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2018年の米チャートを賑わせたヒット曲や話題曲の中には、今年の米音楽界におけるトレンドや、社会の動きが歌詞に凝縮されているものがいくつも見られた。
今年も残り少なくなるなか、米ビルボードがこれらの楽曲を起点に、米国における2018年の音楽事情/社会情勢を振り返っている。本日は、ヒップホップ/ラップ界においてひときわ異彩を放つ、J.コールの「1985」をピックアップする。
「I’ll be around forever ’cause my skills is tip-top/ To any amateur n***** that wanna get rocked/ Just remember what I told you when your shit flop/ In five years you gon’ be on Love & Hip-Hop」(俺のスキルは最高だから永遠にここにいるぞ/ボコボコにされたいアマチュア野郎に(言っておく)/お前がダメになったとき、俺が言ったことを思い出せよ/あと5年もすればお前は(リアリティ番組)“Love & Hip-Hop”に出演してるだろうよ)
J.コールは、最も力強く示唆に富んだメッセージをアルバムの最後に持ってくる傾向があるが、最新アルバム『KOD』でもこのパターンは続いており、最終曲「1985」では台頭してきた若い世代のラッパーたちに警告を放っている。ターゲットにしていたとされるリル・パンプと彼は、のちに1時間の対談で徹底的に話し合うことになるが、この楽曲はいわゆる“オールド・スクール”のヒップホップ・スターと、SoundCloudで頭角を現してきた新世代ラッパーたちとの間に存在する敵対意識を浮かび上がらせた。
ほかにも、ミーク・ミルの『チャンピオンシップス』ではリック・ロスが6ix9ine(シックスナイン)を長々とディスっていたり、エミネムが『カミカゼ』でリル・ヨッティをターゲットにしている(今年はマシン・ガン・ケリーとのビーフも注目された)。ここ数年で言えばジェイ・Zやスヌープ・ドッグも新世代スターたちに批判的だ。
だが、若手も先輩たちに敬意を表しているとは言えない。故XXXTentacion(エックスエックスエックステンタシオン)は、自分は故2パック(トゥパック・シャクール)より優れていると発言しており、Lil Xan(リル・ザン)も2パックはつまらないと発言して批判された。世代間の対立は当面続きそうだ。
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