KISS、ラスト・ツアー/新衣装/セットリストについて最新インタビューで語る

2018年10月30日 / 15:00

 KISS(キッス)が来年1月末から“ファイナル”(最後)と銘打った【End of the Road】(エンド・オブ・ザ・ロード)ワールド・ツアーを開始する。2019年1月31日にカナダ・バンクーバーのRogers Arenaで開幕するラスト・ツアーは、現時点で4月まで全米/カナダの43公演が発表されているが、少なくとも2020年までかけて各地を回り、ファンに別れを告げる予定だという。

 【End of the Road】ツアーの参加メンバーはポール・スタンレー、ジーン・シモンズ、トミー・セイヤー、エリック・シンガーだ。それぞれがフルメイクでSTARCHILD、DEMON、SPACE MAN、CATMANのペルソナに扮し、最新の衣装でパフォーマンスを披露する。

 シモンズは米ビルボードに対し、「俺たちが45年間みんなの前で自己紹介してきた際、みんなは最高のものを望んでいたわけで、俺たちはお望み通り世界で一番ホットなバンドを提供した。ハードルはすごく高いよ、もしかしたら一番高いかもしれない。俺たちのライバルは自分たちだけだ」と豪語し、「ほかの奴らに悪感情を持ってはいないけれど、俺たちは地球上で最も優れたバンドでいることで忙しいんだよ。見てくれよ。一目見れば、“スゲー”って思うから」と自信たっぷりに語っている。

 スタンレーは、「今回のツアーはこれまでよりはるかにすごいものになるよ、テクノロジー面だけでなく。あまりにも大きな意味がこのツアーにあるからだ。俺たちは人々の人生の消えない一部になっているけれど、実はね、人々が俺たちの人生の消えない一部でもあるんだ」と説明し、「感謝を伝えるべきだし、と同時にみんなが言うこれまでのバンド像と、現在の俺たちに対する期待に最後にもう一度だけ応えるべきだとも思ったんだ」と、ラスト・ツアーを開催する意義について語っている。

 彼はまた、「ひとつだけ確実に言えるのは、これが最後のツアーになるってこと。それ以降にどうなるかは全然わからないな」と述べ、「3年かかるかもしれないけど、俺たちが君の街でプレイしたら、それで終わり。それが俺たちからの心からの感謝の気持ちだ」と語っている。

 シモンズも、「ゆっくり時間をかけるつもりだよ。俺たちはスニーカー履いてTシャツ着てギターを持って現れればいいだけのすてきなバンドじゃないからね」と語り、そのようなシンプルなバンドが悪いわけではないと強調しつつも、「俺たちが移動する場合、60万ポンドのゴリラみたいなもんだからさ。大量のトラクター・トレイラーなしでは移動できない。俺たちは巨大な跡を残すし、それが気に入ってるんだ」と説明している。

 ラスト・ツアーは今までにないほど大きな舞台装置と最新テクノロジー、そしてメンバー各自が自分でデザインした新しい衣装がお披露目される。シモンズは、「時間をかけて制作した。俺たち全員が自分のものをデザインしている。結局のところ、俺たちはそれぞれが個人として完成されているんだ」と明かし、「俺たちはキッスの一員であると同時にバンドのファンでもある。そんな奴らと俺はステージで一緒に演奏してる。ふと横を見ると、すげーなって思うんだ。俺たちは地球で一番のバンドだなって」と語っている。

 セイヤーは、「(キッスのライブに)みんなが来れる最後のチャンスになるけれど、特にキッスを見たことない人たちにとってはまたとないチャンスだ。(シモンズが言う)“スゲー”ってやつを体験できる最後の機会だから。と同時に、確固としたキッス・アーミーにとっても俺たちをもう一度だけ見る最後の機会になるから、ぜひ来てくれよな」とファンに呼びかけている。

 セットリストは1974年のデビュー・アルバムから1990年代以降のものまで、ヒット曲ばかりを演奏する予定だとメンバーは話している。スタンレーは、「“ニュー・アルバムはいつレコーディングするの?”とか“ディープ・カット(知る人ぞ知る曲)は演らないの?”って言う奴らに言いたんだけどさ。何で?俺たちには“デトロイト・ロック・シティ”、“ラヴ・ガン”、“ロックンロール・オールナイト”、“狂気の叫び/Shout It Out Loud”、“ファイヤーハウス”、“ホッター・ザン・ヘル”があって、まだまだ例を挙げればきりがない。知られてない曲を演ってる余裕なんてないよ。知られてない曲には知られてない理由があるんだ」と述べ、「一握りのコアなファン、すごくクレイジーなコア層を喜ばせたいがために、残りの2万人が、“何あれ?”とか“コーラ買いに行こ”ってなったら俺たちは大衆を失望させることになる。そんなことはできないよ」と語っている。


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