【米ビルボード・アルバム・チャート】メトロ・ブーミン自身初の首位獲得、クイーン2作がTOP10入り

2018年11月13日 / 18:15

 メトロ・ブーミンの新作『ノット・オール・ヒーローズ・ウェア・ケイプス』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 本作は、2017年にリリースした ビッグ・ショーンとのコラボ・アルバム『ダブル・オア・ナッシング』(最高6位)以来1年ぶり、通算3作目となるスタジオ・アルバムで、最高4位をマークしたオフセット&21サヴェージ参加の『ウィズアウト・ウォーニング』(2017年)を上回る、自己最高位更新にして自身初の首位獲得を果たした。

 初動ユニット数は99,000で、そのうちアルバムの売上枚数は5,000枚、 94,000ユニットがストリーミング(SEA)とトラックごとのデジタル販売10回分を1アルバム・ユニットとして換算した売上(TEA)だった。ストリーミング・チャートと、R&B/ヒップホップ・チャート、ラップ・チャートでも同1位に初登場している。

 メトロ・ブーミンは、数々のヒット曲を手掛けてきた米ミズーリ州出身の音楽プロデューサーで、ここ最近ではミーゴスの「バッド・アンド・ブージー」(2017年/1位)や、フューチャーの「マスク・オフ」(2017年/5位)などを大ヒットさせている。本作には、彼がプロデュースしたことのある、トラヴィス・スコットやヤング・サグ、グッチ・メイン、コダック・ブラックなど、人気ラッパーたちが多数参加している。

 先週2位にダウンしたレディー・ガガとブラッドリー・クーパーによる『アリー/スター誕生』のサウンドトラックは、同位をキープ。週間ユニット数は79,000で、映画のヒットを受けサントラの売上・視聴回数も、高い数字を維持している。

 その『アリー/スター誕生』超える初動成績を突破した映画『ボヘミアン・ラプソディ』のサウンドトラックが、先週の25位から3位に急上昇した。本作は、11月2日に米国で公開され、週末の興行収入は5,000万ドルを突破。映画のヒットを受け、サントラの週間ユニット数は59,000まで上昇。また、サントラ盤のみならず、クイーンのヒット曲を網羅したベスト盤『クイーン・プラチナム・コレクション』も週間18,000枚を売り上げ、先週の194位から9位にジャンプアップしている。本作は、2002年に48位で初登場したが、今週獲得した9位が最高位となる。

 クイーンがアルバム・チャートでTOP10に2作をランクインさせるのは、これが初の快挙。1995年の15thアルバム『メイド・イン・ヘブン』まで、計6枚のアルバムがTOP10入り(うち1作が1位)していたが、今週のチャートで通算8作に記録を更新。なお、最後にランクインしたのは、1992年の『クラシック・クイーン』(4位)だった。本作『ボヘミアン・ラプソディ』からは、リマスターされた同タイトル「ボヘミアン・ラプソディ」が、今週のソング・チャートで33位にリエントリーしている。

 感謝祭~クリスマスまでに映画の興行成績が伸びれば、2018年4作目となるサウンドトラック首位獲得も期待できる。

 4位には、ミーゴスのメンバー=テイクオフのソロ・デビュー・アルバム『ザ・ラスト・ロケット』がデビュー。初動ユニットは49,000で、アルバムの売上枚数は5,000枚、ストリーミングによるみなし売り上げは44,000枚だった。ミーゴスからは、10月27日付チャートでクエイヴォのデビュー・アルバム『クエイヴォ・ハンチョ』が2位にデビューしたばかりで、オフセットは前述の『ウィズアウト・ウォーニング』が同4位をマークし、メンバー全員がソロ・アルバムでTOP10入りを果たしている。ミーゴスとしては、2019年初頭に新作をリリースする予定。

Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、11月16日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ノット・オール・ヒーローズ・ウェア・ケイプス』メトロ・ブーミン
2位『アリー/スター誕生』サウンドトラック
3位『ボヘミアン・ラプソディ』サウンドトラック
4位『ザ・ラスト・ロケット』テイクオフ
5位『スコーピオン』ドレイク
6位『カーターV』リル・ウェイン
7位『ドリップ・ハーダー』リル・ベイビー&ガンナ
8位『アストロワールド』トラヴィス・スコット
9位『クイーン・プラチナム・コレクション』クイーン
10位『ビアボングズ&ベントレーズ』ポスト・マローン


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