窪塚洋介、東京とロンドンを舞台にした英ドラマで「40年のすべての引き出しを使った」

Netflixオリジナルシリーズ『Giri / Haji』に出演する窪塚洋介が、自身が演じたキャラクターの魅力を語った。

　本作は東京とロンドンという異なる2つの都市をまたいで起きた殺人事件が、裏社会の重大な権力抗争へと波及していく様を描いた英国ドラマシリーズだ。マーティン・スコセッシ監督の『沈黙 サイレンス』でハリウッド・デビューし、国際派俳優の仲間入りを果たした窪塚洋介は、ある事件をきっかけに刑事の兄・健三（平岳大）らの元から姿を消し、抗争の鍵を握る弟・勇人を演じる。

　勇人は一見、悪の道に染まった人物にも見えるが、勇人自身も迷い、葛藤しながら行動しており、一概に悪や善と定義できない非常に複雑なキャラクターだ。窪塚もこの勇人という人物に俳優として魅力を感じたようで、その理由に「勇人というキャラクターの持つ二面性を表現する機会を与えてくれたからです。過去の陽気な姿と現在の暗い部分など、それだけでなく、運命に翻弄されて葛藤を抱える男の弱さも感じました」と打ち明けた。

　製作総指揮のジュリアン・ファリノは、「洋介はものすごいエネルギーを持ってオーディションにやってきて、小道具を使って幾つかのシーンをやって見せてくれました。彼に『このシーンでは、こうではないかな？』と尋ねると、逆に色々と意見を言ってくれて、私の方が『もっともだね』と納得してしまいました（笑）。彼と一緒に仕事をするのは素晴らしい経験でしたよ！」と窪塚の高い演技力と熱量溢れる前のめりの姿勢を大絶賛。窪塚も「40年の人生で蓄えたすべての引き出しを使って役に臨みました」と語っており、全身全霊を注いで演じたことを告白している。全力で挑んだ本作に対して、窪塚は「観たことのない作品が出来上がっていると思います。とにかくたくさんの人たちに観てもらいたいです。共感してもらったり、刺激を受けてもらったりして、そのうえで出てくる賛否両論を糧にシーズン2に臨みたいです」と強い作品愛をのぞかせた。窪塚が持てる力のすべてを注いだ本作に目が離せない。

◎作品情報
『Giri / Haji』
Netflixで独占配信中