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2019年第16週(集計期間:2019年4月15日~4月21日)のSoundScan Japan 週間映像タイトル別ヒットチャートで、『ボヘミアン・ラプソディ』が初週累計245,807枚を売り上げ、1位となった。
伝説のバンド、クイーンの軌跡を描いた『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年11月公開)は映画の大ヒットも記憶に新しいところだが、その熱気が冷めやらぬ中発売されたビデオ(DVD/BRD)は、発売初週で既に2019年のビデオ年間売上の2位につける快挙を成し遂げた。
2019年4月22日時点でのビデオ年間売上トップは関ジャニ∞『関ジャニ’sエイターテインメント GR8EST』(2019年1月23日発売)の253,587枚で、その差は8千枚弱。十分好調なスタートと言えよう。
映画公開に先立って発売されたオリジナル・サウンドトラックも好調に売上を伸ばしているが、サウンドトラックと映画(ドラマ)ビデオの売れ方には法則性はあるだろうか。『ボヘミアン・ラプソディ』と同様に音楽と親和性の高いミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』(2018年2月公開)、SF映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017年12月公開)、アクション映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年4月公開)をSoundScan Japan の発売以来週別/累計のデータを使って調べてみた。
グラフ(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/75228/2 )に示す通り『ボヘミアン・ラプソディ』、『グレイテスト・ショーマン』ともに、映画の公開後の評判の広がりを追うようにサウンドトラックが売り上げを伸ばしている様子がよくわかる。一方、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の方は、サウンドトラックの売上はさほど伸びていない。
ではビデオの売上はどうかというと、発売からの期間が長いこともあるが『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が251,434枚でこの中では一番多い。2018年のビデオ年間売上では、246,485枚を売上げて9位、音楽ビデオを除くと1位である。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』も2018年の年間20位、音楽ビデオを除くと5位だ。これらの作品に関してはビデオとサウンドトラックの売上は必ずしもリンクしていない。SFやアクション映画の場合は、DVDやブルーレイを買うほど作品が好きだからといってサウンドトラックも買うわけではないようだ。
その一方で『ボヘミアン・ラプソディ』、『グレイテスト・ショーマン』はサウンドトラックとビデオの売上が同じ水準にあることはグラフから明らかだ。音楽映画においてはビデオとサウンドトラックの売上は大きく乖離しないと言える。同じサウンドトラックという呼称ではあってもアクション映画のように純粋に劇伴が主であるものと、ミュージカル映画のように劇中歌が多数収録されているものでは性質がかなり違う。それも含めて法則性はあるといえるが、ジャンルや収録内容まで考慮する必要がある。
また、ビデオとサウンドトラックを比較すると、どの作品もビデオが上回っていることもわかった。『ボヘミアン・ラプソディ』は現時点でのサウンドトラックの売上とほぼ同じ水準からのスタートとなった。早ければ翌週にはサウンドトラックを超え、2019年のビデオ年間売上トップにもなっていることだろう。仮に『グレイテスト・ショーマン』と同様の推移をたどるとすれば1年以内に35万枚を超えそうだが、実際にはどこまで伸びていくのか、今後の動向に注目したい。
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