ユニバーサル・カナダよりデビューの新星ソランへインタビュー 「リトル・リチャーズからスピッツまで幅広い音楽を聴いて育った」

2020年1月30日 / 12:00

 ビリー・アイリッシュ、リゾ、リル・ナズ・X など新人アーティストが大ヒットを放った2019年。ドレイクやショーン・メンデスらを生み出したカナダから、2020年期待のアーティストとしてシンガーソングライター・SORAN(ソラン)のインタビューが到着した。

 ソランは、父はフランス系カナダ人、母はフリーライターを務める日本人で、クラブDJを務める兄との2人兄弟だ。2019年7月にケベックで行われた野外フェスでは見逃せない注目のアーティスト・ベスト5にも選ばれ、12月6日にメロディアスなナンバー「Stop Myself」でユニバーサル・カナダよりメジャーデビューを果たした。

 そもそも彼が注目を浴びたのは、音楽オーディション番組『The Voice』のカナダ版『La Voix』だ。ギターを片手にストリートライブをしていたところオーディションへの誘いを受け、シーズン4への出演が決定。イーグルス「ホテル カリフォルニア」をレゲエバージョンにしたパフォーマンスが話題となり、音楽の道が開けた。私は、以前モントリール郊外にある小さな町のライブハウスで、ソランのギグを見たことがある。すでに地元では知名度と人気が高まっていて、観客が合唱するシーンもあるなどファンの熱量の高さが感じられた。

 2019年夏には、ベルギーのDJ Henri PFR「Going On」で本人とコラボし、Spotifyでのストリーミング数は300万回を突破。また同年9月、ドイツのDJ デュオGamper & DadoniがSORANの「ジュリア」を、ソランをフィーチャーしてリミックスするなど、様々なアーティストと多岐にわたる活動を行っている。また、最近始めたというTikTokでも話題に。ソランが、instagramに寄せられたコメントを繋いで作った曲をYouTubeでアップすると、それをファンがTikTokに公開。公開から1年ほど経って、ソラン自身が「1年遅れたけど、僕でした(I’m 1 year late – but that was me)」とコメントすると、フォロワーが一気に10万人超に。YouTubeに公開した元の動画にも1万以上のコメントが付いているという。そんな期待の新人、ソランがシンガーとなったいきさつ、これからの夢や目標とは?

―『La Voix』に出演した時は、イーグルスの「ホテル カリフォルニア」をレゲエバージョンでカヴァーされ話題となりました。
ソラン:レゲエアレンジにぴったりな曲を探していたんだ。実は原曲が超有名だと知らなかったんだけど、大人たちにも盛り上がってもらえたし、上手くハマったと思う。

―子供の頃からシンガーになりたかったのですか。
ソラン: 小さい時はお母さんが料理をする姿を見て、シェフになりたいと思っていた。でも両親のおかげで物心が付いた頃から良い音楽にも接していて、5歳くらいからドラムを始めたんだ。音楽は身近な存在だったんだけど、自分が歌うとは想像していなかったから、シンガーソングライターとして活動しているのは、自分でも予想外の展開だよ。

―影響を受けたり、一緒にプレイしたいアーティストはいますか。
ソラン: エド・シーラン、あとはスティング、ポリスかな。

―2020年の音楽シーンで注目していることはありますか?
ソラン:コラボレーション!ジャンルを超え、それぞれの音楽性を活かして一緒に新しいものを作っていくって刺激的なことだよね。これからも、もっと増えていくんじゃないかな。僕自身も、ヨーロッパへ行ったりアメリカやカナダのプロデューサーと活動したりしているし、今もいくつかオファーを受けているところなんだ。

―ポップ・アーティストとしての、これからの夢や目標を教えてください。
ソラン:色んな人たちと、どんどんセッションやコラボレーションをしながら成長し、音楽を通じて後悔のない人生にしていきたい。僕の曲は恋愛ものが多いけれど、自分の経験を通じて正直に素直に表現するからこそリアリティがあると思う。とにかく、どんな経験も学びだと思っているし、僕の音楽に共鳴、共感してもらえたら嬉しいな。

― 好きな日本人アーティストはいますか。
ソラン:子供の頃はスピッツ、GReeeeN、ELLEGARDEN、RADWIMPSが好きだったよ。あと、お母さんのCDコレクションから山下達郎さんの『ON THE STREET CORNER 3』を借りて聴いていたよ。今は、自分の曲作りに集中しているから誰の音楽も聴いてないんだ。日本でのライブは絶対に実現したいと思っている。ぜひ、待っててね!必ず行くから!

 英語、フランス語、そして日本語を自在に操るソラン。最後のコメントはハイトーンの日本語で朗らかに締めくくってくれた。2020年は世界最大のジャズフェスティバル【モントリオール・ジャズ・フェスティバル】に、7月3日での出演が決定している。しかも会場はミュージシャンの登竜門と言われるモントリオールの老舗ライブハウスClub Sodaだ。かつてオアシスやエイミー・ワインハウスなども出演した会場だということもあり、本人も興奮ぎみに教えてくれた。Text:KIYOMI

◎KIYOMI
学生時代、友人のバンドライブで司会をした経験から、テレビ、ラジオなどマスコミの仕事を始める。その後、単身移住したNYで(1986年~1993年)NY初日本語ラジオ番組を発案・設立。DJ・制作・広報・営業を手がける。1993年帰国。FM802、FMCOCOLOのDJ、関西初のサルサダンススタジオ(CHEVERE)主宰、映画コメンテイター、TV・RADIO出演、新聞・雑誌寄稿、司会、講師などで活動。好奇心に任せた様々なレポートを発信中

◎リリース情報
「Comfortable」
2020/2/28 RELEASE

「Right Here」
2020/4/10 RELEASE

「Stay to My Face」
2020/5/2 RELEASE

「Bottled Up」
EP『タイトル未定』
2020/6/19 RELEASE


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