真っ先に思い浮かぶのは英国が生んだロックバンド、トラヴィスのこの作品です。2008年の『フジロックフェスティバル』のグリーンステージでの彼らのライヴ中、突然スコールのような雨が降り始めました。それに気づいたフランは急遽メンバーに合図を送って曲を変更し、「なんでいつも雨が俺には降るんだ?」と茶目っ気たっぷりな表情で楽しそうに演奏し、大いに会場を湧かせました。当時、またひとつ天候を味方につけた奇跡的なシーンを観たなと思ったものですが、もともと彼らは少年のような遊び心を忘れない、温もりのあるステージングを魅せてくれるバンド。あの日ほど雨と音楽を浴びて最高に気持ち良いと感じたことはありません。
「Rainy Night in Soho」(’85) /The Pogues

こちらも同じくイギリス生まれのロックバンド、ザ・ポーグス。彼らはクリスマスソング「ニューヨークの夢」の大ヒットで知られていますが、この雨の中のラブソングもオススメです。ロンドンにあるソーホーという地域は日本の横浜中華街のような小さな一角で、情景が浮かんでくる甘くて切ない歌詞には究極のロマンティシズムを感じます。雨降る街角で繰り広げられるふたりのストーリーというのがポイントで、それほどドラマチックには感じないありきたりな恋愛模様をより神聖化するのに雨がひと役買っていて、大人の恋愛への憧れを抱かせてくれます。バンド2作目となるアルバム『Rum Sodomy & the Lash』に収録のリリースから35年経っても色褪せない名曲です。
「Purple Rain」(’84)/Prince

プリンスの代表曲であるこの作品はプリンスの下積み時代からスターダムへと駆け上がるまでを描いた本人初主演映画のタイトルでもあり、その映画のサウンドトラックが同タイトルのアルバムとしてリリースされたのは今から36年も前のこと。リアルタイムで経験できなかった筆者も後追いでディグった世界的な名作のひとつです。類い希な才能を持つ彼はこの作品でアカデミー歌曲・編曲賞受賞した以外にも、実に12作品のプラチナアルバムと30曲に及ぶトップ40シングルを生み出した後、57歳という若さで2016年に他界しましたが、日本のみならず世界中のアーティストが影響を受けた音楽史に残るアーティストであり作品です。雨くくりでは最も有名な楽曲かもしれません。
「Umbrella Feat. Jay-Z」(’07) /Rihanna

男性シンガーばかりを取り上げてきましたが、ここでディーヴァ・リアーナの雨作品を紹介しましょう。この作品はリアーナ最大のヒットとされていますが、運命の歯車が少しでもズレていたらこの曲を歌ったのはブリトニー・スピアーズ、または、メアリー・J・ブライジだったかもしれなかったという逸話が残されており、リアーナの成功は今とは違っていたかもしれません。しかし、歌詞もメロディーも研ぎ澄まされたこの作品に、リアーナのパワフルで伸びやかな歌がカチッとハマったからこその大ヒットだったというのは今となっては明白なこと。比較的新しめな楽曲をと思ってピックアップしましたが、この作品でさえ13年前とは! 月日の流れは早いものです。
「Singing in the Rain」(’52) /Gene Kelly

もちろんリアルタイムではないのですが、やっぱり「雨」をキーワードにした時に思い出す楽曲として外せないのが「シンギング・イン・ザレイン(邦題:雨に唄えば)」です。この作品が世に出たのは1952年、なんと今から68年前のことです。当時から同タイトルのミュージカル映画の主題歌として世に知られ、長い時を経た今でも監督兼主演のジーン・ケリーが雨の中でタップダンスを踊りながら歌う映画のワンシーンとともに時代を超えて現代に伝承されていることに驚きを隠せません。改めて映画を観てみましたが、どんなに苦しい時でも発想の転換をすることは重要だと気づかされる作品です。梅雨の日の夜長にゆったりとした気分でぜひご覧ください。
TEXT/早乙女‘dorami’ゆうこ

早乙女‘dorami’ゆうこ プロフィール:栃木県佐野市出身。音楽を軸に、コンサート制作アシスタント通訳、音楽プロモーション、海外情報リサーチ、翻訳、TV番組進行台本や音楽情報ウェブサイト等でコラムや記事を執筆するなどの業務を担うパラレルワーカー。


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