【米ビルボード・ソング・チャート】アリアナ首位キープ、ポスト・マローン2位&3位独占

2019年4月2日 / 16:15

 アリアナ・グランデの「7 rings」が8週目の1位をキープした、今週の米ビルボード・ソング・チャート 。

 同8週の首位をマークしたストリーミング・チャートでは、今週3位にダウン(週間3,550万視聴)したが、エアプレイ・チャートでは2位を維持(週間9,180万回)し、デジタル・ソング・セールス・チャートでも6位から5位に上昇させ(17,000ダウンロード)、安定したポイントを獲得している「7 rings」。アリアナにとって8週の1位獲得は、前シングル「thank u, next」(今週21位)の7週を上回る、自己最長記録となる。

 その座を狙うのが、今週2位まで追い上げたポスト・マローンの「Wow.」。SNSのダンス動画でブレイクして以降、主要チャートの上昇率も良く、今週は新しいミュージック・ビデオの公開により、ストリーミングが好調だったことが、TOP3入りした理由として挙げられる。そのストリーミング・チャートでは、週間3,540万回を記録し、前週の4位から2位にランクアップした。なお、ストリーミング・チャート3位の「7 rings」の方が若干視聴回数が高いという矛盾については、有料サイトや広告付のサイトなど、どこから視聴されたかでポイントの比重が異なるため。

 「Wow.」は、週間23,000ダウンロードでデジタル・ソング・セールス・チャートで2位に、週間6,750万回を記録し、エアプレイ・チャートで7位をそれぞれキープした。エアプレイの伸び率は「7 rings」に軍配が上がるが、ストリーミングが順調に上昇すれば、1位略奪も期待できる。

 前週3位だったスウェイ・リーとのコラボ・ソング「サンフラワー」も同3位を維持し、今週はTOP3に2曲を同時ランクインさせた、ポスト・マローン。TOP3に2曲をランクインさせたのは歴代30組目で、その他には以下のアーティストがその記録を達成している。

 50セント、エイコン、アシャンティ、イギー・アゼリア、ビートルズ、ビージーズ、ビヨンセ、ジャスティン・ビーバー、ブラック・アイド・ピーズ、ボーイズIIメン、カーディ・B、マライア・キャリー、ディディ(パフ・ダディ)、DJキャレド、ドレイク、アリアナ・グランデ、ジャ・ルール、リュダクリス、マックルモア&ライアン・ルイス、モニカ、ネリー、アウトキャスト、リアーナ、ドナ・サマー、テイラー・スウィフト、T.I.、ザ・ウィークエンド、ファレル・ウィリアムス、アッシャー

 なお、1、2、3位を独占したアーティストは、ビートルズとアリアナ・グランデの2組のみ。アリアナは、その快挙を今年の2月に達成したばかりだ。

 今週のストリーミング・チャートを制したのはその「サンフラワー」で、週間視聴回数3,870万回を記録している。TOP3はいずれも僅差で、次週はどの曲も1位を獲得する可能性がある。「サンフラワー」は21,000ダウンロードを記録し、デジタル・ソング・セールス・チャートで4位から3位に浮上。一方、R&B/ヒップホップ・チャート、ラップ・チャートでは1位から2位にダウンし、代わって「Wow.」が両チャートのNo.1に到達している。

 先週の11位から8位へ再TOP10入りしたのは、米LAの新人ラッパー=ブルー・フェイスの「Thotiana(タティアナ)」。3月9日付チャートで9位に上昇した後、一旦圏外にダウンしたが、カーディ・Bとのリミックスやミュージック・ビデオが高視聴回数をキープし、 週間3,390万視聴を記録してストリーミング・チャートで5位に浮上。Hot 100でも再び10位圏内に返り咲いた。

 若手ラッパーでは、米アトランタ出身の注目株=リル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」も、前週の32位から15位へ、一気にジャンプアップしている。歌詞に「カウボーイ」が登場するこの曲を引用し、テンガロンハットを被った“カントリー・スタイル”に変身する動画が、ショート動画アプリ<Tik Tok>で大流行中。「Wow.」同様、SNSで火が付いたのがヒットの要因だ。週間2,910万視聴を記録し、ストリーミング・チャートでは17位から7位にTOP10入りし、12,000ダウンロードを獲得して、デジタル・ソング・セールス・チャートでは21位から11位に上昇。ヒップホップの枠を超え、リズミック・ソング・チャートとポップ・ソング・チャートでも、それぞれ初登場した。

 ブルー・フェイスもリル・ナズ・Xも、今後のチャートアクションには期待できそうだが、ここ最近、こういった形でヒットをした後の活躍がみられない“一発屋”の若手ラッパーが増えている。

 レディー・ガガ&ブラッドリー・クーパーの「シャロウ」は、前週の7位から10位に下降したが、週間5,740万回を記録して、エアプレイ・チャートでは12位から10位に、TOP10入りを果たしている。ガガがこれまでエアプレイ・チャートで1位を獲得した曲は、「パパラッチ」(2009年)と「ボーン・ディス・ウェイ」(2011年)の2曲で、TOP10入りは通算11曲目となる。なお、デジタル・ソング・セールス・チャートでは28,000ダウンロードを記録し、10週目の首位をキープしている。今週、エアプレイ・チャートを制したのは、4位にランクインしているホールジーの「ウィズアウト・ミー」。

 今週のアルバム・チャートで初登場1位に輝いたナヴの『バッド・ハビッツ』からは、ザ・ウィークエンドをフィーチャーした「プライス・オン・マイ・ヘッド」が72位にデビューしているが、その他は89位に「タップ」がランクインしたのみで、ソング・チャートでの功績はイマイチだった。

Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、4月5日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「7 rings」アリアナ・グランデ
2位「Wow.」ポスト・マローン
3位「サンフラワー」ポスト・マローン&スウェイ・リー
4位「ウィズアウト・ミー」ホールジー
5位「プリーズ・ミー」カーディ・B&ブルーノ・マーズ
6位「ハピアー」マシュメロ&バスティル
7位「ミドル・チャイルド」J.コール
8位「Thotiana」ブルー・フェイス
9位「サッカー」ジョナス・ブラザーズ
10位「シャロウ」レディー・ガガ&ブラッドリー・クーパー


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