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R指定の虚無的な物語が賛否両論を巻き起こしている映画『ジョーカー』が、有罪判決を受けた小児性愛者である英グラム・ロック歌手ゲイリー・グリッターの楽曲を使用していることで批判されている。
【ベネチア国際映画祭】で金獅子賞を受賞するなど高く評価され、公開週末に2億3,400万ドル(約250億円)の世界興収を達成するなど絶好調な同作だが、主演のホアキン・フェニックスが長い階段をダンスしながら降りてジョーカーになる長尺の重要なシーンで、グリッターが1972年にリリースした「ロックン・ロール・パート2」が使われている。
現在75歳のグリッター、本名ポール・ガッド(Paul Gadd)は、1970年代から80年代にかけて英国のグラム・シーンで絶大な人気を博していたが、1990年代後半に児童ポルノをダウンロードした罪で逮捕されたことで劇的に失脚した。その後2015年に強姦未遂、4件の強制わいせつ行為、13歳以下の少女と性行為をした罪で16年の懲役が言い渡された。
『ジョーカー』で曲が使用されたことで、ワーナー・ブラザースからグリッターに多額の印税が支払われる可能性があることに対してネットで怒りの声が上がっている。映画評論家の一人は、「ゲイリー・グリッターには“ジョーカー”の印税が入る。児童虐待の結果を描いた映画で、小児性愛者の音楽を使うために文字どおり金を払ってるんだ。自分はもう中立なんかじゃない、この映画は道義に反するでたらめだ」とツイートし、別の評論家も、楽曲のチョイスについて、「最も道義的に疑わしい」と批判している。
映画がヒットしたことで注目が集まっているグリッターだが、別のTwitterユーザーは、2004年の『ミート・ザ・ペアレンツ2』でも「ロックン・ロール・パート2」が使われていたと指摘している。
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