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ソニーが、R.ケリーとの契約を打ち切ったと米ビルボードが報じている。2019年1月上旬に全米で放映され、大きな反響を呼んでいるドキュメンタリー・シリーズ『Surviving R. Kelly』(サバイビング・R.ケリー)の中で、多数の女性がケリーによる性的暴行被害を告発したことを重く受け止めたものとみられる。
ソニーとケリーの代理人からコメントは得られていないが、米RCAのウェブサイトからはケリーの名が削除されている。
ケリーは音楽活動を開始した1990年代初めからJiveと契約していたが、JiveがソニーBMGの一部になった時にソニーの傘下に入ることになった。2012年からソニーの子会社であるRCAと契約していた。
Lifetimeで『Surviving R. Kelly』が公開されてからケリーに対する抗議の声は高まる一方で、1月16日には米ニューヨーク・マンハッタンのソニー・ミュージック本社前で、契約解除を要求する“#MuteRKelly”(ミュート・R.ケリー)と銘打った抗議デモが大々的に開催された。また、レディー・ガガ、チャンス・ザ・ラッパー、フェニックスがケリーと過去にコラボしたことを謝罪し、ガガはケリーとのデュエット曲「ドゥ・ホワット・ユー・ウォントfeat. R.ケリー」を、すべてのストリーミングとダウンロード・サービスから削除した。
ほかにも米テキサス州ダラスにある2つのラジオ局ではケリーの音楽を今後放送しないことを決定しており、iHeartRadioとRadio Oneに対してケリーの音楽を放送しないよう要求する運動も開始されている。
ケリーの過去作は引き続きRCA/ソニーが管理し、現時点ではストリーミングとダウンロード・サービスから削除されていない。
ケリーに対する性的暴行や虐待の告発は10年以上前からなされており、2008年に彼は児童ポルノ容疑で告訴されたが無罪判決を受けた。ここ数年彼に対する疑惑がたびたび再燃してきたが、今月のドキュメンタリー放映もその一例だ。ケリーは自身に対する不祥事の疑惑をすべて否定している。
2018年5月にはSpotifyが新たなヘイト・コンテンツ/ヘイト的行為に関する規定を設け、R.ケリーやXXXTentacionの楽曲を公式プレイリストから排除したが、ケリーが何かの罪で有罪になったことはないため、当時複数の音楽業界関係者から懸念の声が上がり、結局Spotifyはこの決定を覆すこととなった。
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