『モンパチフェス』で印象深かった5曲

2018年11月12日 / 18:00

ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲! (okmusic UP's)

09年から2年に1回開催され、今年5回目となるMONGOL800主催による野外フェス『MONGOL800 ga FESTIVAL What a Wonderful World!!18』(以下、『モンパチフェス』)が11月3日と4日の2日間に渡り、沖縄県豊見城市豊崎 美らSUNビーチ特設会場で行なわれた。両日ともに激しく雨が降る場面もあったが、午後になるにつれて晴れ間も多くなり、存分に楽しんだ人が多かったに違いない。空港から一番近い楽園ビーチということもあり、ハブSTAGE、マングースSTAGE、Beach STAGEの上空を一日に何度も飛行機が飛び交う景色も沖縄ならではであった。では、『モンパチフェス』で印象に残った楽曲をここで取り上げたい。
「琉球愛歌」(’01)/MONGOL800

主催アーティストであるモンパチは初日・ハブSTAGEのトップバッターと2日目の大トリを務め、特に後者は2日間を締める大事なステージということもあり、かなり気合いが入っていた。バンドはその地元でライヴを観るのが一番いいと個人的に思っている。この曲は彼らが01年に発表した2ndアルバム『MESSAGE』に収録された楽曲で、アメリカ同時多発テロ(9月11日)が起きた5日後の9月16日にリリースされた。ご存知の通り、彼らの名を一躍全国区に押し上げた大名盤であり、メッセージ色の強い作風となった。《すべての国よ うわべだけの 付き合いやめて》と世界平和を願う歌詞は、ここ沖縄で響くとより一層胸に突き刺さったのは言うまでもない。
「TRY ME〜私を信じて」(’95) /安室奈美恵

引き続き、モンパチが2日目の大トリで取り上げたカバーはなんと沖縄を代表するアーティスト・安室奈美恵の楽曲だった。今年の9月16日に引退したこともあり、それに対する惜別の感情もあったのだろうか、モンパチの清作(Vo&Ba)は“この歌は俺らが勝手に引き継ぐ”と愛のこもったMCをはさんで、ライヴでこの曲をやってくれた。オリジナル曲をリスペクトしつつも、あくまでモンパチらしいスカ調のアレンジで聴かせてくれたのだ。沖縄で披露した安室奈美恵のカバーに多くのお客さんが狂喜乱舞となり、凄まじい盛り上がりを記録。あの光景は二度と忘れない。
「満月の夕」(’18)/BRAHMAN

海と隣り合わせの極上のロケーションに位置するBeach STAGE。その初日のトリを飾ったのはBRAHMANだった。《すべての争いをセッションに!》とTOSHI-LOW(Vo)は力強く声を上げると、HEY-SMITH、東京スカパラダイスオーケストラ、細美武士(MONOEYES/the HIATUS/ELLEGARDEN)と次々とゲストをステージに呼び込み、豪華極まりないセッションで観客を骨抜きにした。「賽の河原」、「鼎の問」にも涙腺が緩んだものの、ORANGE RANGEのYOH(Ba)が三線で参加した「満月の夕」には涙がボロボロ零れて、ステージが観えなくなるほど感動してしまった。
「BOXER’S ROAD」(’97)/山嵐

ミクスチャーロックの先駆者、山嵐は2日目のマングースSTAGE二番手に登場。97年に発表した1stアルバム『山嵐』収録(当時メンバーは18歳!)の代表曲「山嵐」から最新作『RED ROCK』までの楽曲を織り交ぜて、躍動感漲る重低音サウンドをここでも大爆発。そして、これも1stアルバムに収められ、ライヴでずっとやり続けている超名曲「BOXER’S ROAD」をDragon AshのKjをフィーチャリングして披露。ミクスチャーロックのダイナミズムをこれでもかと叩き付ける歌と音色で、ここに集まったオーディエンスの全てが暴れ狂っていた。
「新(あたら)」(’18) /ヤングオオハラ

そんな山嵐が絶賛していたのが沖縄在住の4人組ロックバンド、ヤングオオハラだ。2日目のオープニングアクトとして登場し、僕も初めてライヴを観たのだが、そこで心を根こそぎ奪われてしまった。今年もフェスやイベントに数多く出演しており、バンド名を徐々に広げている彼ら。結成からまだ2年、メンバーは10代という若さだが、そのパフォーマンスに惹き込まれてしまった。とりわけ、アメリカ人と日本人のハーフであるハローユキトモ(Vo&Gu)のヴォーカルは、何色にも染まらない素朴な個性を発揮している。ハートフルなメロディーも沖縄のバンドらしい飾り気のなさで、何度も繰り返して聴きたくなる。素晴しいバンドがまた現れた。
TEXT:荒金良介

荒金良介 プロフィール:99年からフリーの音楽ライターとして執筆開始。愛読していた漫画『ジョジョの奇妙な冒険』(登場人物に洋楽アーティスト名が使用されていたため)をきっかけに、いきなりレッド・ツェッペリンの音源を全作品揃える。それからハード・ロック/ヘヴィ・メタルにどっぷり浸かり、その後は洋邦問わずラウド、ミクスチャー、パンクなど、激しめの音楽を中心に仕事をしてます。趣味は偏ってますが(笑)、わりと何でも聴きます。


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